2016年2月26日

春の嵐と駆け抜けた峠たち

 節分過ぎて日毎に陽が延びるのを実感する今日このごろ。春の嵐が駆け抜けた早朝、雪残る秩父や奥多野エリアにLuteciaを駆りだした。

Lutecia

 夜半には天気回復し行楽日和になるという。起き抜けで合流した幹線道路、ワイパー動かないけど路面は完全ウエット。春の嵐が駆け抜けたのに気温7℃と寒いぢゃないか。関越道に乗り継ぎ新座料金所を過ぎるとスノーアクティビティに向かうのか三車線めいっぱいのクルマで溢れてた。幸いなことに流れは順調、北進するに連れ路面もハーフウエットになってきた。

 嵐山小川ICで関越を降り、K11、K296、ふたたびK11と乗り継いだ。まだ覚めやらぬ小川町の市街地を抜けると槻川沿いを往くカントリーロード。落合橋を左に折れると山道らしくなってきます。今日のファースト・ミッションは定峰峠越え。同峠、奥多野エリアを愉しんだ帰りに走る機会はあるけど、小川町方面から乗り入れるのは初めてかもしれない。長慶寺を過ぎるとウエットな路面に追加して路肩に雪まで残ってる。そんなダブルで厳しい路面コンディションのなか、約6kmのタイトでタフなヒルクライムが始まった。縦方向も横方向も踏ん張り効かないスタッドレス、スロットル多めに踏むとフロントが逃げトラコンまで介入してくるぢゃないか。

Lutecia

Lutecia

 んもう〜、
 んなことあるかぁ(>_<)

 無理せず焦らずタイトターンを楽しんだ。峠の茶屋を過ぎるとダウンヒル。くだり始めて間もなく、クルマの前に飛び出してきたのは山羊(8GB)ぢゃなくて鹿さんでした(笑)

 天下無敵を誇る四足駆動の鹿さん、いつもなら急な法面をデフロックして駆け上がって往くのに何を思ったか熟年男子の道案内を始めた。旨そうなジビエ料理が脳裏をかすめるが、スピード落としジッと我慢(笑)

Lutecia

 荒れた路面の登坂に対し降坂は滑らかな路面で走りやすい。とは言え足りないグリップぢゃ心地よく走れない。そんな矢先、南側が開けると秩父の街並が雲海に見え隠れする幻想的なシーンが広がるぢゃないか。そんなワケで向春の観光ドライブと相成りました。

Lutecia

 少しばかりショートカットし彩甲斐街道と呼ばれるR140にぶち当たり少し北上。和銅大橋前の信号を左に折れ秩父鉄道と荒川を越えK270と繋ぎフルーツ街道を左に折れた。田中橋でK37、宮戸でK71に乗り継ぎ、セカンド・ミッションとして課した土坂峠を目指します。

 前回、土坂峠を訪ねたのは沿道の桜が散り際だったころ。ずいぶんご無沙汰ぢゃないですか。定峰峠に較べりゃ路肩の雪も少なく走りやすいハズなのですが、どうもグリップが心許なく右足に力が入らない。と、勝手な言い訳。なにを隠そう技量が伴わないのをタイヤ犯人説にすり替えてるだけです。土坂トンネルを抜けるとそこは雪国ならぬ砂国でした。

Lutecia

 んもう〜
 んなことあるかぁ(>_<)

 滑り止め用に播かれた砂に脚をすくわれちゃ本末転倒。ABSとTRCのお世話にならぬよう優しい運転に徹し、またしても楽しめないままR462にブチ当たった。

十国峠街道をほんの少し西進。塩沢川を遡上するためK46に乗り入れ次のミッション塩沢峠を目指します。同峠は御荷鉾スーパー林道を構成する峠のひとつ、神流川から同スーパー林道に向かう道はどれも急勾配。通行止めを心配しましたが大丈夫でした。障害は雪ぢゃなく雨で流され堆積した枯葉堆積爆弾でした(笑)。それでも操縦系の自由を失うスリッピーな雪や砂よりましです。

Lutecia

Lutecia

 塩沢峠を越えると北斜面、案の定、路肩に雪が現れ狭い道が一層狭く感じる。途中、フラットな完全2車線路が現れスカイラインを名乗れるほど眺望優れたところを走ります。

Lutecia

Lutecia

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 大山祇神社前、直進するとK177の分岐を左に折れK46は続きます。ここから距離にして5km弱、険道の称号を授けたいほどのスリリングな狭隘路となります。下りきり電光道路情報板を背にすると立派な一般県道に姿を変える。姿が変わると景色も変わり、雄川に沿いながら集落を繋ぐ長閑なカントリーロードになります。

Lutecia

Lutecia

 小幡でK193に乗り換えてもカントリーロードは続き下仁田でR254に繋いだ。

Lutecia

Lutecia

Lutecia

 次のアタックは上毛三山パノラマ街道です。K51K196と乗り継ぎ中之嶽神社駐車場を目指します。カントリーロードが終わると荒れた路面の峠道が始まります。お金を取らない太っ腹の中之嶽神社駐車場、春の嵐が通りすぎたばかりのせいなのかクルマ好きが集まっていてもおかしくない時間なのに寒風と閑散でした。

Lutecia

Lutecia


Lutecia

 K51を経由しR18にお乗り換え。碓氷バイパスをほんの少し走りK92に乗り換えた。同道は入山川に沿いながら遡上し終盤は荒れた路面でヘアピンを重ね駆け上がった先、視界が開けると上信越道、碓井軽井沢IC交差点。ここから道路も景色も一変、除雪も含め整備の行き届いたインター取り付け道路に姿を変えます。

Lutecia

 今日は用事があって遅くなれない。でも、ここで帰るんぢゃもったいない…
 悩みましたが南軽井沢のメインストリートK43を北上。駅が近づくにつれ増えるクルマ。軽井沢プリンス・ショッピングプラザ(アウトレット)付近は渋滞寸前ぢゃないか。

 んなことあるかぁ(>_<)

 ウインターリゾートの顔を併せ持つ軽井沢、この時期にこれぢゃハイシーズンの渋滞が目に見えるようだね。しなの鉄道のアンダーパスをくぐりR18旧道を右に折れた。そう、最後のミッションは碓氷峠のダウンヒル。

Lutecia

Lutecia

 交通量増えそうな時間帯でしたが軽井沢を走った状況からドライ路面と思われ、つづら折れダウンヒルの誘惑に誘われ184のカーブ標識に挑みます。勇んで乗り入れたダウンヒル、なんと!、またしても砂場でした(>_<)

 言い訳するワケぢゃないけど、雪なら方位や斜面を見てターン前後の路面状態を予想できますが砂場はダメ。見た目ぢゃわかりにくいし場所も特定しにくい。そのくせ効能はアイスバーンと同じ。軽くなったステアは言うこと効かないしABSも効き放題(笑)

 始末に悪いのは、誤って路肩とかセンターラインに寄ると水深ならぬ砂深が深くなり対応がより難しくなる。きつくない左ターン、フロントがどんどん逃げまくりセンターラインを越えそうになったのには焦ったね。

 そうそうABSの感触、LuteciaとPoloはペダルが強めに振動しその影響がボディに伝わりそうで言わば一般的な挙動をみせる。C63AMGは振動も洗練されABSの効き具合を制御できそうな気がするし、ボディは金庫のごとくびくともしない。機能は同じでもヒトの五感に訴える姿勢はまったく違う。そのC63もステアリングに伝わる微妙なニュアンスは「駆け抜ける歓び」には及ばない…。

Lutecia

 もとい。冷や汗もののダウンヒルを安全運転で無事ミッションコンプリート。妙義松井田ICから上信越道の人になりました。道すがら寄り道した「峠の釜めし、おぎのや」さん、帰りに立ち寄る都内の知人への手土産も含め、給油したガソリン代より高いぢゃないか。換算すると釜飯ひと釜で100km走れる(笑)

 くわばらくわばら…

尋常ぢゃなく安くなった化石燃料、消費者としては大変ありがたく甘受しますが、投資家が当てにしてるオイルマネーが枯渇しちゃ世界経済が回らないよね。

 四月には高速料金値上げも控えてる(>_<)
 冬季閉鎖も含めこの季節走れるところは限られてるけど、気兼ねなく「満タン!」と叫べる今のうちにたくさんお出かけしたいね。


Lutecia

Lutecia

Lutecia

 あまりに泥んこだったので、髙坂SAでかるく洗車して知人宅に向かいました。

■全行程(GPS):約412km/最高高度(GPS):約1,129m
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