2016年11月14日

晩秋の福島の道

 福島の県道や農道を走り回った。計画したルートを積雪により走行断念した結果、現地で急遽変更した経路である。しかし、基本的に空いているうえ、適度に紅葉にも巡り会え、長閑な山間域をたどることができた。走行日11月4日、使用車輌c63。

C63AMG

 東北道をひたすら北上し、雨上がりの福島西ICから下道に移動。6時10分、気温5・5度(東京出発時13度、3時30分)向かうは磐梯吾妻スカイライン(福島県道70)である。この地域は当日未明まで降雨に見舞われていたらしく、路面は水を含んで黒くみえる。遠望する磐梯山は白く冠雪さえしている。



 また、山道に入っていくにつれ紅葉が目につくが、遠くからみると、それらしい雰囲気だが、紅葉部分に近づくにしたがって、かなり落葉していて葉を落としたスカスカの枝が目立ち、紅葉の時期は終盤であった。温泉宿玉子湯近辺では路肩に白い塊が散見されるようになった。宿泊客のために除雪したようだ。同湯端の冬季閉鎖ゲートから先は路面一面積雪。アクセルワークに気を使いながらゆっくりとした速度で登っていったが、直線ですらテールが流れる。積雪量は1~2㌢だが、夏用タイヤでは限界のよう。雪がちらついているうえ、さらに積雪の多い高標高領域に入っていくのはリスクが大きいと判断。同スカイライン走破は断念せざるを得なかった。6時40分(気温1度)。


C63AMG

C63AMG

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 同スカイラインを通過できなかったことで、当初予定ルートをたどれなくなった。やむをえず雪の影響のなさそうな福島の県道を適当に流して太平洋側に抜けるべく計画変更。Uターン。来た道70を戻る。

 70から在庭坂で5(上名倉飯坂伊達線)に入った。5は福島市の外環状路にあたり、フルーツラインなる愛称が付けられている。沿道沿いにはモモの農園が多く、それが愛称の謂われだろう。走行日は平日7時台で通勤時間帯と重なったようで渋滞こそないが5の交通量は多い。とくに対向車線はとぎれることないクルマの列が続いていた。5から3(福島飯坂線)、飯坂温泉で国道399、保原で国道349へと進路をとり、とりあえず川俣町方面に。


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 399,349とも交通量はひじょうに少なく、走りやすいカントリー国道である。川俣から先の349は道路両側を小高い山にはさまれた浅い谷間を通っており、長閑な田舎の風景が広がっている。道の駅ふくしま東和でトイレ休憩。


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 349が国道289と接続する地点(新館)から県道50(浪江三春線)に入った。船引町で広域農道を見つけ入線。同農道は50とほぼ平行し、馬込あたりで再び50に戻る経路をとっている。山間部を通り抜ける同農道は二車線快適路だが、落差のあるアップダウンの繰り返しがあり、走っていておもしろい。


C63AMG

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 50に復帰。葛尾村から国道399をいわき市方面に向けて走る。葛尾村から川内村にかけての399も交通量は少ないうえ、速度が出やすい快速国道で山の紅葉を眺めながら走り続ける。川内村の中心部で道幅が狭まるものの、それを越えれば幅員は戻る。


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 しかし、399は川内村先から県道41(小野四倉線、磐城街道)までの区間で3箇所、一車線強幅員でタイトコーナーが連続する山間ワインディング路を抱える。幅員が狭いこともあってコーナーの回り込みがきつい。ワインディング区間を過ぎると、いわき広域農道が分岐する。ススキが茂るなかを通る同農道だが、上岡トンネル前でゲート封鎖。何が原因で封鎖しているのか、わからないが、かなり以前から通行止めになっている気配である。


C63AMG

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 399に戻り41入路。この道は磐越東線に沿っており、途中、通過する夏井川渓谷ではモミジだか、ケヤキだかの紅葉が道脇まで迫り、そこそこ見応えがあった。磐越東線川前駅先で41から県道358(川前停車場上三坂線)に入る。大型車通行不可の標識が設置され、確かに大型には不向きな林間を走る道で、むろん交通量はないに等しい。358から差塩(さいそ)湿原への道が分かれており、こちらに入った。気を付けてみていないと通り過ぎてしまうような小さな湿原(いわき市天然記念物)で徒歩用の散策木道を巡らしている。見頃は春らしく、今の季節、訪れる人もいないようで寒々とした光景であった.同湿原を過ぎると接続する県道66(小名浜小野線)で小野町方面に向かう。


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 磐越道が66に隣接してくる区間で農地開発道という標識を発見。磐越道をアンダーパスして入り込む。林道様な道だが、それが終わると、小高い丘にで周囲にそこだけ広々とした空間が広がっていた。植栽されているのは牧草。ただ、さえぎる樹木がないために強い風が吹き渡り、牧草が地面に接するほどあおられていた。この農地開発道は短い。道なりに進んで66に合流する。


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 66から平田村に向かっている国道49にいったんでた後、県道20(いわき上三坂小野線)から県道135(三株下市萱小川線)に。135入り口にはまたしても大型車通行不可の標識。林間の狭路を進んでいくが、最初に現れた集落を境に幅員は広がる。福島県の天然記念物に指定されている、樹齢400年、樹長20㍍とされる巨木「越代のさくら」脇を通過し、県道14(いわき石川線)との交差部を突っ切り、さらに135を進む。135では一部幅員が狭まるところがあるものの、気を遣うほどではない。とにかく交通量は引き続き極少。県道71(勿来浅川線)にでた。71から東野牧場に至る道先で国道349にショートカット。

 349鮫川村姿平から鹿角平(かのつらだいら観光牧場に至る村道に入る。大規模な牧草原が広がり、空が広く見えるが、吹く風は冷たい。同牧場はバンガロー、キャンプ場などを備えたレジャー施設だが、営業しているものの、ひとけは感じられなかった。


C63AMG

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 再び349に。そこから茨城県道27(塙大津港線)に乗り入れて花園渓谷を目指した。福島側からアプローチする27は幅員が狭く、くねくねし、おまけに路面が荒れているーときているので一般行楽客にはお薦めしにくい。同渓谷は紅葉にはまだ早く、緑の葉が多かった。


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 27から茨城県道153(水沼磯原線)を経由して、今回最後の走行路である萩ロード(広域農道)に。幅員のある登り下りする高速ワインディング路ではあるが、路面の荒れが目立ち、快適とはいいかねる。


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 同ロードはまだ続くが県道111(高萩塙線)との交差点で、走行を切り上げた。15時。気温12度。111で高萩に向かい常磐道高萩ICから帰京した。


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■全行程(GPS):約782km/最高高度(GPS):約1,095m
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