2017年12月15日

冬の北筑波、奥久慈ドライブ

 北筑波、奥久慈のワインディングロードを走り抜けた。寒気の厳しい今冬、12月始めだというのに前々日に現地は降雪したようで、林道、一部の国・県道も日影部は路面冠雪しており、いつになく緊張したドライブを強いられた。走行日2017年12月10日、走行車両c63。

C63AMG

 常磐道・石岡小美玉をスマートICで降車し、今回のドライブスタートである。午前6時15分、気温零下2度(東京出発5時10分、5・5度)。まず茨城県道7(石岡筑西線)を筑西市方面に向けて走る。7は長閑なローカル県道だが、上曽(うわそ)峠(標高305㍍)への登り降りがちょっとした短距離ワインディングロードで、こんもりした杉林のなかの狭い山道を走り抜ける。同峠は石岡、桜川両市の市境にあたり2025年度に峠をトンネル(3・5㌔)で貫通させる予定。トンネルができると現道は通行止めされるかもしれない。

 峠を下った山中に北筑波稜線林道が分岐する。同林道は7の西にある150(月岡真壁線)の湯袋峠(250㍍)から始まり、7,218(大塚真壁線)、64(土浦笠間線)を横切り、42(笠間つくば線)の道祖神峠(310㍍)まの約27㌔の林道である。とりあえず218の一本杉峠(430㍍)を目指して走る。6時53分、2度。幅員4㍍だが、茶色の枯葉が路肩部を埋めており、1車線程度の走行ラインしかない。また、二日前に降雪したらしく、陽の当たりにくい西側の法面や路肩には土が顔を出したまだら状に残雪がみられた。路肩や稜線を通っている林道だけに、開けた景観箇所も少なくない。そのひとつが足尾山(627㍍)近辺のパラグライダー場。東西とも視界が開け、薄い雲海をともなって弧を描いた水平線まで見渡せた。この区間は上り勾配が結構きつく、リズムよく走れる感じではない。

C63AMG

C63AMG

C63AMG
ランチャー西側の景色
C63AMG
ランチャー東側の景色
一本杉峠着、7時10分、2度。峠名記入板がゆるくカーブした石垣にはめ込まれている。濃緑色の葉を茂らせた一本の背の高いスギが空に向かって延びており、これが峠名の由来らしい。峠は218と、ここからの林道丸山線とがクロスしており、218には真壁側、大塚側とも通行止めの表示がなされていた。丸山線も幅員4㍍だが、路肩部の落ち葉のために1車線分程度しか道幅はない。日影部は薄く冠雪していた。同峠と加波山(709㍍)との間にある丸山(576㍍)山頂近くに「ウインドパワーつくば」(小松崎都市開発運営)という風力発電所が立地。駆体、3枚羽根とも白い。2基あるのだが、一本杉峠側からくると、車内からはそのうちの1基しか眼に入らない。ここもビューポイントで関東平野が視界に入るのだが、U字型ガードパイプが埋め込まれ発電所敷地内には車輌は入れない。同発電所を過ぎるとほぼ下りとなり、64に合流する。64までの間につづら折れふうのタイトコーナーが続く区間がある。

C63AMG

C63AMG

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 64には林道岩の上線の標識がある。どこで丸山線から岩の上線に変わったのか、不明である。丸山、岩の上両林道とも北つくば稜線林道の一角を形成するようだ。64の峠とは思えないほど低い板敷峠(90㍍)から42の道祖神峠に向かう。幅員4㍍の北つくば稜線林道で、高低差をあまり感ず、陽の差しづらいうす暗い木立のなかを行く。通行量が少ないらしく路面にまで落葉していた。道祖神峠は掘り割りで視界は効かず、42にT字路で合流。42,50(水戸神栖線)とたどり、1(宇都宮笠間線)にまもなくの総合運動公園脇からビーフライン(広域農道)で国道118まで走る。8時10分、4度。同ラインは幅員が広いうえ、大きなアップダウンのある快走路で走って楽しい。同ラインは途中から112に入り込みつつ途切れ、再び出現するという変形農道で、112(阿波山徳蔵線)に入ってしばらくまでの間が快走路となっている。国道123との交点(阿波山十字路)から先の同ラインは工業団地内を通るなど交通量もあって、市街路の色彩が濃くなる。同ラインは国道118との交差部で終了。

C63AMG

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 118着、8時41分、5度。ここからは118を棚倉方面に北上し、盛金(常陸大宮市)から321(上檜沢下小川停車場線)に入線した。321は118の分岐からすぐに竹林に囲まれた1車線ちょっとのらせん状狭路を急な勾配で下っていくため、3ケタ県道らしさがいやがうえにも高まる。稲を刈り終えた田園には9時だというのに霜が溶けず、沿道脇は真っ白であった。321は2車線のところもあるものの、基本的に1~1・3車線幅の狭い道が続く。

C63AMG

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 最奥の集落、九隆(きゅうりゅう)を過ぎると、道は二叉路となる。右は大子町との表示はあるものの、「通り抜けできない」との表示板が立てられていた。左は美和村だったかの表示と狢草(むじなそうと読むのか?)林道の標識。当然、左に折れ32(大子美和線)のタバッコ峠に向かう。この林道は森林のなかを縫っているのだが、路面はクリーンでフラットである。ただ、細かく右に左に回り込んでおり、速度は乗らない。林道沿いにも少数の民家があり、ここに至るには118を経るよりも32を利用したほうがずっと近道。生活林道として路面の清掃をしているのだろう。タバッコ峠までは林道入り口から7分足らずである。

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 32にでて、大子町栃原からアップルライン(広域農道)で国道461に抜ける。広域農道の例に漏れず、アップルも広幅員の平坦路面。10%の急な下り坂コーナーが2本連続して現るなどアップダウンもある快走路である。461到着、9時43分、1度。461の上岡で205に入ってすぐの同ラインの続きに入路する。461では沿道沿いの大子町立旧上岡小学校に寄った。1879年(明治12年)創立、2001年(平成13年)閉校。木造平屋建て校舎で、3年前のNHK朝の連続TV小説の舞台のひとつとして使われるなど映像系媒体で著名な小学校である。

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 205からのアップルは民家が点在するなどしており、快走路というわけにはいかないものの、花立山(518㍍)周辺はワインディングロードに戻る。アップルは国道349に明神峠(375㍍、茨城と福島の県境)で合流する。同峠を少し下ったところから分岐し、表示もある広域基幹林道滝川西線に入る。幅員5㍍と林道としては広く、全長10・6㌔。349と並行して山中を北上しており、合流する195を少し走れば下関河内(しもせきごうど)で349に戻れる。路面には落ち葉が散乱しているものの、路面はフラットで回り込みやすいコーナーも多く、落葉の少ない時季なら楽しめそうなワインディング路であった。同林道は標高こそ300~400㍍と高くはないのだが、当日は日影に入ると路面に残雪が薄膜となって覆い、アクセルを開けるやテールスライド。スタッドレスを履いているものの、凍結しているかもしれず、とくに下りはゆっくり、ゆっくりと走行せざるを得なかった。同林道は森の中を通っている林道ゆえ視界には恵まれない。

C63AMG

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 349復帰。明神峠方面に戻り、矢祭町大ぬかり千本平で左折、東白川広域農道2期区間(幅員7㍍、全長5・4㌔)に。349に「滝川渓谷山頂」なる案内板が設置されており、これを目印に左折すると同農道に入れる。同農道はコーナーも大きく、アップダウンもあって快走路だが、同山頂付近の茶屋を過ぎると、道は狭くなり、そのうちに再鋪装工事中の町道らしき道に接続し349にぶつかる。快走できる区間は3㌔あるか、ないかである。349を鮫川村方面に走り、途中で交差する111(茨城・福島県道高萩塙線)で常磐道の高萩ICに向かう当日のラストランとした。349、国道289経由で同勿来ICまで行く予定だったが、349が頻繁に路面積雪している状況に北に向かうとさらに積雪路を走ることになりそう。

C63AMG

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 このため、高萩に向けて南下していく111を選択した。ところが、111も日差しが届かない路面となると、必ず冠雪しており、注意深く走り続けた。111は狭い幅員の険道だが、雪がなければ、走り甲斐のあるワインディングロードである。小川崎までくると、路面に雪は消失。センターラインのある2車線の幅員となり、前方に太平洋が見えてくると高萩である。

C63AMG

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■全行程(GPS):約453km/最高高度(GPS):約744m
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