2020年11月6日

奥久慈の細道

 週末の天気と野暮用に翻弄され、神無月はワインディング無し月だった。隠れ四連休と呼ばれた週末、紅葉最盛期には少し早い奥久慈(茨城県)の細道を駆け巡ってきた。

Alpine A110

 久しぶりのワインディング、相棒に逸るココロを見透かされたようで、11℃と今シーズン一番の冷え込みにもかかわらず元気な雄叫びとともにお目覚め。交通量多めの常磐道に乗り継ぎ相棒の軽い鼻先を北北東に向けリエゾン。神々しい朝日のお出迎えを受け常陸南太田ICでゲートをくぐった。

 もう一人の相棒のふるさと、日立VPCの傍をとおり常陸太田市街からK33、K29、グリーンふるさとラインと繋いだ。同ふるさとライン、県北地区なら南進も北進も自在ですが、この界隈を東進するのは初めてかもしれない。久慈川手前で同ラインを離脱しK165に乗り換えた。久慈川沿いの辰ノ口親水公園キャンプ場、5℃と冷え込み厳しいなか、たくさんのキャンパーたちが朝ごはんの支度に精出してた。そのキャンパーたちをバックミラーに追いやるとファーストミッション近づくのですが、まさかの「工事まわり道」に見舞われた。んっ!リアル1車線迂回路、奥久慈の細道スタートにふさわしいぢゃないか。

Alpine A110

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 奥久慈グリーンライン林道/照山線、起点終点わからず工事通行止のゲートをスタートにした。奥久慈ほにゃららラインらしく、中盤までは集落を繋ぐ生活道路。集落がなくなる終盤、やっと林道らしい気分を味わえます。観光道路よろしく「ほにゃららライン」の名前にほだされると驚くだろうね。諸沢川を渡るといきなり広がる水田地帯。やっぱり起点も終点も分からずじまい。ドン突いたK29に乗り換え、次のミッションに向かうワインディング親爺でした。

Alpine A110

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 セカンドミッションは奥久慈グリーンライン林道/諸沢線ですが、K29からの分岐を間違えた!まちがえただけならよくある話も、まちがいに気づかず、照山線よろしく集落たちをバックミラーに追いやり山奥へ。幅員狭まり荒れた路面のリアル1車線になったころ、脳裏にミスコースのフレーズが過ぎりましたが時すでに遅し、相棒を気遣い、そろりそろりと匍匐前進。突然ドン突き、諸沢線に入線したもよう。帰ってGPS軌跡を確認したところ、諸沢線を走行できたのは1/3程度でした。

Alpine A110

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 つまづき二連発で意気消沈。放心状態のままK322を北進。集落を繋ぐ細道の雰囲気、奥久慈ほにゃららラインと呼んでも良さげでした。そんな山道を分岐に注意しながら進むと現れたのが奥久慈パノラマライン林道の案内板。同林道は、K322から分岐し男体山、長寿山の中腹を周りながらR461手前を繋ぎます。御多分に洩れず、集落を繋ぐ「生活林道をほにゃららラインと呼んでみましたの程」それでも、少ない標高差をショートターンで紡いで逝くのは愉しいミッション。川霧だろうか、下界の久慈川流域はぶ厚い雲海に覆われ、都内ぢゃ見られない幻想的な光景に出くわした。...神はワインディング親爺を見放しはしなかった。

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 奥久慈の名物と言えば八溝山界隈のワインディングですが、GoTo的には袋田の滝。そこはもう目と鼻の先。ですが、ワインディング親爺と言えばR461を東進し、奥久慈グリーンライン林道/水根持方線に入線した。設置された看板によると2017年に共用開始した新しい林道のようです。黒く新しい路面はフラットでココチ良い。しょっぱな、二車線に加えストレート多い印象でしたが、標高616m、白木山の中腹を周るようになると、ショートターン重ね紡いで逝きます。また、奥久慈パノラマラインに比べ視界広がる区間もありワインディングローダーを飽きさせないばかりでなく、ほぼほぼ二車線確保されたショートターン、山道好きにはお薦めです。

Alpine A110

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 さて、区間名は「水根持方線」持方地区が終点と思われますが、なんら変化なく奥久慈グリーンライン林道/武生持方線に続いたもよう。昔ながらの林道かと思いきや、水根持方線に併せ改修進めたのでしょう、終点わからないのも納得。ちなみに持方地区には「にほんの里100選」に選ばれた持方集落があります。Webによると「山間の隠れ里のような12戸の集落。在来の弾力あるコンニャクを作り、加工販売で地域の婦人部が活躍。古文書も残る歴史ある里。」とありました。

 もとい、武生持方線も、陽射し差し込み明るいのですが遠望効くワケぢゃはありません。道半ばに木組みの「奥久慈見晴台」がありましたが、立ち寄らず眺望は不明です。中盤以降、二車線路でしたが、突如立ちはだかる通行止ゲート、そんなの聞いてないよ!  どうやら改修区間はここまで。この先、改修予定区間のようです。林道は左に折れ、未改修の林道武生線となり急勾配を転げ落ちK33にドン突いた。

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 二桁県道を北進できる区間はわずか、山田川を渡河し北沢峠を越えるR461にお乗り換え。K33(常陸太田大子線)とR349を繋ぐ区間のR461、わずか4kmほどですが酷道と言って差しつかえない。お上も酷道のレッテルお気に召さないようで、1,581mの仮称北沢トンネル建設中。2020年2月に貫通し、ただいま、新道の取り付け工事鋭意進行中でした。峠道も旧道として残ればありがたいのですが、維持管理を考えると怪しいところ。国道名乗るうちに峠越えしておかないとね。

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 田畑が広がり長閑なR349を北進、K22(北茨城大子線)に繋いだ。待ち受けるミッションは猪ノ鼻峠越え。5kmに満たない峠道ですが、完全二車線の峠道としては今日イチかもしれない。愉しみにしていた序盤、先導車に追いつくもスグに譲ってくれた。どうやら相棒のデイライト(イカリング×4)が効いてるようだ。大子側の降坂区はあっけなく片峠っぽい感じ。ウインドスクリーンには里山とご当地名物のりんご畑が広がります。

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 続いて、K195に乗り換えアップルライン(県北北部広域農道)に繋いだ。荒れた路面が気になり印象の優れなかった同ライン、補修されたのか、星三つの快適路に格上げしても良いかもしれない。そうそう、ひとも見かけず、建物もない細道ばかり走ってきたのでドン突いた大子新市街が大都市に見えてしまったのは内緒です。

 奥久慈、最後の細道は水郡線下野宮駅近くから分岐する奥久慈グリーンライン林道/北吉沢下野宮線です。R118、りんご園沿いの信号から入線すると、りんご畑の作業道ぢゃないかと見間違う細道ぢゃありませんか。しばらく進むと、グリーンライン・コンセプトどおり集落が現れる。最後の集落をバックミラーに収めたのは中盤手前だろうか、そこから先は改修まもないと思われる黒い路面に変わり愉しめるショートターンが続く。2017年に供用開始した水根持方線と同じようにガードレールは目立たない塗色が施され一部はサスティナブルな木製でした。そのガードレール、危機管理の必需品ですが、電信柱と同じでせっかくの景観が台無し「MOTTAINAI!」

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 北吉沢地区を抜けK196(石井大子線)にお乗り換え、やさしい秋の陽に映える山深い集落、それは原風景を見るようでした。同道逝けばR118に戻れますが、ここはもうひとつの選択肢を選んだ。それは、奥久慈ぢゃなくて福島県棚倉のふるさと林道天神沢線。ふるさと林道ですから細道ぢゃく、線形計算された車道外側線付き完全二車線路。距離短く愉しむ間もなく、K230(矢祭山八溝線)にドン突きミッションコンプリート。

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 もうチョット福島県の懐に分け入るつもりでしたが、久しぶりの細道三昧でおなかいっぱい。快走路のR289へ繋ぎ、海岸線に向かうことにした。東進する道すがら分岐するのは、K111(高萩塙線)とK27(塙大津港線)、南へ分岐するK111は、県道版なが〜い細道ゆえパス。でもって、重用区間以西、快走路に姿を変えるK27を選び北進するK111に乗り換えK27起点に繋いだ。
 ゆる〜く、那倉川を遡上する車道外側線付き完全二車線の同道、ミドルターン連なりワインディングローダーのココロを鷲づかみ。でもって、那倉川渓谷付近、植栽された椛が色づき、目の保養になるばかりぢゃなく、逝ってもいないGoToトラベル気分を盛り上げてくれるぢゃないか。最後は快走路、R289をおとなしくリエゾン。いわき勿来ICから常磐道の人になりました。

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■ 全行程(GPS):約519km/最高高度(GPS):約754m
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