2018年7月14日

気儘な羅針盤:MaaS

 Mobility as a Service略してMaaS、所有からシェアへ。人間の持つ所有願望は果てしなく、ある意味そのエネルギーが生活を豊かにしてきた。その欲望の源、所有することへの意識が危ういことになってきた。

MaaS

 あなたは音楽をどうやって聞いていますか?
 ワインディング親爺はApple Musicで聞いています。そう言えばCD買わなくなって10年以上経つんぢゃないかなぁ。

 あなたは映画やドラマそしてスポーツはどうやって見てますか?
 ワインディング親爺はiTines、Hulu、スポーツ系ならDAZNかなぁ。そうそう、DVDはたくさん持ってるけど、Blu-ray Discは1本もないぞ。待てよ、今ぢゃスピンドル再生環境すら持ってない(>_<)

 楽曲も映画も、媒体(メディアやパッケージ)欲しいわけぢゃなくコンテンツを楽しみたいだけ。所有するコンテンツから「サブスクリプション型」と呼ばれる、コンテンツ利用権を期間に応じて支払うビジネスモデルへシフトしている。気がつけばソフトウエアの提供方法もパッケージ販売からネット経由、サービスとして提供するSaaS(Software as a Service)が一般的になってきた。カーシェアシェアやライドシェア、クルマを使う機能を突き詰めれば移動手段。その移動やそのペリフェラルに関わる事象をサービスとして提供するのが「MaaS」

 クルマのサブスクリプションに積極的なのがボルボ・カーズ。2017年から「Care by Volvo」と呼ばれるサブスクリプション・サービスを開始してる。そのプログラムは、契約期間が2年。料金は固定の月払いとなり、契約金、保険、税金、サービス料などについて心配することなく、ユーザーは契約が終了する2年後に、新しいボルボに乗り換えられるという。ここまではリース契約に近いけど、驚くのは「デジタル・キー」によって家族や友人とクルマを共有することも可能で、依頼すれば給油や洗車、整備の際の引き取りなどもやってくれる「デジタル・コンシェルジュ・サービス」も付帯するって言うからすごいぢゃないか。スマートスピーカーに喋るだけで済むなら、それはもうSF映画で見た近未来! え〜と、上記の新しいサービスすべてが日本で展開されているかは確認してません。悪しからず。

 クラウンとカローラで「つながる」
 開発時期だけの問題なのか意識的にクラウン、カローラだったのかについても興味ありますが、トヨタが「MaaS」に大きく舵を切ったことは確かです。LINEだけぢゃなく秋にはClovaが載り喋ってクルマや外の世界と繋がる!。それだけでもメディア・インパクトありますよね。一部の車種だけぢゃなく、すべてのクラウン、カローラにDCM(Data Communication Module)載ったことに大きな意味がある。DCM経由収集されるビックデータ、その膨大なデータを解析することで自動運転や新車開発が飛躍的に進むだけぢゃなく、まったく新しいモビリティサービスやマーケットが創造されてゆくことでしょう。まだまだ都市部でしか見かけない「JPN TAXI」それから得られるビッグデータとは量も質も大きく異なり意義深い。朝靄かかり、その正体見えないがフロンドウインドやメーターナセルの奥には誰も知らないモビリティの新しい未来が輝いてるに違いない。

 自動車業界、つい先日まで家電業界と同じように垂直統合モデルの象徴だった。進む電動化と電子化。日本のパソコン、スマホ、黒物家電が水平分業化の波に飲まれ勢力図が塗り変わったように、私たちの知らないところで急速に勢力を拡大するメガ・サプライヤーに追加してMaaS、当分自動車業界から目が離せない。おっと、近未来の自動車産業はサービス産業に転身してるかもしれないね。

 いま、キーボード叩きながら思い出した。去年の8月に「気儘な羅針盤、若者のクルマ離れ」で、シェアリングエコノミーについて触れてますので参考まで(汗;)ワインディング親爺にとってクルマ、それは官能的な楽器だったりウインド越しに知らない世界を魅せてくれるタイムマシンだったりする!

んぢゃ、NA大排気量V8に火をくべるか(笑)
ぶっ飛ぼう、Fun to CO2!