2021年11月10日

紅葉全開の奥利根

  奥利根は紅葉に燃えていた。片品村沿いの国道120,同401、群馬県道63、矢木沢ダム専用道といったあたりがほぼ最盛期の紅葉エリアであった。走行日2021年11月3日、晴れ。使用車輌Alpine。

Alpine A110

 関越道赤城PAから赤城西麓広域農道に入り、片品村を目指す。同農道はアップダウンが多く、下り坂になると、左に回り込んだタイトコーナーが待ち受ける。その繰り返し。最高速40㌔の標識。いかにコーナーが多いかを示し、センターラインはイエロー。信号機は群馬県道157(赤城山敷島停車場線)と交差する深山と251(沼田赤城線)と交差する二本松の両交差点にあるのみ。広域農道といえば、広い車線幅と大きな曲率のコーナーで構成されている快走路が多い。しかし、赤城西麓はこうした広域農道とは趣が異なり、エンジョイドライビングロードである。深山交差点先には赤城リンゴ団地があり、農道に沿って即売所がある。群馬のリンゴ生産量は全国8位(2020年度)。

Alpine A110

 県道62(沼田大間々線)着(6時36分、7度)。62から薗浦ダム脇を通る267(日向南郷大原線)で国道120に抜ける。62と267の分岐に62通行止め表示。すぐ先にある損傷した赤城根橋修復工事目的で11月3日現在、解除時期は明示されていなかった。267はやや狭いものの、スノーシェッドを抜けると広がる。同時にここからが紅葉の始まりであった。ダム湖対岸の山や沿道沿いは黄、橙に木々の葉が染まっているが、赤は少ない。

Alpine A110

 国道120着(6時43分、6度)。右折すれば、片品村方面だが、左折し水上方面に。120の旧道となった椎坂峠(標高740m)を走るためだ。トンネルの抗口手前に左に折れる道に入る。峠への登坂屈曲路が始まるが、幅員もあり、さほど急坂というほどでもない。紅葉風景だが、道路上には枯葉が溜まっている箇所があり、旧道となり、通行量が大きく減っていることがわかる。広いスペースの峠着(6時53分、7度)。峠には赤いトンガリ屋根を持つ閉館したオルゴール館などの観光施設が佇んでいた。峠を下る。登坂車線が用意されているなど、こちらのほうが走りやすい。120に突き当たって峠道は終わる。

Alpine A110

 峠の地下をトンネル2本合計2・2㌔でくり抜いた新道が2014年に開通。これによって、峠道は旧道化し、利用者の減った峠施設は事実上、事業継続を絶たれたといっていい。

 快適道となったトンネルを抜けて片品村方面に。老神、吹割渓谷と片品川に沿って延びる120の視界に入る左右の山々はいずれも紅葉しており、黄、橙、茶に染まり、針葉樹の緑が島のように、そのなかに点在した様相であった。

Alpine A110

 片品村鎌田で国道401に入線(7時20分、8度)。戸倉大橋の旧道とおもわれる道に寄る。高さ17m、全長57mの片品上流砂防堰堤から勢いよく水が流れ落ちているのを間近に見ることができる。建設から60年を越えている堰堤だが、1997年に無機質なコンクリート壁に自然石にみえる茶色の擬石を貼り付け、景観改良された。1車線の橋があるのだが、通行止めで、今や人道橋と化している。Uターンし、戸倉大橋を渡河。大橋からも対向車線なら堰堤を望めるはず。

Alpine A110

 尾瀬戸倉で63(水上片品線)に入る(7時35分、8度)。道はほどなくして狭くなる。木々は落葉しているが、その先になると山の斜面という沿道沿いといいすべて紅葉一色で、全山紅葉といっていい圧巻の状態であった。津奈木橋を渡ると、下っていくのが63、登坂していくのが260(尾瀬ヶ原土出線)という分岐点に到着(7時43分、6度)。

 鳩待峠(1591m)に至る260に入る。道は狭くなるが、路面は落葉も少なくクリーンで、黒くみえる。未明に降雨があったらしく軽いウエット状態のワインディング路。高度を上げるにつれ、ダケカンバだろう、枝には葉は残っておらず冬枯れ。代わって緑の葉を茂らせたクマザサが道両肩部を縁取っていた。260終点の峠着(7時53分、6度)。駐車場は6割方埋まっていた。2日後の11月5日午後14時以降、260および63の湯ノ小屋橋~戸倉スキー場間は冬季閉鎖される。走行した3日は閉鎖前最後の祝祭日。実質、同日が今季最終の尾瀬入山となるわけである。

Alpine A110


Alpine A110

 峠を下り、63に戻る。次の峠は坤六(1630m)なのだが、登坂屈曲路は紅葉を眺めながらなのか、ゆっくり走るワンボックス車に阻まれて、一台はさんでその後ろをトロトロ走らされた。標高が高くなるに従って紅葉はほぼ終わりで、茶色に変色した落葉が道路両肩部中心に厚く積もっていた。峠着(8時18分、6度)。峠には小さいが駐車スペースがあり、木製標柱に白い文字が一部かすれているものの「こんろく峠」とある。遅い先行車をやりすごすべく峠で小休止。

Alpine A110

Alpine A110

坤六峠

 峠を下りていくと、再び紅葉が復活。峠は片品村と水上町との境で水上側の峠道のほうが、幅員が広く、走りやすい。奈良俣ダムに寄る。ダムへの道すがら紅葉が続く。ダム着(8時53分、9度)。ダム湖対岸の山斜面の黄、茶の紅葉景色が凄い。ここも全山紅葉であった。


Alpine A110


63から矢木沢ダムへの分岐路入線(9時18分、11度)。ダム専用道だが、広幅員のワインディングロードである。紅葉を眺めながらどんどん登坂していく。吹きだまりには落葉が道の中央部までせりだしている。建物が見えてくると、ダムが近い。ダム着(9時33分、14度)。駐車場にはそこそこクルマが止められていた。ダム湖両岸の山は紅葉だが、そのはるか前方には2000mに近い山塊が黒い山肌をみせ、まだ冠雪してはいなかった。63に戻るべく、専用道を下る。吹き抜ける風に紅葉が枝からはぎ取られ、宙に舞っており、クルマに降りかかる。紅葉吹雪。正確には黄葉吹雪。

Alpine A110

Alpine A110

Alpine A110

 今度は63から分岐する宝台樹スキー場への道に。ダラダラ坂を上がっていく。スキー場ゲレンデはグリーンで、そこをバギーが走っているのはいつもの景色。10時23分、16度。さらに坂を登っていくと、道は二手に分かれるが、右手を選ぶ。こちらはゲレンデ横断道である。ゲレンデを見下ろしながら、あるいは見上げながら走っていくと下りつつ紅葉の林に。光線の具合で黄金色に色づいた紅葉トンネルのごとし。距離にして数百mの区間。また63に戻るため、下りになるが、これが結構な急坂なうえ、タイトコーナーもあり、63に至る。

Alpine A110

Alpine A110

 藤原ダムにも寄りつつ、63から国道291にでて、谷川岳方面に。291も終盤となった紅葉を道すがらみられた。谷川岳山岳資料館で291は通行止め。もともと291は不通国道。通行止め地点からざっと2㌔先で行き止まりとなる。同資料館脇からロープウエイに乗れば、天神平の紅葉を眺められるはずだが、今回はそこまで遠征せず、Uターン(11時14分、14度)。291を水上方面に戻り、関越道水上IC到着(11時45分、17度)。ドライブ終了。

Alpine A110

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Alpine A110

Alpine A110



■全行程(GPS):約485km/最高高度(GPS):約1,633m
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