節分過ぎとは思えない寒さのなか所用で信州を訪ねた。塩尻なら日帰りで十分帰れる距離ですが、翌日のお楽しみに備えホテルの人になりました。朝食悩んだけど、ここは早出が吉ぢゃないかと後ろ髪引かれチェックアウト。M156の雄叫びとともに摂食中枢を記憶の彼方へ追いやった(笑)
出発時は天候優れなかったけど塩嶺トンネル抜けると冬晴れ。氷点下のウインター・ワインディングランは長野自動車道、岡谷ICから始まった。R20(下諏訪岡谷バイパス)からR142に乗り換え湖北トンネルを抜けると沢に沿うよう少しずつ高度を上げてゆく。交通量極貧かつドライな路面はありがたいね。黄色いセンターラインに阻まれ抜けずにいた大型トラックたち、アクセルひと蹴りした登坂車線でまとめてパス。
でっかいヘアピンふたつ越えるとまもなく長野県道路公社が管理する新和田トンネル有料道路です。ワインディングローダーゆえ選択肢はひとつ、通行料惜しむわけぢゃなく手前を左に折れ旧道を往きます。標高1,300mを越え氷点下10℃まで下がり、「C63AMGと見る富士」、山中湖でカメラ収めた氷点下に近づいてるぢゃないか!
逸るココロをととのえ凍える旧道に乗り入れた。路面状況は除雪の行き届いた普通の雪道。数ターンこなしたところで現れた見通しの良いゆるいヘアピン。チョイと右足にチカラを入れると思った以上にテールスライド!。
くわばらくわばら!
一層安全運転を心がけ和田峠を目指しました。
ウン十年ぶりに走った旧道R142、知らなかったけど和田トンネルって幅員狭いためなのか交互通行用の信号機が設置されてた。ここを越えると外気温はさらに低下し氷点下14℃。8km程度のダウンヒルを慎重に降りてゆくと、登ってくる中型トラック発見。コーナー手前で離合待ち合わせ。トンネル出入り口に信号機必要な理由がわかりました。
ドン突きで新道R142に接続。ふたたび新和田トンネル有料道路目指しヒルクライム・アゲイン。料金所手前を左に折れK155へ乗り換えた。同道の路面状況も除雪された雪道でしたが、「ブランシュたかやまスキーリゾート」近ずくにつれ路面が見えるようになってきた。そうは言っても逆光ぢゃテカテカに輝いてるし怖いよね。終盤のつづれ折れをくだると大門街道と呼ばれるR152に接続し無事ミッション・コンプリート。
R152を南進し白樺湖を望む大門峠を目指します。対向車線はスノーアクティビティに向かうクルマがひっきりなし。ウインターリゾートに来たことを再認識(汗)
大門峠交差点を右に折れると昨年7月にも走ったビーナスライン。Movie廻すので霧ヶ峰高原、霧の駅まで一気に走りたい。そんな気概で乗り入れたK40、思ったとおり車山高原スキー場まで前走車も対向車もいましたが、そこを過ぎると名の知れた観光地とは思えない交通量。ウインドいっぱい広がる冬晴れ、眩しいほどの陽光に稜線が映え、思わず声が出ちゃう絶景。アクセル踏むのを忘れ普通の観光ドライブになちゃうし、絶景に絆され伊那丸富士見台パーキングと富士見台パーキングに寄ってしまったぢゃないか。そこから望む雪化粧した蓼科山、八ヶ岳、富士山、南アルプス、乗鞍などの大パノラマ。凍える寒さも忘れ、瞼と記憶に焼き付ける熟年男子であった。
たどり着いた霧の駅は除雪不行き届きで停車もできず。冬季閉鎖わかっていましたが八島湿原方面に逝ってみました。だれも来ないと思いきや、なんと!、遠方の県外ナンバー達がいるじゃないか。道路沿い木々たち、陽も高いのに霧氷がキラッキラに輝いて綺麗なこと。音のない白銀の世界にスタッドレスはギュギュ、スニーカーはキュキュと乾いた音を立てる。
霧の駅まで戻り、C63の鼻先を上諏訪に向けた。K40のダウンヒル、スノーアクティビティに登ってくるクルマも多いし、ターンした先、陽の当たらないところぢゃ魔の手が獲物を狙ってる。追いついた先行車、道を譲ってくれた先でお決まりの旧道にお乗り換え。さらなるクネクネ道をダウンヒル。諏訪湖を一望できる立石公園に寄るつもりがスルーしてしまった。
R20に接続しても変わらぬ氷点下。今度はで茅野を大きく迂回するK424を往きます。同道は中央本線を越え霧ヶ峰に向け北上したのち東進し先ほど走った大門街道(R152)に接続します。北上時は路面に雪もありましたが東進はドライの走り放題。おまけに逆光ながら富士を真正面に望める区間もありCS度高い。K192と併走する区間は集落を繋ぐカントリーロードの装いですが、新興ベッドタウン風の建物が多くてチョッと残念。
大門街道をヒルクライムするつもりでしたが、スノーアクティビティに向かうメインルートゆえ素直にエスケープ。八ヶ岳の西麓及び南麓を結ぶ八ヶ岳エコーライン、八巻道路(K484)、八ヶ岳高原ライン(K11)と繋ぐことにした。晴れわたる青空に八ヶ岳や南アルプスを横目で見ながらココチ良さ512倍ぢゃないか。広く認知されたのか八ヶ岳エコーライン、シーズンオフにも拘わらず多くの他県ナンバーや大型観光バスまで走ってた。そう言う熟年男子も他県ナンバーなんですけどね(>_<)
そのむかし通った清里。原宿に負けない賑わいや石ころだらけのグラベルで清泉寮を訪ねた人は同輩です(笑)。美ケ森交差点を右折し懐かしの清里巡りしようかまよったけど、八ヶ岳高原ヒュッテを訪ねることにした。見事なカラマツ並木の取り付け道路。勾配きつく当時はサードぢゃ登れずセカンドであえぎながら登った記憶が蘇る。ちなみに同区間のくだりは金峰山を望めます。八ヶ岳高原ロッジは建て替えで立派になりましたが、ヒュッテは壊れた柱時計のように当時の姿で熟年男子を迎えてくれた。開発したのは堤清二率いる西武流通グループでしたが、現在は別荘地も含めセブン&アイ・ホールディングス完全子会社の株式会社八ヶ岳高原ロッジが担っています。時代の流れを感じるなぁ…。
だれもいないヒュッテ前、カントリーマアムを頬張り帰り道算段のためデジタル地図を広げた。すると、取り付け道路から佐久小海方面に抜ける道があるぢゃないか。善は急げ!、その分岐点までくだり確認すると轍のある圧雪路。「逝くかヤメるか二択」。登りぢゃスタック怖いけど緩い下り坂なので逝ってみることにした。
走り出しは順調に思えたけど、凍結した深い轍はトレッドが合わずハンドル取られ走りにくいったらありゃしない。少し開けたところで、DJI製マルチコプタを準備してるクルマに出逢った。周囲の白樺は倒れ掛かるように傾き、凍って太った枝は強い陽射しにキラキラ輝いてた。そうか!、松本周辺の山間部、雨氷(うひょう)による倒木通行止めで孤立したと報道されてた。眼前の光景は雨氷の仕業なのかも知れない。今思えば、和田峠付近でも「倒木注意」の看板や真新しい倒木、バッサリ折れた木々を見かけた。
もとい!
さらに進むと深い轍で腹をこする音が続きヤバい雰囲気。戻りたいけど転回する場所もないし轍から出られそうにない(>_<)。リバースで後退を試みるも駆動輪、空しく空転するばかり。やむを得ず這うように匍匐前進を続けた。しだいに轍が少なくなり普通の圧雪路風になってきたぢゃないか(喜)。こんなときって、わずかの距離が永遠に思えるよね。
氷点下を往く信州の高原路、そろそろラスト・ミッションです。R141、市場の交差点を折れ広域農道のような快走路を走りK106で信州峠を目指します。初夏なら緑のカーペット敷きつめたような高原野菜の畑が、だだっ広い雪原状態(笑)。その道すがら岩肌あらわな瑞籬山が望めたのは望外でした。
峠を越え山梨県に入ると名称をK610と換え塩川沿いの集落を繋いで走るカントリーロード。ふと外気温計に目をやると今日初めて氷点下を上回ってた。塩川ダムからK23に乗り換え塩川の流れに沿ってくだります。ココチ良くリズムに乗り流していると、おばちゃんの運転する軽に出くわした。狭隘区間のコーナー、なにを思ったか路肩に避けるでもなく道路の真ん中に停止!。
んもう〜!
んなことあるかぁ(>_<)
パニックブレーキ踏むほどぢゃなかったけど、ビックリしたなぁ!
くわばらくわばら…
その後は、茅ヶ丘広域農道に乗り継ぎ韮崎ICから中央道の人になりました。
中央道、最初に現れた道路情報案内板によると順調を示す緑色だし渋滞するにはまだ早い。雪道走ると凍結防止剤で汚れ放題(>_<)。それに塩カルで白くなったまま過ごすのも精神衛生上好ましくない。そこで、談合坂SAに寄り道し高圧洗浄機で下回りを中心にクリンアップ。ついでに空きっ腹抱えたC63の満腹中枢を満たし帰途につきました。
■全行程(GPS):約366km/最高高度(GPS):約1,810m
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