2020年9月4日

奥栃木へ猛暑の逃避行

 翌週は長月だと言うのにうだる暑さの続く関東地方。県またぎの推奨されないメトロポリスの民ですが、奥栃木へ猛暑の逃避行を実践してきた。

C63AMG

 え〜と、「奥栃木」と言う地域名称は、ワインディング親爺が奥日光を拡大解釈し、勝手に呼んでる地域名です。悪しからず。

 夜明け前、熱帯夜つづき寝苦しそうな相棒を誘い出し、東北道に乗り繋いだ。厩を出発したときは29℃、岩槻IC付近でも28℃、なんと!、奥栃木アプローチとして選んだ栃木IC降りても熱帯夜のままでした。猛暑からの逃避行、しょっぱなに選んだのは前日光の粕尾峠。今回はいつものK15(鹿沼足尾線)ぢゃなく、K58(鹿沼日光線)で峠越えしようと思う。

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 永野川、思川に沿う県道から粟野川を遡上するK246(草久粟野線)に乗り換えた。同道は集落を繋ぐカントリーロード、ウインドスクリーンに広がる田んぼぢゃ、頭を垂れはじめた稲穂がワインディング親爺をお出迎えしてくれた。そんな癒しのカントリーロードも山が迫り出すと幅員狭まり最後の集落をバックミラーに追いやると、短いながら峠道ライクな区間現れ、せっかく癒されたワインディング魂に火を焚べようとする。

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 粟野川が途絶えると林道前日光線にドン突きお愉しみも強制シャットダウン。
 What’s 林道前日光線、それは、七つの林道で構成された基幹林道前日光線のひとつ。構成する林道群唯一、計算された線形を持つ車道外側線付き完全2車線の好走路。だったのですが...、路面アンギュレーション、橋梁接合部のハーシュネス増大など好走路とは言えなくなった。それでも開けた区間なら、ウインドスクリーンに遠景広がり大自然を往く醍醐味を味わえます。ドン突いたのは古峯神社、Webによると、「大芦川の源流に近い渓間、優美を醸す山麓に鎮まる。御祭神に日本武尊をいただく開運・火防・海上安全・交通安全等の御神徳高い神社。日光山開山の祖、勝道上人がここで修行をつまれたことから日光発祥の地とも呼ばれている」とありました。

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 もとい!
 乗り換えたK58(鹿沼日光線)、古峯神社さきの規制ゲートをバックミラーに追いやると、粕尾峠に向けたチョイと長めの峠道のはじまりです。でもって、狭小区、広幅員区、ヘアピン、ショートミドル、ミドル、好路面、悪路面と変幻自在のワインディング愉しめます。そのうえ、広葉樹を吹き渡る涼風が相棒のほおを撫でてゆく。気温21℃、たいへんよろしゅうございます。

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 エネルギッシュでヤンチャなC63、高低差大きくRのきついヘアピンぢゃ、トラクション抜けるかプッシュアンダーでワインディング親爺をせせら笑う。それに対しダイエット行き届き身軽で俊敏なAlpine、最後まで舵がネバりワインディング親爺に優しいんだなぁ。

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 粕尾峠着!
 相棒の長い鼻先を足尾に向け、昔ながらのハードでタイトなダウンヒルを逝きましょう。ハードでタイトなら望むところですが、走るたび悪くなってる路面がイケません。路面を選びつつ匍匐前進よろしくR122にブチ当たった。

 K250に乗り換え、銅親水公園(あかがねしんすいこうえん)寄り道するのがルーティーンですが、今日のところは先を急ぎましょう。神子内川に沿うR122、三桁国道とは言え、路面のイケてない粕尾峠ダウンヒルしてきたワインディング親爺には滑らかな路面、鏡の如し。日足トンネルの旧道分岐、細尾峠さんが、「寄ってらっしゃい!」と、微笑んでくれたのですが、見なかったことにしておきましょう。

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 今度は大谷川の流れに乗り世界遺産の日光東照宮をかすめた。でもって、ショートカットも兼ね、日光広域農道/広域農道日光地区に繋いだ。そうそう、今回、初乗り入れの日光広域農道、ついつい調子乗って終点と思われるドン突きまで逝ってしまったのは内緒です。

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 もとい!
 経由地に設定した大笹牧場までのルートはふたつ、霧降高原道路(栗山日光線)とK245(栗山今市線)、ここは、ワインディング親爺らしく昔ながらの山道をチョイス。小百橋までピストンし小百川に沿うK245を遡上。沿道から民家が見えなくなると、薄暗い杉林を逝く区間続き、ここまでの山道と趣が違う。堰堤に沿う橋で左岸にスイッチすると線形も林道ライクにスイッチ。路面状態もまぁまぁ良好、木漏れ陽射す心地よい奥の細道を愉しんだ。ドーンと視界開けると大笹牧場。大笹牧場と言えばソフトクリーム。これを目当てに来てもまちがいない。


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 なっ、なんということでしょう!
 いつものことですが営業時間外(>_<)
 たいへんよしゅうございません。
 後ろ髪引かれレストハウスをバックミラーに追いやるワインディング親爺でした。

 ウインドスクリーンから牧場が見えなくなると、意外と愉しめるK169のダウンヒルが待ち受ける。ソフトクリームの鬱憤晴らそうとAペダル蹴飛ばすと先導車、万事休す。

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 鬼怒川を渡河し土呂部川にお乗り換え。K249(黒部西川線)は、土呂部峠、湯西川温泉を経由しR121にドン突きます。黒部から乗り入れた同道、ゆるいつづら折れっぽい区間を過ぎると土呂部ダム(どろぶだむ)の水面が現れる。ダムの名称は「どろぶ」、地区名は「どろべ」なんだかなぁ…。土呂部の集落を抜けると「奥栃木」の名に恥じない峠道となり、グラベルで名を馳せる旧・田代川林道(K350:栗山舘岩線)分岐にブチ当る。今回の相棒ぢゃ、逝くつもりもございませんが、案の定通行止めでした。

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 その昔、秘境で名を馳せた湯西川温泉。2012年に完成した湯西川ダム付け替え道路として、高規格道路のような新道が整備された。う〜む、グラベルの秘境時代知るワインディング親爺には隔世の感ありますね。ドン突いたR121を北進しR400に繋いだ。目指すは塩原温泉郷。おっと、入湯が目的ぢゃありません。K266(中塩原板室那須線)走破が目的。走破と言ってもご存知のとおり、廃道化進む通行止めゲートにご挨拶するだけ。

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 塩原温泉郷近づいたところで湯の香ライン(旧道R400)に繋ぎ、幻の塩那道路に乗り入れた。なにを隠そう、昨年5月にも訪ねたのですが、規制時間を忘れ麓側規制ゲートでピストン強いられたのです。んなワケあって感慨ひとしお。道路自体、ほぼほぼ2車線確保され普通ですが、整備が行き届かず雑草ぼうぼう、痛んだ路面のアンギュレーションも気になります。ハイライトは小曲、大曲と呼ばれる高低差の大きいヘアピンかもしれません。事実、小曲ぢゃトラクション抜けまくった。そうそう、中盤以降は南東方向に開け、遠望たのしめます。

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 これで、予定していた奥栃木巡りも完遂。
 那須を周りながら帰途につくか、このまま帰途につくかの二択。昼飯前とハラは減ったけど、奥栃木のワインディング三昧で気持ちはハラ九分。でもって、相棒の長い鼻先を八方道路(K56:塩原矢板線)に向けた。同道は名前の通り塩原と矢板を繋ぐ主要地方道。ほぼほぼ全線山道なのがワインディング親爺好み。特に塩原側は線形も幅員も林道そっくりさん。

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 八方道路のダウンヒルを終え天沼川渡河すると、稔りの季節迫る田んぼが原風景のごとくウインドスクリーンに広がる。下界の気温は33℃と蒸し風呂のようだけど、なぜかココロは清々しい。やっぱりワインディング・ライフはヤメられないね。充足感に満たされたまま、矢板ICから東北道の人になりました。ちなみに本日の希薄接触者は、コンビニのレジ、GSの給油担当のふたりでした。

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 あとがき。
 相棒も新しい生活様式にどっぷり浸り、野山を駆け抜ける駿馬から買い物お供の荷馬車に変身。猛暑続くなか洗車もままならず、ホイルに至っては、ブレーキダストで茶色にコーティングされてしまったぢゃないか。


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■全行程(GPS):約502km/最高高度(GPS):約1,293m

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