2018年8月2日

Cruise:南東北/蔵王

 2日目のドライブは蔵王をメインとした。林道と蔵王の山岳観光道では、一部霧に見舞われたが、道路は空いおり、思う存分走った。走行日2018年7月22日、走行車輌Lutecia。

Lutecia

 米沢のホテルを日の出すぎの薄明かりのなかチェックアウト(午前4時40分、23度)。蔵王林道にまずは向かうべく国道13号を山形市方面にクルマを走らせた。日曜早朝ゆえに13号は空いており、流れは速い。上山温泉が近づいてくると、バイパス脇の山裾にポツンと一棟のみ空に向かってそそり立つタワーマンションが嫌でも目につく。「スカイタワー41」(41階建、389戸、1999年竣工)で地上高134㍍は山形一の高さだそうだが、ここだけ突出しているために場違いな大いに違和感のある光景ではある。この上山から山形県道14(上山蔵王公園線)なるローカルロードで蔵王温泉に到着(5時34分、21度)。標高880㍍とされる温泉のメインロードは広いが、そこから分かれスキー場への脇道は1車線程度の狭さで結構な登り坂である。
 53(山形永野線、蔵王ライン)に入り、南に下っていく途中に目指す蔵王林道への分岐があった。とくに行き先などの案内標識はなく、雑草に半ば埋もれた林道標識があるのみである。林道を登り詰めると、蔵王中央高原の見所のひとつであるドッコ沼に行き着ける。

Lutecia

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 温泉街をウロウロしたので林道入り口着(5時45分、21度)までに時間を食った。林道幅員は1車線そこそこで狭かったり、横に3台は並べそうほど広かったりで、統一感はないものの、基本的に狭いとみたほうがいい。この林道はスキー場内を通過する箇所があって3つだったか、ゲレンデを横断した。路面は比較的フラットだが、ブラインドコーナーも少なくなく、対向車を見つけにくそう。走行時間帯が早かったので対向車にであることはなかったが、その代わりに標高が上がるにつれガスに覆われ、紅葉峠(1351㍍)手前から視界が少し妨げられた。

Lutecia

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 ドッコ沼着(6時2分、19度)。霧が流れるなか、20度を切ると、さすがに肌寒い。標高1260㍍にある沼はブナ林のなかにあり、周囲340㍍(水深2㍍)とちっぽけなものだが、沼畔にはベンチが置かれ好天であれば涼みながらエメラルドグリーンの水面を眺められるだろう。ドッコ沼を訪れるには林道使いもあるが、ロープウエイを利用したほうが、ずっと安全で時間も短縮できる。沼の畔にロープウエイの発着場がある。林道は沼から先も続いているが、カーナビによれば、行き止まりらしい。で、Uターンし53に戻った。

 53から山形・宮城12(白石上山線、エコーライン)に。6時41分、21度。エコーラインは永野~蔵王町倉石岳の区間26㌔を指し、12総延長の4割にあたる。同ラインは1962年に有料道路として全線開通したが、1985年に無料開放された山岳観光路である。路面はフラットで幅員も広く、痛快なワインディングロードなのだが、当日は、霧がでており、標高が上がるに従って濃霧となり、対向車に注意を促すためにスモールを点灯した。センターラインはイエローで追い越し禁止。蔵王ハイラインが分岐する刈田岳(1785㍍)近くまで道路周辺は森のなかを抜けており、景観は得られない。

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 ハイライン分岐到着(6時57分、17度)。この気温ではえらく寒い。同ラインは今もなお有料道で通行料(540円)を支払うのだが、営業時間前だったのでフリーパスであった。ただ、3分も走れば行き止まりで、そこは広大な駐車場。走行時間からすると、通行料は高いという気がする。同ラインは1964年に開通したが、運営が宮城交通。私設道路のために有料継続しているのだろう。駐車場からはエメラルドグリーンのお釜(五色沼)が眺望できるというのだが、ひどい霧で何もみえず、あたりは真っ白であった。刈田岳山腹にあるとみられる、この駐車場は宮城県に属し、宮城蔵王ということになる。

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 あっという間にハイラインを下り、エコーラインに戻り、ここからは宮城側の同ラインを走り通す。ずっと下っていくエコーラインだが、次第に霧が晴れ、山形側と異なり、周囲が開けた展望の効く好景観道路と変わった。植生も変化しており、灌木が多くなった。タイトコーナーもどんどんでてくるが、空いていることもあってなんの苦もなく次々にクリアしていく。ポツポツ対向車が上がってくる。景観性に優れた宮城蔵王が観光道としてはメインなので、当然のことである。エコーラインは遠刈田温泉で国道457に接続する。

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 457着、7時32分、24度。457から宮城県道51(南蔵王七ヶ宿線)に入り、七ヶ宿湖(ダム湖)に向かう。51は時間帯なのか、常時そうなのか、わからないが、ガラ空き。ロングストレートと緩いコーナーを組み合わせた林間道である。51は国道113に突き当たって終了するのだが、国道近くで1車線強の未改良区間をわずかに残している。

 113入線まもなくの七ヶ宿ダム自然休養公園着(8時5分、26度)。公園の橙色のノウゼンカヅラの花が咲いていた。113の対岸にあるダム湖を一周する。車幅1・9㍍以上の車輌は通行禁止の、湖形に沿ったくねくね道で、トンネルと橋がやたら多い。また、公園も併設されているが、利用されている気配はほとんどない。道脇に停車していた軽トラを一台みかけただけで、対向車はゼロだった。湖岸をぐるっと回って113に出て、ダム管理棟に。9時6分、29度。このダムは国土交通省運営で1991年竣工。ダム100選に選ばれており、茶色の岩石を積み上げたロックイールド形式である。流木で製作したのだろう、カブトムシがモニュメントらしい。堤頂部に車輌の乗り入れはできない。

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 113を白石方面に走り、宮城・福島県道46(白石国見線)で東北道国見ICから帰京する。46はこれといって特徴の少ない山間道だが、思いの外交通量があった。これまでガラ空き道ばかりを走ってきたので、相対的に46は多いと感じるのだろう。ICがあるためか、国見から上がってくる車輌が多い。46の小坂峠(466㍍)の手前、七ヶ宿側にある萬蔵稲荷神社が見物である。赤く塗られた鳥居が参道に林立しており、たぶん坂の上にある神社まで続いているのだろう。参拝者は鳥居のなかを抜けていくことになるわけだ。

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 国見IC着(9時56分、32度)。2日間走り通した東北ドライブはこれで終了。夏休みに突入した最初の土日だったが、いっさい渋滞なく東京帰着。


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■全行程(GPS):約486km/最高高度(GPS):約1,725m
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