2018年2月16日

雪景色を愉しむ秩父奥多野路

 八日連続氷点下を記録し寒さ極まった東京、節分過ぎても最高気温が10℃を超えないまま平昌オリンピックが開幕した。そんな週末、雪景色を愉しもうと冷え切った相棒のエンジンに火を入れた。
C63AMG

 奥多野方面、時計回りで逝くか反時計回りで逝くかチョイと悩むけど、最近は時計回りが定番。でもって、選んだアプローチは中央道。八王子ICから一般道に乗り換えると、またしても氷点下ぢゃないか!。いつもどおり、武蔵五日市駅前で秋川街道(T31)に乗り継ぎ、足慣らしの梅ケ谷峠に乗り入れた。で、いつもどおりぢゃないのが沿道に残る雪景色。走り慣れた道もひと味ちがって新鮮ですね。

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 都道、県道を乗り繋ぎ名栗へ抜けても車窓は変わらず雪化粧のまま。久しぶりに天目指峠越えをミッションにR299へ抜けるつもりでしたが、幅員狭く勾配急な同峠越えは辛そうなので素直に山伏峠へ向かった。広狭混在する同峠、幅員狭く薄暗い樹間を逝く区間もあるけど南斜面に助けられ無事にパス。北斜面となる降坂路、案の定、路面にまでアイスバーン出現!、くわばわらくわばら、ヨロけながら緩斜面に向かった。

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 交通量極貧のR299、ココチ良くミドルターンを繋ぎたいけど、氷点下を考えると黒い路面が気になり、ついついBペダルに足が伸びる。対向車線、場所柄石灰を運ぶ粉粒体運搬車ひっきりなしぢゃないか。そう言えば、東京オリンピックやホテル建設ラッシュで活況を呈する土木建設業、その部材や材料業界も大忙し。関東各地の山砂利採掘場付近も土日関係なく早朝からダンプが行き交ってる。拡大する世界経済の影響を受けた株高もあるのでしょう、BentleyやAstonmartinなどの高級車、やたら見掛けるようになった。価格は違うけどMaseratiもメッチャ増殖中、どれも質実剛健のドイツ勢とは違う個性と雰囲気がありますよね。

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 閑話休題。
 秩父で彩甲斐街道と呼ばれるR140に乗り換え相棒の鼻先を奥秩父に向けた。しばらく市街地っぽい車窓続きますが、三峰口過ぎると荒川の流れに沿うリズミカルなミドルターン続きココチ良い。ほどなく荒川が二つに分かれる宮平、ここで秩父往還にお乗り換え。

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 what'秩父往還?、武蔵の国と甲斐の国を繋ぐ秩父往還は、日本三大峠のひとつに数えられる難所で雁坂峠を越える緑深く美しい道。その道筋は現在の国道140号線とほぼ同じです。甲州街道の裏街道で青梅往還とともに甲府と北関東を繋ぐ街道。また、景色が美しいことから「日本の道100選」に選ばれています。現在の地図では滝沢ダム(奥秩父もみじ湖)の北側を走る新道(大滝道路)が彩甲斐街道と表記され、電源開発及び森林開発のための軌道跡(林鉄)を利用した秩父湖の湖岸道は名無しの権兵衛。その北側を走る本来の旧道を秩父往還と表記しているようです。おもしろいのは、すべてに国道140号のおにぎりが掲げられていること。宮平から乗り入れた先には、厳冬の奥秩父観光名所として名を馳せる、「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」があります。その昔に訪ねた時は、なにもないところでしたが、観光化されずいぶん整備されたようです。また、その先の二瀬集落には、駒ヶ滝隧道なる手掘りの狭隘隧道が供用されてた。隧道の幅員狭く離合できないため出入り口に信号機が設置されると言う狭隘ぶり。二瀬ダム側の新道が供用開始され今ぢゃ通れなくなりましたが、バリケード封鎖されたトンネルは現在でも確認できます。二瀬ダム先にある秩父往還と湖岸道へ分岐する二又、先ずは湖岸道を逝きましょう。路肩に残る雪で狭い幅員がいっそう狭く感じるぢゃないか。樹間から望む秩父湖、湖面が真っ白!、上流側は氷結してそうです。谷まわりの日陰はアイスバーン、右足に細心の注意を払い匍匐前進(>_<)

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 快速も得意な相棒ですが、メルセデスの伝統、早開きせず右足ストロークの微妙な動作にも忠実なAペダル、実は微低速も得意科目。しかしながらアイスバーンなど極低μ路面ぢゃ、フロントヘビーと図太いトルクがアダとなり、まったくトラクションかからずESC効き放題(>_<)、上り勾配で停まったら再発進は夢物語。アップダウン少ないのがせめても救い。う〜ん、せめてスノーモードが欲しいなぁ!。そんな匍匐前進を繰り返しバイパス的存在の彩甲斐街道(大滝道路)にブチ当たった時はホっとした。でもって、今度は秩父往還本来の旧道を東進します。入路してまもなく小型の定期バスとはちあわせ!、バックする間もなく、バスが後退し始めた。遊びで走ってるのに申し訳ないm(_ _)m、アイコンタクトと4ウエイでお礼を述べ離合コンプリート。さすが「日本の道100選」、V時渓谷を逝く同道、俯瞰気味に望む渓谷の冬景色は見応えあります。ですが基本、集落を繋ぐ生活道路。急な傾斜地にへばりつくような集落、林業が糧だったと思いますが厳しい生活が偲ばれます。道路は改修進み広狭混在ですが、湖岸道より走りやすいし心和む沿道がココチ良かった。

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 ココチ良いまま宮平にもどり、交通量極貧の彩甲斐街道を快速で逆走(東進)。三峰口までの同道、山間の多摩川沿いをゆく青梅街道に似た雰囲気ありますね。その三峰口先でK37に乗り換え北進。陽射したっぷりのカントリーロードを逝きながら次のミッションを思案、それは土坂峠か志賀坂峠の二択。でもって、小鹿野でR299、黒海土バイパスにお乗り換え。赤平川を遡上するように西進する同道、集落で狭路となる区間もありますがワインディング親爺的には好みカントリーロードが続きます。赤平川を離れると峠道本番、気分はチェリニ峠を攻めるオット・タナクなのに、踏めるのはBペダルだけってどうゆうこと。志賀坂トンネル抜けると北斜面を逝く区間増えチェリニ峠どころぢゃない。それでも間物沢川に沿う集落を過ぎるとうっすら雪化粧した景色を愉しむ気分に戻れました。

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 神流川でドン突き、東進は十石峠街道、西進は西上州やまびこ街道。西進すると、行く末は冬季閉鎖多いので神流川の流れに乗りましょう。東進する十石峠街道、同道を挟み北にも南にも走り甲斐ある林道たちがお出迎えしてくれますが、今年は積雪多く冬眠中と思われます。そうそう、同道、訪ねるたび改修進み快走区間長くなってるね。週末ならたくさんのビックバイクや四輪ワインディングローダーたちが休憩してる道の駅万葉の里駐車場も閑古鳥鳴いてた。神流町(旧万場町)の静かな街並み越えると土坂峠への分岐、その分岐を折れるつもりでしたが、陽射したっぷり降り注ぎ交通量極貧の十石峠街道、そのチャンスを無駄にすることなく東進を続け神流湖岸を逝くミドルターンを快走、時間も早いので脇道を折れ下久保ダム天端道を抜けてみた。

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 ブチ当たったK331、陽射したっぷりの十石峠街道とちがい神流川の対岸を逝き陽射しのない同道、しょっぱなからアイスバーンぢゃないか!、それでも、城峯公園東側までまわり込めれば開けるのわかってるのでダメ元で匍匐前進出発進行。道中、ヤバそうなところもなんとかクリアし陽射しのある集落に繋いだ。登仙橋を渡り再び十石峠街道に合流。鬼石でK13に乗り換え、杉ノ峠を越えR140へ繋ぎ花園ICで関越道の人になりました。

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■全行程(GPS):約338km/最高高度(GPS):約785m
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