2015年9月10日

トンボ舞う赤城と基幹林道前日光線

 猛暑あとの週末は不安定な天気が続き「ジッと我慢の子」を決め込んでた。天候不順のまま迎えた長月始めの週末、久しぶりにお天道さんが望めそうな予報にLuteciaを駆り、基幹林道前日光線を縦走しようと関越道を北に向かった。

Lutecia

 同林道、縦走するなら東北道を北上するのが定石ですが、林道群走るだけぢゃ大きな景色望めず見た目の変わらぬフォトの羅列になってしまう。それぢゃ、あとで見返したとき記憶が蘇らない。そこで処暑を過ぎた赤城周辺の快走路を絡めることにした。

 都内を発つとき、イヤな感じの薄曇りだったけど、関越道を北上するにつれ雲が取れ天頂は久し振りの快晴ぢゃないか。高崎付近からは浅間山の噴煙も見え、東に目を転じれば赤城のなだらかな山裾から神々しい日の出まで望めた。

 関越道・赤城IC、高速降りたK70から「空っ風街道」へ繋いだ。同道は適度なアップダウンとミドルターン連なり走りココチ良い。西の視界が開けると朝陽の当たり始めた渋川や前橋の市街地を見下ろし気分爽快。なにを隠そう温度も13℃と爽快を通りすぎそうでした(笑)

Lutecia

 続いて「上毛三山パノラマライン」と称されるK4に乗り入れた。同道は標高1,345mの大沼まで一気に登り詰める豪快なヒルクライム。赤城ふれあいの森付近から本格的ワインディングになりますが、おぢゃまな暴走避けハンプ群までお出ましとなり、熱いココロが一気に覚めちゃうんだなぁ。それでも終盤のくだり区間、目に優しい白樺林を走れ爽快度高い。

Lutecia

Lutecia

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 大沼湖畔に降り立つと気嵐立ってるぢゃないか!
 その幻想的シーンを眺めると、昂ぶったココロも湖面のように静まってゆく。早朝の大沼を訪れるのはフィッシャーマンとワインディングローダーぐらい。波静かな湖畔、しばしフォトタイムに勤しんだ。

Lutecia

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 大沼をあとにココロ昂ぶる快速ダウンヒル、K251でタイヤショルダーを削りながら一気に赤城を駆けくだる。

 薗原ダムを過ぎたK62にショートカットしR122を目指す。K62は交通量少なく前半は集落を繋ぎ後半は線形改良施された快走路。その後半、地元ナンバーのミラ・イーストに追いついた。センターラインは延々黄色だし先に行かせてくれる気配もサラサラなさそう…。

 しか〜し、そのミラがしだいにペースアップ。おっと、速いぢゃないか!
さすが道を知ってる地元、すんごいロールと全開の窓から聞こえるハデなスキール音響かせ、アウェイの熟年男子一人で走るより速いんなんぢゃないかと思えるほどの快速で下田沢の交差点まで走りきった。

 R122に乗り換え草木ダムを目指し今度は対岸のK343を往きます。ハンドル操作の忙しいショートターン連なる同道、メインの国道走るよりクルマも少なくココチ良い。好んで走る同道だけど、今回は別の目的がある。それは「三境林道」走行です。同林道は、国民宿舎サンレイク草木の手前から入路し三境山を回りK337に抜ける舗装林道です。

Lutecia

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 走り出しからしばらくは走りやすい路面でしたが、長月になっても広い範囲で続くにわか雨や雷雨の仕業なんでしょう、しだいに雨に流された葉っぱや小枝、小さな石ころまで転がり走りにくいったらありゃしない。林道なかほどに差し掛かると整備が間に合わず路肩の雑草が伸び放題の如くのさばってた。それでもフラット路面にリズミカルなショートターン続くので、つい調子に乗ってしまう。そんなワインディングを12kmほど揺られるとK337にぶち当たった。


Lutecia

 そのK337、三桁とは言え県道だからと安心したらとんでもない。林道以上に狭く離合もままならない一車線路。それは渓流沿いの小さな集落を繋ぐ生活道路でした。梅田湖が近づくとやっと快走路に変身し梅田大橋を渡るK66に繋いだ。

Lutecia

 快走路は県境を越えしばらく続きましたが、老越路峠に近ずくと山道らしい1.5車線路に。同峠付近に今回走れなかった基幹林道前日光線、「長石林道」の起点があります。下りきったドン突きを左に折れK208に乗り換える。さぁ、「基幹林道前日光線」最初のミッション「林道近沢線」を駆けます。

 基幹林道前日光線は栃木県日光市を起点に同足利市を終点とする総延長約64 kmに及ぶ舗装林道です。複数の林道がからなりたち、今回駆け抜けようと計画したのは、和の代線(日光市清滝和の代町)と長石線(佐野市飛駒~足利市松田町)を除く林道群。なお、ルートの関係で佐野市側から北上しました。

 「林道近沢線」は佐野市飛駒町から作原を繋ぐ約6km。林道なかほどに近沢峠がありますがトンネルで抜けてしまい、三境林道やK337の狭隘路をくぐり抜けてきた身には呆気ないほど緩く短い。そんなワケで楽しむ間もなくK201にぶち当たりファーストミッションをクリア。


Lutecia

 同道を左に折れ二番目のミッション「林道牛の沢出原線」へ向かいます。道中、里山が迫り広くない田んぼにはトンボが舞い、頭を垂れ始めた稲穂たちが稔りの秋を知らせてた。

 な、なんとうゆうことでしょう!
 同林道入り口には「工事通行止め」の看板!

 んなことあるかぁ(>_<)
 「ミッション・アン・ポシブル…」
 しょうがないなぁ、同林道を走りにきたと言うバイクの彼と途方に暮れる…。

Lutecia

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 一つ目のミッションしかクリアしてないのに諦めるのも悔しいぢゃない!
 と、言うワケで地図を確認し田園風景広がる旗川の流れに乗って南下、K345を経由しK200をひたすら北上することにした。

Lutecia

 北上するにつれ交通量も少なくなり走り放題に近い。そんな田園風景を18kmほど走ると山間を往く景色に変わり、玉雲寺を過ぎると、やっと「林道大荷場木浦沢線」のお出ましです。

 同林道は葛生町秋山から粟野町上粕尾までの約12km。走り出しは、フラットな路面とロングターンで明るめの杉林を往き、それを過ぎると木漏れ日射す広葉樹林があらわれココチ良かったけど、三境林道同様しだいに整備の間に合わない路面状況になってきたぢゃないか。吹きだまりや風通しの悪いヘアピンには風雨で落ちた葉っぱが敷き詰められ、チョッとハードにブレーキ踏むとABSが効きまくる。おまけに倒木や伸び放題の枝が道路脇から覆い被さるところもあり、気分はすっかりアドベンチャー。林道後半に差しかかると這うように走るエクシーガに追いついてしまい、楽しめないままK15にぶち当たりミッションクリア(^^)

Lutecia

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 四番目のミッションはK15を粕谷峠と反対に進んだところから入路する「林道前日光線」。同林道は粟野町上粕尾から鹿沼市草久までの約17kmと最長を誇ります。走り出しは明るい広葉樹林を往く。「んっ、先ほども書いたような…」。そう、今回走った林道群、どれも似たような景色と雰囲気なんです。そして、しばらく走ると整備が間に合わず走りにくい路面になるところまで一緒。関東ではそれなりに有名な林道群のせいでしょう、バイクたちにも出逢ったけど、こんな路面状況ぢゃ辛いと思うなぁ。

Lutecia

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 K246と交わると、いきなり整備された大規模林道の如く車道外側線つきの完全二車線路に豹変。その変化に驚くばかり。ミドルとロングターンで織りなす走り放題ダウンヒルを古峯神社まで楽しみミッションクリア。

 いよいよ最後のミッション、古峯原街道と呼ばれるK58をくだり「林道河原小屋三の宿線」に入路。同林道は鹿沼市草久から日光市滝ヶ原までの約13km。東大芦川と日光沢に沿い三ノ宿山をまわり滝ヶ原峠に至ります。路面状況と言えば「み〜んないっしょ!」。明るい杉林で始まりしだいに路面というか整備が間に合わず走りにくくなる。違っていたのは走ってきた林道群より南東に開けたところが多かった記憶があります。滝ヶ原峠でK277にブチ当たりミッション・コンプリート。「牛の沢出原線」、通行止めで走れず本当はコンプリートぢゃないけど気分は十分コンプリート(笑)

Lutecia

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 ここまで来ると足を伸ばし霧降高原も走りたいけど野暮用で夕刻までに帰らなきゃマズい。後ろ髪引かれながら清滝ICから日光宇都宮道路に乗り、まだ下りの交通量のほうが多い東北道の人になりました。




Lutecia

■全行程(GPS):約539km/最高高度(GPS):約1,461m
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