2017年10月14日

気儘な羅針盤:やっちゃった日産

 「やっちゃえ日産!」、矢沢永吉の叫びに呼応するかのごとく、資格のない従業員に完成車検査をさせていたことが判明。これぢゃ、「やっちまった日産!」ぢゃないか!


 日産自動車は2017年9月29日、納車前の新車約6万台の販売を一時停止したと発表。国内の日産グループ全6工場で製造した21車種で完成検査の一部を、正規の検査員以外が実施していたというのだ。

 国土交通省の立ち入り検査で日産追浜工場、日産車体湘南工場、日産車体九州、日産自動車九州の4工場すべてで無資格検査が見つかり、実態を把握するよう日産に指示した。日産は、販売した121万台の再検査をすると発表、対象は過去3年間に販売した新車で、1回目の車検を実施していないクルマとのこと。でもって、いつから無資格検査が行われていたかわからないというから驚くほかないね。そういえば、昨年発覚した三菱自動車、燃費不正のときも、10年すぎたデータが保存されていなかったため、いつから不正が行われていたのか確定できなかった(>_<)


 話が変わりますが、
 ビックネーム三菱の損失は自動車ばかりぢゃない。昨年は欧州アイーダ・クルーズから受注した豪華客船の建造が遅れに遅れ、2,000億に迫る巨額の損失を出しばかり。視点を空に向けると、リージョナルジェットと呼ばれる地域間輸送用旅客機、MRJもうまくいってない。FAA(アメリカ連邦航空局)の型式取得に手間どりこっちも納期は遅れるばかり。初公開となった「パリ航空ショー2017」には水谷社長自ら乗り込みトップセールス。それでも新規受注にいたらなかった。YS11以来の国産旅客機ゆえすごく応援してたのに残念だなぁ。累積損失は1,000億円まで膨らみ自己資本を食い潰した。なんと陸海空すべてのセグメントで負の遺産を築いたことになるぢゃないか。

 東芝にタカタ、その損失額はまさに空前絶後。一般人の脳みそぢゃ想像できないほど巨額。世界に名を轟かせた日本企業の凋落が止まらない。ひとつふたつの企業にとどまらず波紋のように広がる負の連鎖、ここまでくると繁栄を築いてきた「ものづくり大国日本」、その精神構造や基本的システムが時代に合わなくなり不正を許す温床になってしまったのかもしれないね。

 あ〜ぁ、今度は神戸製鋼の不正だって(>_<)