2022年4月22日

小雨・霧に煙る箱根周辺ドライブ

 箱根周辺の富士山が眺望できる峠を巡った。残念ながら午前中は天候が持つと想定したものの、見事に外れ、小雨、霧などに見舞われ、富士を見ることはかなわなかった。しかし、決まって屈曲路のある峠を走るのは醍醐味がある。走行日2022年4月17日。使用車輌c63。

C63AMG

 東名高速を大井松田ICで降りる。午前5時16分、気温10度。神奈川県道78(御殿場大井線)で、南足柄市と箱根町を結ぶ「はこね金太郎ライン」(県道731、矢倉沢仙石原線)に。78沿道沿いの民家が途切れ、山道らしくなると、ほどなくして同ライン入り口に到着(5時33分、9度)。同ラインを示す表示板が法面に取り付けられており、迷うことはない。同ライン取り付きはセンターポール付2車線だが、すぐに1車線に変わり、山間ワインディング路らしくなる。きついアップダウンやタイトコーナーも、もちろんある。道路には表示板が多い。いわく段差鋪装あり、対向車線にオーバーランしないよう促す中央帯あり、コーナー方向を示す矢印に曲率表示、待避所といった具合だ。ガードレール完備。
 標準的な幅員は路肩部分を除いて4㍍だが、もっと狭いような感覚である。タイトコーナーは、2車線幅となるが、センターポールのために走れる幅員範囲が狭められてしまい速度は出せない。ただ、路面は21年4月開業と新しく、段差鋪装部以外は鏡のようにフラットである。
 そんななか登坂していくと金時見晴パーキング(標高850㍍)に着く。5時48分、6度。峠である。同ライン入り口からざっと500㍍登ってきたことになるが、しとしとと雨が降り続いており、どんよりとして薄暗く、ずっとヘッドライトを点灯してきた。パーキングから望めるはずの箱根山塊は雨煙でまったく視認できず。パーキングから先には金時隧道が口を開けている。隧道を抜けると箱根町で道は下りに転じる。

C63AMG

 同ラインは既設の黒白と、これに接続する明神の両林道がベースである。隧道は1974年の竣工と林道時代の構造物。同ラインは全長10・9㌔。両林道の全長9・5㌔からみれば、線形改良されるなどして距離が延びているのだろう。同ラインは狭い幅員といいい、制限速度20㌔といい、県道とはいえ実質は高級林道といってよく、登りに比べ、下りのほうが多少走りやすい。

C63AMG

 同ラインは国道138の交差点で終わる。5時54分、6・5度。ここからは138,静岡県道401・神奈川県道736(御殿場箱根線)、再度138にでて山中湖に。401は138の旧道で、長尾峠(911㍍)への登降が屈曲路である。ここでは前方視界は確保できるものの、ずっと霧のなかを走った。登りはやや幅員が狭いが、ストレートが長く、峠からの下りは幅員も広いものの、路面がやや荒れている。峠は静岡、神奈川の県境にあたり富士山や芦ノ湖などが観望できるポイントだが、霧でそれは望めなかった。下りきった138との交差部近くに大きな駐車場にピンクとホワイトの桜が咲いていた。ここで霧はほぼ解消。6時13分、6・5度。

C63AMG

C63AMG

 138で御殿場を経て山中湖に到着(6時46分、4度)。湖畔沿いに桜が咲いているほか、群れなすマラソンランナーに遭遇した。富士五湖ウルトラマラソンの参加者で最長距離118㌔の場合、午前4時台のスタートであった。雨は止んでおり、路面はドライ。山梨県道117(山中湖忍野富士吉田線)で二十曲峠(1152㍍)に向かうが、忍野村は桜が満開でそこかしこで咲き誇っていた。117をはずれ村道らしき道を峠標識を頼りにたどっていくと、どこか起点なのか不明だが、村営の鹿留林道に入る。
 同林道の幅員は林道スタンダードの4㍍だろうか。霧雨が降っているが、スギ林の中を通る道は、峠名が示すようにクネクネと曲がりながら高度を上げていく。路肩部には茶色に変色した厚い落葉帯となっていたこの林道には段差鋪装やセンターポールもないけれど、むしろそのほうが林道を走り慣れたドライバーにとっては金太郎ラインよりもずっと走りやすいはず。峠名と標高(1151・5㍍)を記した標柱の立つ峠着(7時3分、4度)。満開の桜と濃緑の針葉を繁らせた松の大木が峠にはあり、富士山の眺望ポイントなのだが、降り続ける霧雨でまったくみえない。林道は県営鹿留と管轄が変わり続いているのだが、県営側はゲート閉鎖。2019年の台風19号の影響で被災箇所があるためだ。

C63AMG

 クルマをUターンさせ、117、国道137経由で最後の訪問地、御坂峠(1300㍍)に向かう。同峠を貫通させた新御坂トンネル手前の駐車スペースに咲く桜を見つつ峠方面に入線。トンネルができる前までは137だった道で、旧道となった現在、県道708(富士河口湖笛吹線)と呼ぶ。道路幅員は十分に広く、コーナーもさほどタイトではない、高速ワインディング路である。標高が上がるにつれ桜が消え、冬枯れ状態に。峠周辺は霧が発生。峠の「天下茶屋」前到着(7時46分、4度)。富士山のビューポイントだが、見えず。この708は笛吹側はまだ冬季閉鎖中で降りられない。来た道を戻り、新御坂トンネルをくぐり、137で咲き出したモモ畑を眺めながら中央高速・一宮御坂ICでドライブ終了とした。8時15分、10・5度。

C63AMG



C63AMG

C63AMG


C63AMG



■全行程(GPS):約315km/最高高度(GPS):約1,299m
■フォトギャラリーはこちらです。