2018年10月27日

紅葉の長野路

 諏訪、伊那、木曽、松本地域をドライブした。概して道路は空いており、予想以上に距離を稼げた。木曽の赤沢渓谷や野麦峠は見事な紅葉に彩られていた。走行日2018年10月20日、使用車輌Lutecia。

Lutecia

 中央道諏訪IC着、午前5時20分、気温9度。同ICからわずかばかり国道20を通り、国道152に入り南進する。152の最初のトンネル通過すると、杖突峠(標高1247㍍)まで森の中のワインディングロードとなる。しかし、幅員が広いうえ、交通量もなく、一気に駆け上がると、同峠レストハウス駐車場である。5時50分、7度。駐車場には数台のクルマが停車していたが、レストハウスはまだ営業前。同ハウスが所有するらしい展望台も閉鎖中。曇天でガスがたちこめており、下界の視界は効かなかった。152に戻り、峠を下る。峠直下のゴルフ場への分岐まではタイトコーナーのある短いワインディング路である。ゴルフ場分岐対面には太陽光発電パネルが多数設置されているが、露か、霜なのかわからないが付着していり、パネル表面ガラスは曇っていた。152は長い、長い下りが続く。

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 髙遠町で152から外れて髙遠城址公園に。6時42分、4度。砂利の公園駐車場は無人。イチョウなどが色づき始めているものの、紅葉にはまだ早い。

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 次は美和湖に寄った。152から1車線といっていい狭い湖岸道沿いに走る。対岸に渡る赤い鉄橋が見えてきた。神田橋である。昭和32年(1957年)竣工。橋上下は緑茶色のダム湖である。神田橋は同34年に美和ダムができているので、ダム建設にともなう架橋であろう。神田橋から少し先にある長谷中学校の校庭縁に植えられた道路上まで枝が茂ったサクラの大木群。春の開花時は見事だろう。湖岸道は道なりに進むと152に行き着ける。


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 中沢(1317㍍)、分杭(1424㍍)両峠へのアプローチ。幅員は狭い。路肩に濡れた落葉が目立つ。タイトコーナーが4つだかある中沢峠のほうがワインディングらしさがある。半面、分杭峠へはゆるゆると登っていく感じ。分杭峠着、3度。この峠は切り通しになっており、駐車場はない。シャトルバス利用のためのバス転回所が設けられているが、バス運行前とあって転回所は閉鎖されていた。分杭からの下りも狭く、長い。

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 大鹿村で152をそれ、鳥倉林道に入る。この林道はピストンで鳥倉山(2023㍍)への登山道入り口まで約15㌔である。152からは村道らしき道路を経由していくのだが、この道自体林道ふうの趣き。林道標識から同林道本番。林道に乗り入れた直後は路面が荒れているが、これを過ぎれば、フラット路に変わる。かなりの急坂とヘアピンも加わるが、思いの外ハイスピードで登って行けた。好天であれば中央・南アルプスの眺望が開ける夕立神パノラマ公園(1620㍍)から先は路面の段差が少々きついが、それを除けば走りやすい。同林道終点着、7時45分、4度。林道はまだ続いているが、ゲートで締め切られ、これ以上先には乗り入れられない。登山届所があり、鳥倉山への登山にはここから徒歩でかなりの距離、林道を歩いて向かうことになる。ゲート前には30台収容可能とされる駐車場があり、7、8台止まっていた。

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 林道を戻り152に。大鹿村で小渋橋に寄った。鉄筋コンクリ3連アーチ橋(1957年建造)で、技術と景観に優れているとして登録有形文化財指定されている。コンクリ表面はくすんだねずみ色に変色し、年季を感じさせる。152は現在、この橋をバイパスしてしまうが。橋を渡り152に入る。ここから先の152はだんだんと幅員が1・5車線程度に狭まる。路面一面に水を含んだ落葉が広がる。地蔵峠(1314㍍)手前の深ヶ沢(大鹿村大河原)で道をふさぐゲート。通行止めである。9時17分、8度。路肩欠損らしく9月5日から不通状態。通行止め期間は「当分の間」とあり、再通日は明示されていない。

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 赤松町(木曽郡)、御嶽、野麦峠(1672㍍)に回るべく予定を変更。大鹿村で152から分岐する59(松川インター大鹿線)で松川ICから中央道に乗り、小黒川PAで降りる。国道361国道19と乗り継ぐ。

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 19着、10時25分、14度。木曽町で県道20(開田御岳福島線)、次いで473(上松御岳線)を経て赤沢自然休養林に向かった。20から南下する473は結構なワインディング県道でアップダウン付屈曲路である。国道19から西進する473は概して幅員も広く、走りやすいのとは好対照。西進するのが同自然林へのメイン道なのだろう。実際、西進道では自然林に行くのであろうそこそこ対向車にであった。自然林へは473から急角度で右折する。右折してしばらくは南進してきた473よりも幅員が広い。しかし、次第に幅員は狭くなり、対向車との離合では徐行するか、離合スペースで待つか、の選択となる。自然林への道は途中から赤沢併用林道の標識が立てられている。赤沢渓谷に沿って進む、この道は赤、貴に色づいた紅葉が真っ盛りであった。恐らく今が紅葉のピーク。加えて渓谷の白い岩に透明度の高い清流が流れているなかでの紅葉景色である。

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 自然休養林着、11時34分、16度。標高は1000㍍を超えている。駐車場(普通車600円)にはたくさんのクルマが・・一番奥の第4駐車場に誘導された。ここの目玉は赤沢森林記念館とディーゼル気動車に牽引されるオープントロッコによる観光用森林鉄道である。記念館では最初に導入されたボールドウィン蒸気機関車(米製)を間近に見ることができるほか、森林鉄道が運行されていた当時の記録映像も放映されている。木曽森林鉄道は1916年に小川線(赤沢ー上松間)が開設され、1975年に王滝線(王滝ー上松間)の廃止を持って幕を閉じた。観光用林鉄は1987年から運航中。この自然休養林には年間12万人が訪れるとされる。冬季閉鎖されるので、実質7カ月程度でこれだけの来客があることになる。

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 自然休養林退出。473、国道19、再び20と周り、256(御岳王滝黒沢線)経由で御岳スカイライン(旧黒石林道)終点までいく。256が御岳湖岸から離れ、御岳神社里宮あたりになると、道路脇や法面に大きな石碑群が点々と表れる。御岳霊神碑というものらしく、全体で2万基あるといわれる。御岳神社八海山社務所とその周辺の土産物店を過ぎると、本格的なワインディング山道らしくなってくる。この道の終点までは256ではなく、王滝村道を経て同スカイラインにつながるのだが、どこでそれぞれ区分されているのか、わからず。どんどん登坂していく。おんたけ2240(スキー場)を道は抜ける。ゲレンデを横切り、ゲレンデ端でタイトコーナーを持って高度をあげていく。この繰り返しでスキー場内を通過する。この区間は速度を上げていると、ひじょうなラフ路でクルマが激しく上下動する。この道の終点、田の原天然公園駐車場着、13時29分、2度。同公園は標高2180㍍で御嶽山7合目にあたり、同山への王滝側登山口である。駐車場は100台は収容できる広さがある。ゲレンデ内走行中からポツリ、ポツリと雨交じりだったが、公園はミゾレであった。御嶽山の斜面などにはうっすら雪が覗き、少し前まで降雪していたらしい。来た道を戻るピストンスカイラインなので、こんどは下る。


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 256から再び20を走り、開田高原で国道361に入り、野麦峠を通る39(奈川野麦高根線)に。20、361は通行僅少で快走路だが、361の開田高原では強い雨で、前走車のリヤタイヤが水しぶきを巻き上げていた。高根乗鞍湖の湖岸区間の361はくねくね道。39入線。登坂。道周囲が紅と黄に染まり、紅葉の状態からピークらしかった。峠まで9㌔の表示板から先は幅員が狭まるが、ずっと紅葉景色が続いた。峠着15時44分、4度。雨は上がった。野麦峠の館(入館料500円)に寄ったが、映画「あ冫野麦峠」のポスターや台本、民具などが展示されているものの、期待はずれ。峠を下る。こちら側は紅葉というよりも黄葉。26(奈川木祖線)、国道158で長野自動車道松本ICから中央道を経て帰京。松本IC着17時14分、10度。

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■全行程(GPS):約838km/最高高度(GPS):約2,196m
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