2018年11月29日

立冬の西上州、東信濃路

   群馬、長野山間の県・険道屈曲路中心に走行。気温が高い冬入りで紅葉が残る一方、高標高地では例年のように樹木が冬枯れするという、晩秋と冬が同居したかのような景観に接した。走行日2018年11月23日、使用車輌Lutecia。

Lutecia

 妙義山を南北に貫いている群馬県道196(上小坂四ツ家妙義線)が今回第一弾のワインディングロード走行である。上信越道下仁田IC着、午前6時2分、気温4度。196に向かうには同ICのひとつ先の松井田妙義ICがずっと近いのだが、松井田妙義IC近辺にはコンビニがなく、下仁田で降車した。国道254、県道51(松井田下仁田線)、同191(妙義山線)を経由し、196に。191では相馬岳と思うのだが、青空の下、この山に朝陽が当たり赤く輝いていた。妙義町岳で191左手の大牛川に沿う脇道に入った。道沿いに小さな赤い実をたくさん枝に実らせたナナカマドが連なる。葉はすべて落ちており、季節は初冬を迎えていることを実感させられる。

Lutecia

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 196は山岳観光道で有料区間は1986年に無料開放された。幅員の広い196は走りやすいが、コーナーは多い。妙義山麓にある赤い大鳥居の妙義神社前着6時44分、3度。ここから本格的な登坂路だが、モミジが紅葉していたが、路面には茶色に変色した落ち葉が路肩中心に散っており、紅葉も終盤であることを示していた。同山の頂上際の中の岳神社の駐車場着、6時55分、3度。

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 早朝のせいか、広い駐車場には数台のクルマが止まっているに過ぎない。ここからは下り。モミジの紅葉を眺めながら降りていくが、登りよりも下りのほうがコーナーの回り込みがきついし、路面も少し荒れている。コーナーのセンターラインにはキャッツアイが埋設されている区間があり、対向車線にはみだしてコーナーをクリアしやすくするアウトインアウトの姿勢をとりづらい。キャッツアイのない区間のコーナーには、対向車線に大きくはみ出した跡がS字型ブラックマークとして刻印されたかのごとく、くっきりとついていた。こういう行為をさせないためにキャッツアイが埋め込まれたのだろう。

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 196走行完了。7時12分、3度。再び県道51国道254と走り群馬・長野県道44(下仁田浅科線)に入り、神津牧場を目指す。小さな集落を通り抜けて、山道に入っていくのだが、のっけの集落内から幅員1車線である。その代わり対向車と離合するための待避スペースは多め。しかし、登り急坂タイトコーナーの連続で直線が極端に短いことから1stギアで上がっていかざるをえなかった。樹木は葉を落とし、冬枯れ状態。狭隘区間は落葉した森林の間を大きく回り込んでスキーゲレンデのように牧草地が広がるところで終わり、そこから先は幅員が広がる。この狭い区間は一方通行規制が曜日・時間帯によって設けられているので、走るなら調べてからを薦める。神津牧場着7時53分、3度。牧場営業前で訪問車はおらず、落葉樹木と左手に広がる牧草地が見えるのみ。

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 牧場からいったん254に降り、内山トンネル先からこんどは内山牧場に向かって延びている林道(初谷兼用林道)に。8時11分、0度。この林道は明治18年創業で秘湯とされる一軒宿の初谷温泉に行くための254側からのメインルートになっている。路面フラットで幅員もそこそこ広く、スギ木立の中を通り抜けていくが、快適なのは同温泉までの間。同温泉を過ぎると、幅員が狭まり、鋪装が剥がれ凹部にタイヤを落とさないと抜けられないところが一箇所でてきた。林道後半にはタイトコーナーも現れる。同林道は44にT字路で接続する。左路肩部に長野県の標識が立てられ、群馬との県境であることを指している。長野側に折れ、進んでいく。冬枯れ林間にコテッジが現れだす。佐久高原別荘地内を通過しているのだ。これを過ぎると、右側の視界がいっきに広がる。内山牧場到着。8時5分、0度。標高1200㍍。雪が舞っていた。広い牧草地に点在するカラマツだろうか、葉を落とした木々の枝が雲の切れ間から日が差し込むと白く輝いている。空気中の水蒸気が枝に着氷してできる霧氷である。無数の白色LEDを点灯させたかのようにみえる。

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 引き続き44を佐久方面に向けて走る。長い下りのはじまり。2車線幅幅員の屈曲路となるが、ワインディング性に富んでいて走り甲斐がある。スエトシ牧場先の駒込で44から分岐し254に至る相立駒込林道に入る。9時12分、2度。この林道は轍部のみ鋪装が顔を出し、それ以外は落葉で埋め尽くされている区間があり、交通量は僅少である。景観は効かないが、走りやすい林道であった。距離は10分足らずで254に行き着き、短い。254,120と継いで93(下仁田臼田線)で田口峠(1120㍍)に向かう。

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 同峠区間は険道として知られるが、その通りで幅員は狭い。峠への登りコーナーはさほどではないものの、下りはタイトコーナーがラッシュする。加えて対向車に遭遇しないとも限らず、狭路ゆえ気が抜けない。道が南牧川に沿うようになると、対岸のモミジの紅葉が木立をとおして眺められた。法面は赤い落葉で敷き詰められのごとくの景観。この区間は狭岩峡(せばいわきょう)といわれ、紅葉の名所である。羽沢標識(南牧村)着、10時9分、5度。無人家屋が多そうな南牧村最奥集落とされる馬坂を通過。

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 大日向で93から分岐する登り坂道に入る。御荷鉾林道である。ほどなくして路肩に「全面通行止め」の立て看。完璧に道を塞いでいるわけでもない看板のため行けるところまで行く。法面が崩れ道路の半分を土砂が埋めている。しかし、5ナンバーサイズのクルマなら徐行通り抜け可能。数カ所、倒木が道にせり出している。しかし、道路管理者が通行できるようカットしたのだろう、切断面が真新しい倒木。これらの障害物が通行止め看板を設置した原因であろう。まもなく冬季閉鎖されるので、最低限、管理者が通行できるよう応急処置を施し、本格的な改修は来春の閉鎖解除まで待たなくてはならないだろう。大仁田ダムに寄る。堤高54㍍のダム駆体を斜め正面から見上げる。御荷鉾の非鋪装区間は走らず、93に降りて45(富岡神流線)に。11時15分、10度。

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 45の塩の沢峠(1020㍍)を目指す。トンネルで峠を抜けてしまう今、峠周りを選択することは稀だろう。実際、通行量はほとんどなかった。この峠もワインディング路であり、コーナーが多く、走って楽しい道だが、当日はABSが介入し、その頻度がだんだんと高くなるにおよび峠下りの広い路肩スペースに停車。右後輪の空気が抜けパンクとわかった。パンク補修剤をタイヤに充填し、電動空気入れでエア注入。2㌔まで空気圧が上昇したところで走り出すが、不安が残る。11時36分、6度。事実上、今回のドライブはここで終了した。速度を落として峠を下りきり、国道299に入り、上野村のGSでタイヤをチェック。しかし、どこからエア漏れしているのか特定できず、規定値までエアを補充して走り出す。タイヤに負荷のかかりそうな299志賀坂峠を避け、国道462,群馬県道71(高崎神流秩父線)などを経て再び299にでる進路をとった。

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 しかし、小鹿野町でABS介入が頻発し、路肩に止める。タイヤのエアが完全に抜けている。充填剤を再度注入し、エアを入れるが、空気圧は上がらず、万事休す。JAFに連絡を取り、積載車にクルマを積み込んで秩父市の大手用品販売店まで運んでもらい、タイヤを購入、付け替えた。これで安心。関越道花園ICから帰宅の途についた。4時51分、11度。

積載車上
JAFサービス
Lutecia

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■全行程(GPS):約461km/最高高度(GPS):約1,264m
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