2018年8月11日

蝉時雨と逝く信州路

 東京オリンピックに照準合わせた建設ラッシュも熱いけど、平成最後の夏はもっと暑い!。うだる暑さから逃避行、峠と言っても標高低い山ぢゃ涼しくない。でもって、信州の涼しい高地をターゲットに熱い相棒を連れ出した。

C63AMG

 関越道新座料金所通過しても28℃、その後も気温下がらず乗り継いだ上信越道下仁田IC降りるまで熱帯夜を下回ることなかった。こんにゃく街道あらため「西上州やまびこ街道」なる源氏のついたR254、セブンに寄ろうとクルマを降りると耳をつんざくばかりの蝉時雨!、そう言えば都内でもやっと蝉の声聞こえるようになった。いつものルーティーン済ませ蝉時雨の街道を西進し少しづつ標高を上げてゆく。

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 最初に訪ねたのは荒船風穴。「What's 荒船風穴」、2014年に富岡製糸場とともに世界遺産になった史跡です。詳細はこちらを参照いただくとして、30℃の外気を氷点下近くまで下げる威力があると言う。それまで生産量の限られる生糸(きいと)生産技術を高め日本産生糸の世界シェアが80%を越える大きなブレークスルーになったらしい。その涼感を体験しようぢゃないかと南野牧で真新しい規制看板に守られたK44に乗り換えた。規制対象日ですが、早起きは三文の徳。ことわざどおり規制時間前にクリアするのがワインディング親爺のファーストミッション。

 乗り入れた同県道、舗装林道と言われても疑わないほどの狭路。大きめかつ多めに用意された待避所が県道の証かもしれない。史跡手前の屋敷集落を盗人のごとく忍び足でやり過ごすと現れたのは串で刺せそうなつづら折れ。それもヘアピンとヘアピンの距離が20m程度しかない激坂一車線路、離合なんて考えられやしない。相棒が雄叫び上げないよう優しいスロットルワークを心がけ薄暗い樹間を抜けるといきなり視界広がりミッションクリア。ドアを開けると蝉時雨と大挙して現れる虫たちのお出迎え。風穴付近で温度確かめるの忘れたけどミッションクリア時点、概ね標高900m温度22℃だった。観光地っぽい雰囲気少なかったので訪ねる人も多くないと思われます。そうそう、駐車場ないに等しいので観光目的でクルマで訪ねるのはヤメたほうよさそうです。

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 高原っぽい神津牧場を抜けても温度、湿度、そして色温度まで低く爽やか放題ぢゃないか!、案内に沿って進めばR254に降りられます。その昔、難儀した内山峠旧道、前回走行時は災害復旧通行止めで旧道制覇できなかった。リベンジも兼ね勇んで旧道東進のミッションに向かった。んっ!、こんなに走りにくかった?、前回走行時と季節も近いのに路面は藻屑が散乱し路肩の白線もはっきりせず同じ道とは思えない。いやぁ、この狭隘路に「おにぎり」似合わないって、そのうち「おにぎり」ハズれるかもしれないね。それに比べ長野県側はずっと走りやすい。心地よくショートターン繋ぐうち、富岡街道と源氏を変えたR254にぶち当たった。

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 峠を降りても爽やかさは変わらない。窓全開のままコスモス街道の源氏を併せ持つ同道を西進。盛夏ゆえ画になりそうなコスモスに出逢えなかったのはチョッと残念。快走するうち、リトラクタブルルーフを開け放ちオープン・エア・モータリングを愉しむロードスターRFに追いついた。せっかくなので、露払いをお願いし佐久平に進入。臼田バイパス経由、次のミッション、蓼科スカイラインへ向かった。

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 蓼科スカイラインは信州の蓼科山、北麓を往き佐久市と立科町を繋ぐ林道大河原線、林道唐沢線、町道夢の平線の源氏です。かっては「蓼科スカイライン、林道夢の平線」として有料区間もありましたが、現在は無料開放されています。K150でも林道大河原線に接続できますが、本来の取り付け道路で標高2,093mの大河原峠を目指した。取り付け道路も木漏れ日眩しい樹間を往く快走ワインディングですが、美笹湖過ぎると標高差1,000mを駆け上がる完全二車線超快速ヒルクライム区間のお出ましです。Aペダルを蹴飛ばすと、普段はバリトンボイスの相棒も一転、回転バランスの良さげな濁りない澄んだビートを刻み、ワインディング親爺のヤル気スイッチくすぐるんだなぁ。調子乗ると最後の蓼科仙境都市と名のつく別荘地から幅員狭まりターン深度も深くなります。大河原峠は信濃水系と天竜川水系の分水嶺で蓼科山と双子山の登山口です。

 峠着、五月蝿いオイルクーラーファンがブンブン回りウグイスさえずる静寂が台無しぢゃないか(>_<) ここもそうだけど、麦草峠や大弛峠、標高2,000m越す峠って登山者やハイカーたちのクルマでいつも混雑。気温20℃の別天地、猛暑で疲れたカラダを癒したいけど、ほぼ満タンの駐車場に追加して靄った大気ぢゃ遠望効きやしない。もったいないけど撤収!。

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 さぁ、ここを終点とする林道唐沢線で望月方面にダウンヒルしましょう。行きはヨイヨイ帰りはコワイぢゃないですが、町道夢の平線分岐までの区間、トキンの岩を眺めることもできますが、路面を横断する排水溝の段差大きく調子乗るとガツンとやられます。そうそう、同区間で麻布界隈がお似合いのマカンやレンジローバーに出逢った。もっともワインディング親爺の相棒だって普通に考えたら場違いなんでしょうね。林道唐沢線に繋がるK482に乗り換え望月高原牧場でまったり。ここでも蝉時雨と夏の虫たちに囲まれ大自然を堪能(汗)、相棒といえば前面投影面積全面虫だらけ、いやぁ、これも夏の風物詩ですかねぇ。リスタート、望月東急GC、望月CC、サニーCCとゴルフ三昧(笑)、K152経由、快走好景路のK40に繋いだ。ゴルフ三昧ルート、地図で見るよりワインディングしてて結構愉しめました。

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 K40は裏蓼科の源氏を持つワインディング。蓼科山を望め沿道を白樺が囲む快走路が女神湖まで続き、白樺湖に至るビーナスラインはショートターン織り交ぜたミドルターンと二度美味しいのですが、この区間は観光のクルマたちと同じパターンで行動しちゃうと串刺し走行強いられます。女神湖着、ここまでは概ねルート決めてたけど、さて、どうしましょう。標高は1,500mを維持し爽やかなのは変わらないけど太陽高度も上がり観光のクルマたちも動き始めてる。霧ヶ峰、美ヶ原も魅力だけど第一級の観光地、早朝ぢゃないと自分のペースで走れない。またの機会にしましょうね!

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 でもって、夕陽の丘経由、ビーナスライン(K192)に繋ぐことにした。ここもミドルターン繋ぎながら樹間を往く好走路。前半は路面も改修され、木漏れ日が高原気分を盛ってくれる。夕陽の丘で相棒とツーショット決めるつもり64倍だったのに、カップルに占領され叶わぬ夢でしたが、繋いだビーナスライン、スズラン峠を越えた女の神展望台は相棒と占有、128倍ツーショットを愉しんだ。

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 ビーナスライン南進中、ピラタスの看板が目に刺さった。そうだ、ピラタス寄ろう!
 いろいろ経緯あって、今はピラタス蓼科スノーリゾートと呼ばれる天空のロープウエイ。そこは標高1,700m越える楽園。急遽相棒の鼻先を楽園に向け鞭を入れた。

 ひぇ〜、ロードスターたちでてんこ盛りぢゃないか!

 ひろ〜い駐車場、パイロンで仕切りオフライン・ミーティングだろうか。まだ早いので十数台でしたが、だだっ広い駐車場満タンになったら数百台集まるんぢゃなかろうか。場違いな相棒と遠巻きにようすを伺っていると、一台、三台と勢力拡大中、およびぢゃない雰囲気バリバリに撤収命令発動。

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 ピラタスを降りビーナスライン接続までの区間やビーナスライン、果ては八ヶ岳エコーラインでも各世代のロードスターたちやオープンツーシーターたちと対向した。ナンバーも中京圏や関東圏とこれまた広範囲。みなさんピラタスに向かうんでしょうね。思わぬイベントに遭遇し興奮冷めやらぬまま、少しでも標高高く涼しいであろう鉢巻道路(K484)、八ヶ岳高原ライン(K11)と繋ぎ天女山入口からK28に乗り換え降坂。蝉時雨もここまで。高度下がるにつれ上昇する気温、たまらずエアコン・スイッチに手が伸び、長坂ICから中央道の人になりました。涼を求め彷徨った今回のワインディング、最低気温は大河原峠前後の19℃、最高気温は調布付近で記録した40℃でした!

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■全行程(GPS):約512km/最高高度(GPS):約2,106m
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