2014年3月7日

AirPlayの次はCarPlay

Appleは噂されていたCarPlayをジュネーブ・モーターショーで発表した。
CarPlayは、iPhoneの機能やアプリをクルマのモニタにミラーリングする手法。さしずめAirPlayの高機能クルマバージョンと言ったポジショニングかな。


CarPlayのスクリーンは、どのメーカーのクルマでも同じような外観を持ち音声コマンド機能「Siri」を活用するが、操作方法はメーカーの個性に沿った方法を利用するらしい。

現時点のデモはLightning有線接続の模様。AirPlayのようにワイアレスで使えるのか不明だけど、ワイアレス大好きなAppleだから有線だけってコトはないと思う。でも、デカい画像データの転送を考えれば帯域狭いBluetoothぢゃ無理、Wi-Fiになるんだろうね。


メインスクリーンのアイコンは「iOS」と同じデザインだけど運転中でも見やすいよう、やや大きく数も少なくなってる。CarPlayに最初から実装されるのは、ナビゲーションシステム、オーディオ、電話、メッセージングのようだ。

車載用に最適化されたSiriが、電話をかける、出られなかった電話に折り返す、留守番電話を聞く。また、Siriに話しかけることでメッセージの作成や受信したメールも読みあげてくれる。アーティストや曲名、プレイリストやiTunes Radioなどの機能がスクリーンに表示されSiriに話しかけて再生させることも。できるだけ視線移動をなくした「アイズフリー」の思想が根底にある。クルマに乗るときだけ素直で素敵な秘書が同乗してくれるようなモノだね(^^)



詳細は不明だけど、iOSに搭載されている「マップ」がスクリーンに表示されナビゲーションや道路状況、到着予想時刻の機能はもちろん、メールやアドレス帳、カレンダーなどに登録されている情報からユーザーが関心を持ちそうな場所を予測する機能を備えていると言う。う〜ん、iOS標準のマップ使うのかぁ、チョッとアブないなぁ…。



ローンチカスタマーはボルボらしいけど、インプリメントに時間かかりそうだからスグに体験できるか微妙だけど導入されたらぜひ試してみたい。



CarPlayに対抗するのは、「MirrorLink」でしょう。2011年にスタートしたこの規格、SymbianやAndroid、Windows PhoneといったOSや端末の差異を吸収しクルマに最適化されたGUIを提供することを目的としたもので、「CCC(Car Connectivity Consortium)」を組織して標準化を目指している。MirrorLinkもっとも大きな問題は端末やOSのバージョン依存が存在すること。このことは大きな足かせになるんぢゃない。当然Googleも黙っちゃいない。プロセッサベンダーNVIDIAを加えAndroidベースの「OAA(Open Automotive Alliance)」を提唱し車載OSをAndroidに標準化することをもくろんでる。

そうそう、NVIDIAといえば次期アウディTTに搭載されるTegra3によるフルデジタルの新しいメータパネルを発表してたね。熟年男子は見栄えしなくても物理的な針のあるアナログメーターが好きなんだけどなぁ…。

もとい、CarPlayが有利なのは端末やOSの制約が少ないこと。OSや端末の仕様差が少ないことは、デバイスとの連携に必要な検証作業が短くなるばかりでなく、ユーザーの利便性を考慮すれば大きなアドバンテージになるよね。もっとも、ある日突然の仕様変更でLightningになったりするから先のことはわからない(>_<)

なお、CarPlayはiOS7のアップデートとして提供され、iPhone 5s 5c、iPhone 5を含むLightningケーブル対応iPhoneで利用可能と発表されている。

賛同メーカーはフェラーリを筆頭にメルセデス・ベンツ、ボルボ、ホンダ、三菱、日産、スバル、スズキ、トヨタ、BMWグループ、フォード、GM、ヒュンダイ、ジャガー・ランドローバー、起亜、PSAの名が上がっている。マツダは「aha by HARMAN」で行くのかなぁ、フォードだってマイクロソフト提供のSYNCがあるのに…。
おやぁ、私の好きなルノーは蚊帳の外ぢゃないか!


IT企業の主戦場がスマホから自動車産業の領域に広がりつつあると言えそうだ。
しかしCarPlayってヘンな名称だよね。考えようによっちゃヤバくないかい(笑)

■参考
・本国の紹介はこちらです。
・日本のニュースリリースはこちらです。



■最後にもうひとつApple関係のワンモアシング(笑)




台湾のファウンドリ・TMSCが次期iPhone 6(仮称)向け「A8」チップの生産を開始した。A8といってもアウディぢゃない(^^)
「A8」は20nmプロセスで製造され、プロセッサおよびグラフィクスがクワッドコアになるとのこと。

いままではサムスンが製造してたけどサプライヤーが変わる。Appleはサムソンとの大型訴訟を控えてるしねぇ!


今使ってるMacもWindowsPCもデュアルコア。技術革新の早いスマートホン、一歩、いや二歩も先いってるね。