2021年11月27日

栃木の山道

  鬼怒川、湯西川、奥鬼怒などの紅葉の終わった山間路をたどった。なかでも上河内から川治手前の藤原に至る一般県道63がワインディング性に富み、走り甲斐がある。走行日2021年11月20日、晴れ。走行車輌Polo。

Poro

 東北道上河内SA(午前5時31分、気温6・5度)で栃木県道63(藤原宇都宮線)に入り、奥鬼怒を目指す。まず、SAから数分先に左分岐して始まる今里羽黒山林道にトライ。この林道は走ってみてわかったのだが、栃木100名山のひとつ羽黒山(標高458m)の頂上に鎮座する羽黒山神社に向かうための専用道といっていい。登山道は別に存在する。

 同林道には一方通行らしい。入線すぐに一方通行の標識があるうえ、出口側にも進入禁止の交通標識があるからだ。しかし、出口から入り込み前進しようとする地元トラックに遭遇。終日一通なのか判然とせず。

Polo

 同林道の登坂路の幅員はほぼ1車線と狭く、一通が適切な措置ではある。大きなスギが林立する森の中をクネクネと登っていくのだが、直線部分が短く、やたらコーナーが多いものの、タイト感はなく、路面もフラットで走りやすい。道なりに走っていくと、正面は行き止まりのようにみえ、幅員のある大きな左コーナーを曲がらされる。すると赤鳥居と神社名を記したノボリの立ち並ぶ神社入り口に自然に誘導されてしまう。

 行き止まりのようにみえた道は実は直角コーナーとなっているうえ、下りに転じる箇所のため下っている部分が近くまでいかないとわからないのだった。下りはゆるやかなコーナーが多い以外、とくに特徴はない。出口からはたぶん宇都宮市道を経由し、ロイヤルCC脇を通りつつ、63に復帰(6時49分、5・5度)。

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 63は田園風景の中に住宅が塊となって点在するようないたってローカルな雰囲気の道だが、西荒川ダム分岐を過ぎると山道らしくなる。東荒川ダム先になると、幅員は狭まり、登ったり、降りたりを繰り返す本格的ワインディングロードへと豹変する。広葉樹はすべて落葉し、裸の幹と枝ばかりとなった木々が目立つ。

Polo

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 加えて、薄茶色の枯葉が法面や路肩ばかりか路面も覆われ、幅員が一段と狭くみえる。路面に散った枯葉を宙に舞い上がらせながら走る。短いが、つづら折れもある。土上平、望月平の両放牧場にはさまれた区間は、ほとんど林道ライクな狭路屈曲区間で、路面はラフなうえ、下りになるとクマザサのなかを急坂が待ち構えるといった具合。63はワインディングロードの要素をすべて備えている。下りきると、住宅が建ち並ぶ藤原地区。国道121に接続し、湯西川方面に向かう。7時46分、9度。

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 川治温泉街、五十里湖岸を抜けて県249(黒部西川線)に入る。川治から先の山は冬枯れ状態。8時、8度。湯西川温泉街を通り、沿道にある最終民宿とみられるところから狭い峠道ふうとなり、ブラインドコーナーも。下りにかかると、コーナーが見やすくなり、幅員もやや広がる。ダム湖というよりも池といったほうがよさそうな小スケールの土呂部ダム脇を通り抜け、ドロブックル(キャンプ場)まで下ってくると、幅員は広くなる。釣り堀に数人のダウンを着込んだ入場者が糸を垂れていた。

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 県23(川俣温泉川治線)着(8時56分、7・5度)。右折し奥鬼怒温泉郷方面に。道はしばらくの区間は広幅だが、それを過ぎると狭くなり、瀬戸合峡区間でまた細くなり、いずれでもコーナーは多い。瀬戸合峡を望むには旧道を使わないとならないが、この道は曲がりくねった登りの狭路である。眼下に合峡谷がみえる茶屋着(9時15分、8度、茶屋は21年営業休止)。

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 茶屋脇からは、はるか下の峡谷に架かった吊り橋(人道用)を遠望できる。気の遠くなるような刻を経て鬼怒川が削ったv字谷に架かる吊り橋は、100mの高さを持つ。紅葉名勝地であるだけに2週間前ならみられたのだが、現在は、落葉してしまい針葉樹の緑のみが目についた。茶屋からわずかばかりの距離を下れば、新道から続く23に戻れる。

 川俣大橋直前で渡河できずクルマ5台が止まっている。前車z4のドライバーがわざわざクルマから降りてきて渡河できる時間を教えてくれる。10分程度の待ち時間であったが、コーナー部分で最後尾停車となったので、ハザードをつけて、来るかもしれない後続車に注意を促す。渡河してわかったのは、渡って直後の左コーナー部分での道路工事のために、橋を交互通行としていることであった。6台連ねて走る。コーナーが多く、幅員も狭いとあって抜ける状態ではない。光徳牧場に抜ける奥鬼怒林道との分岐の噴泉橋にさしかかった。前車はすべて橋を渡らず直進し、奥鬼怒温泉郷に吸収されていった。

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 当日、最後のルートとした同林道入り口着(9時40分、10度)。入線。路面は凹凸がひどく荒れているうえ、道路を横断する水溝と道表面との段差が尋常でないほど大きく、ブレーキをかけてゆっくりと通過しないとサスペンションが底付きしたり、車体が激しく揺さぶられる。そんな状況がしばらく続いた後、路面は改善するものの、まだ安心できない。水溝との大きな段差は相変わらず残っているからで、走行日は逆光だったため、段差が見ずらかった。樹木は冬枯れ。路面が白い。霜が溶けず、路面を覆っているからだ。そんなケースが3箇所。

 クマザサが茂る山王峠(1739m、10時10分、3度)着。木製のような造りの峠標識を横目で眺めながら下る。水溝に気を付けながら走るが、前半に比べると、道の状態はずっといい。しかし、この屈曲林道は距離が長く、快適に走行できないこともあって厭きてしまう。ガラガラの光徳牧場駐車場着で小休止。牧場から国道120までの区間はミズナラの高木なのだろうか、葉を落としているが、並木道となっており、景観性に富んでいる。

Polo

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 120着(10時46分、12度)。戦場ヶ原のススキなどを見ながら中禅寺湖湖畔に寄る。紅葉の終わったいろは坂を下り、清滝にでて走行終了(11時21分、13度)。日光宇都宮道、東北道で帰宅へ。


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■全行程(GPS):約463km/最高高度(GPS):約1,734m
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