2016年10月21日

毛無峠、白根ドライブ

 群馬の毛無峠と白根火山帯を抜ける志賀草津道路を巡回した。訪れる人も少ないが、荒涼感あふれる異形の毛無峠。かたや絶景ロードの志賀草津道路だが、当日は訪問車ラッシュで、はやばやに退散した。走行日10月15日、使用車輌c63。

C63AMG

 最初の訪問地は群馬、長野県境の毛無峠(標高1823㍍)である。上信越道・碓井軽井沢ICで降車。5時32分(気温8度、東京出発時2時34分、17度)。長野県道43、同18旧道と経て国道146から鬼押ハイウエーに。18旧道の中軽井沢で気温は0度まで一挙に低下し、当日の最低気温をマーク。ゴルフ場の芝には白いレースのカーテンを引いたように霜が降りていた。同ハイウエーは有料道だが、料金所営業時間前とあって通過。引き続いてこれも有料の万座ハイウエーに入る。日の出を迎えており、視界に広がる浅間山に光が当たり、山体が赤く染まり、まるで赤富士のように輝いていた。6時33分、同ハイウエー料金所。料金所はちょうど営業を始めたところ。しっかり1050円を徴収された。6時30分前に料金所を抜ければ、たぶん無料。

C63AMG

C63AMG

 両ハイウエーは有料だけあって幅員の広い中高速山間ワインディングロードで走りやすい。万座温泉着。6時50分、気温2・5度。軽井沢ICからここまで約1時間20分で到着した。両ハイウエーの東を通る国道292経由よりもずっと早い。もっとも交通量がひじょうに少ない早朝だからだろうが・・・

C63AMG

 万座温泉から群馬県道466の毛無峠分岐の長野県道112までの間の標高は1800㍍台で幅員は狭い。落葉しつつあるダケカンバの白い幹と枝が扇子というか、ほうきというか、独特の形状をなし、冬でも緑の葉の茂る針葉樹の間に点在、両樹の白と緑のコントラストが眼に鮮明である。112分岐から毛無峠終点までの幅員は1~1・5車線とさらに狭くなるものの、対向車とのすれ違いのための待避スペースが適度に設けられている。
この112では道両脇にダケカンバとその下にクマザサが生い茂るなかを走る箇所があるほか、うねり路面のコーナーがあり、クルマが大きく上下に揺すられる。7時4分、同峠着。分岐から約4分間で着いた。


C63AMG

C63AMG

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 気温3・5度。朝の早い時間にもかかわらず、峠には4台のクルマが駐車していた。峠には冷たい風が吹き渡っていた。峠の両側がすぱっと切れ落ちているために谷から峠に向かって常に上昇気流が起きているようだ。嬬恋側は土がむき出しの荒れ地で、そのなかを小串鉱山跡地まで多数のコーナーを連ねて下っていく狭いダート道がみえる。目の前にそびえる破風岳(1899㍍)は樹木が育たず、つづら折れして頂上に至る登山道がクマザサなのだろうなかに続く。峠を小串硫黄鉱山跡から延びる黒く見えるが、実際は錆び付いた索道鉄塔が越えている。この鉄塔と荒涼感ある景観を被写体にしようとするカメラ愛好家は少なくない。彼らが乗ってきたクルマが駐車していたのだ。峠には谷から噴き上げる風に載せてラジコングライダーを飛ばす人達が多いのだが、当日は彼らが来るにはまだ早かったのか、皆無だった。峠の鉱山跡に向かう群馬の県境標識が立つダート入り口にはチェーンが張られ、クルマは通行禁止。

C63AMG

 さて、再び466に戻り、西進して高山村牧で分岐する長野県道351まで行く。ずっと下りのワインディング路で、万座望から先からしばらくの間、くねくね道でステアリング操作に忙しいが、下っていくにつれ幅員が広がり、そこそこ速度をあげられ、楽しめるだろう。

C63AMG

C63AMG

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 351から松川渓谷沿いの66に入線し、山田牧場を経て熊の湯まで走った。66はすでに走行してきた466の北側を通っている。66の松川渓谷は紅葉で知られるそうだが、紅葉にはまだ早く、緑の葉を繁らせた樹木が多かった。66路面はやや荒れた鋪装で幅員こそ2車線あるものの、走りやすいとはいいがたい。山田牧場手前の五色温泉から登りの狭いワインディングロードとなるが、とくに問題はない。

 山田牧場は標高1600~1800㍍の高地にあり、山林のなかに緑の牧草地が広がる。その様を放牧牛とともに望むことができ、展望も良い。しかし、66は笠ヶ岳(2075㍍)登山口のある笠ヶ岳峠から先が9時前にもかかわらず、対向車がことのほか多く、林道といっても納得できる道だけに注意深い運転を強いられた。66は横手山などを望む志賀草津道路(国道292)から小布施や須坂に抜けられるために、これを利用するケースはありえる。

C63AMG

C63AMG

C63AMG

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 熊の湯からは292にでて、草津に降りていく。交通量は多い。これまで訪れた中で最多。横手山際着、9時52分、気温6度。駐車場は満車状態で、2172㍍、国道最高標高地点も同様。隙あらば、駐車スペースに潜り込ませようとするクルマがトロトロ走る始末。白根山の火山活動にともなう通行規制が敷かれており、殺生ゲートオープンは8時。関東は雨天続きの天候で、久しぶりに好天に恵まれた、この日、絶景エリアめがけてどっと行楽客が押し寄せたのだろう。ゲート前に開門を待ち受けてクルマが列をなして待機していたと想像する。紅葉が点在する緑の山体を望めるが、本格的な紅葉には少しばかり早い。混雑に閉口。さっさと離脱。


C63AMG

 長野原で国道145、中之条で353,途中で空いている群馬県道35と乗り継ぎ、関越道渋川・伊香保ICで帰京することにした。145は長野原草津口から岩下の間の八ッ場ダム建設による付け替え道は幅員も広く快適。道路脇の一部には水没する地域の真新しい移設家屋が立ち並ぶ。12時ジャストに同ICから関越に乗り入れ、今回のドライブ終了。東京までいっさい渋滞なし。


C63AMG

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■全行程(GPS):約498km/最高高度(GPS):約2,173m
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