2021年10月15日

緊急事態宣言明けの秩父・八ヶ岳

  新型コロナ対策としての緊急事態やまん延防止充填措置が全国規模で解除されたのを受けて、武州・上州・信州の峠道を走りに出かけた。林道経由の土坂、田口、麦草の各峠巡りである。紅葉にはまだ早いものの、標高の高い麦草はカラマツなどの紅葉が始まっていた。また、佐久穂では今春開館した旧車・レーシングカーの展示館を見学した。走行日2021年10月8日。晴れ。使用車輌c63。

C63AMG

 中央道八王子ICで降車(午前6時30分、18度)し、まずは都・県道を伝って秩父市内に向かう。途中、幕末期に農民らが蜂起した武州世直し一揆の様子を描いたカラー壁画前でトイレ休憩。秩父市内の国道299には都・埼玉県道53(青梅飯能線)の山伏峠(標高610㍍)を経由した。

 峠の上り下りはタイトコーナーもある山間ワインディング路だが、10台前後の対向車とすれ違った。多くは軽トラ・バン。当日は平日。峠通過時刻は7時30分(気温16度)を回っており、農・林作業に行く車輌のように見受けられた。これまでも土か日に幾度となく峠を通っているが、これほど多くの車輌と出会ったのは初めて。この峠は夜間は最鋪装のために通行止めとする表示板が掲げられていた。峠の下り区間の一部は確かに新しい鋪装が施されており、少しづつ施工しているようである。

 峠を下っていくと、正丸トンネル秩父側抗口前で299に突き当たる。秩父鉄道踏切をわたり、イチョウが色づきだしていた秩父ミューズパーク内の道路を利用して、再び299に。


 黒海土バイパス信号で299を離れ、埼玉県道37(皆野両神荒川線)に。299志賀坂トンネルは路面補修工事(10月4~12月10日)で通行止め。そのため、一般的には37、同71(高崎神流秩父線)で土坂峠(700㍍)を越えて一旦国道462を経ないと、上野村方面への299には戻れない状態だった。

C63AMG

 で、37に折れるが、71をスルーして、その先の363(石間下吉田線)と太田部林道経由で、71の土坂トンネル抗口前にでるルートを選んだ。363は最初こそ2車線快適道だが、ほどなくしてセンターライン消失となり、狭い山道へと変貌した。363は県道としてはピストン道だが、その終端部は石神沢林道と太田部林道1号線との標識のある二叉になり、道は続いている。むろん、太田部林道に(幅員3~4㍍)を走る。7時41分(15度)。

C63AMG

C63AMG

 同林道はフラット路面の登り。スギ林のなかを縫って林道は通っているが、夜間に降雨したのか、夜露なのか不明だが、路面は湿潤状態だった。この林道は陽当たりのよい区間では周囲が明るいものの、そうでない区間ではうす暗いという明暗差が大きい雰囲気であった。ただ、景観は開けない。  林道は城峰山(1080㍍)に登っていく、広幅員の道と、土坂峠に向かう林道らしい幅員の下り道との分岐にさしかかった。上武秩父林道に付きあたったようだ。同林道を土坂峠に向かう。稜線上を林道が通っているが、路面はうって変わってやや荒れ気味。景観は望めないといっていいが、目立ったタイトコーナーはない。トンネルを二つだったか、抜けると、71の土坂トンネル埼玉側抗口前に飛び出す。8時6分。

C63AMG

C63AMG

 同トンネルをくぐり抜け国道462に合流。神流町で5月に鯉のぼりを神流川に架ける河川敷駐車場に向かったが、新型コロナ対策でロープが張られ、水辺際には車輌は乗り入れできず。462から299に入り、十石峠方面へ。同峠は改良工事のために、もう長いこと通行止め。迂回路の矢引沢林道も2年前の台風19号にともなう災害発生で通行止め。群馬県道124(上野小海線)も同様の理由で通行止め。  長野の佐久市に向かう山岳県道で現在通行できるのは田口峠(1120㍍)越えの同県道93(下仁田臼田線)ぐらいである。その93に向かう。とりあえず十石峠手前で同45(下仁田上野線)に。全長3・3㌔の湯の沢トンネルを抜ければ、あっという間に93に行き着く。93最奥の集落、馬坂は道路右手の落ち込んだ谷合に展開し、大きな2階建ての家屋が目立つ。かつて養蚕農家であったことを偲ばせる。

C63AMG

 田口峠は群馬側がら登坂していくと、幅員は狭く、ヘアピン連続区間がある。スギが林立するなかを93は通っており、ウインドから頭上を見上げると、白いガードレールが重なって見えてくる。タイトコーナーの続く区間の登場である。ナンバリングされたコーナーの40番台から60番台にかけてのコーナーがタイトである。峠はトンネルで迎えてくれる。しかし、第一隧道と名付けられた素っ気ない名称である。普通、峠を市や県など行政区分の境界としている例が多い。しかし、田口峠はそうではなく、れ
きとした長野県に属する。長野、群馬の県境は峠よりかなり離れた群馬側に設けられている。峠着9時44分。

C63AMG

 峠からは下り。登りに比べ、コーナーはゆるやかでゆっくりと高度を下げていく。周囲も雑木林ぽい。93は長野県道2(川上佐久線)に合流する。

 次に向かうのは自動車用ブレーキ関連のアフターマーケットで知られたENDLESSが運営する旧車・レーシングカーを展示した「130コレクション」である。今年3月にオープンした、たぶん国内で最も新しい自動車ミュージアムだろう。入館料大人一人500円。住所を記しておく。南佐久郡佐久穂町大字高野町1828-1である。中部横断道佐久穂ICから近い。

130コレクション

 展示されていたのはトヨタS800、パブリカ800、コンパーノ、ホンダS800、フェアレディ(SR311)、コンテッサクーペ、BMW2000CSなど。これらのクルマと同時代を過ごした年代のひとにとっては懐かしさを感じることだろう。  レーシングカーはスーパー耐久用のAMG・GT4、スーパーGT用のGTRなど。旧車はレストアされたうえ、ナンバー登録済み。旧車はドアを開けて運転・助手席などに実際に座れることは目新しい試み。

130コレクション

130コレクション

130コレクション

 展示館を出る。12時5分、気温は27度まで上昇していた。次は今回の最後のルートとなる299麦草峠(2127㍍)越え。299にでて、これと並行して走る八千穂高原白樺ロードを経て再び299に。八千穂高原の標高1600㍍以上からは紅葉の時期を迎え、モミジなどの葉は赤く色づいていた。299ではカラマツが茶色に色変わりしている。白樺湖駐車場手前で200~300㍍の渋滞。誘導員が交互に対向車線のクルマを止め、駐車場を利用せず、麦草峠方面に向かうクルマを通していた。助かった。緊急事態が解除されたうえ、紅葉期とあって、どっとひとが繰り出したのだろう。

C63AMG

C63AMG

 麦草峠着12時44分(17度)。峠からの下りは相変わらず路面が荒れており、乗り心地を大いに損なう。荒れは茅野方面からの登りよりも下りがきつい。299から流れてはいるものの、クルマが連なる八ヶ岳エコーライン、同ズームラインを走り中央道諏訪南ICから帰宅の途に。13時30分(28度)。

C63AMG

C63AMG

C63AMG


全行程(GPS):約477km/最高高度(GPS):約2,128

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