2022年10月21日

奥只見、檜枝岐ツーリング

 新潟魚沼から南会津までの国道352の区間をメインにドライブした。この区間はワインディングロードが多く、それゆえ酷道352とも呼ばれる理由になっている。それだけに走り甲斐のある道路でもあり、奥只見では滝雲を、檜枝岐では紅葉を満喫することができた。走行日2022年10月16日、使用車輌Alpine。

A110

 走り出しは関越道の小出IC(新潟県)からで同IC着午前5時40分(気温15度)。ICで降車し国道352に入り、奥只見の枝折峠(標高1065㍍)にまず向かう。沿道沿いの民家は大湯温泉で絶え、それまでのセンターライン道は林間の狭道に変わり、駒ノ湯への分岐を過ぎると、同峠への本格的な登坂山道となる。ヘアピン多発。峠までの道はストレート部分が短く、すぐにコーナーが待ち受けるワインディングが続く。直線で3rd、コーナーで2ndと忙しくDCTが変速チェンジを繰り返す。路面はフラットである。

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 小出IC到着時は日の出からまもなく周囲にはまだ暗さが残っていたものの、峠登りでは明るい青空となった。山の木々の葉は主に黄色に色づき、紅葉が始まっており、あと1週間でピークを迎えそう。右コーナーに設置された最初の退色気味の朱色スノーシェッドルーフにはススキが密生し、白い穂が風に揺れていた。また、朝陽を浴びて輝く茶色の山肌となった越後駒ヶ岳(2002㍍)が仰ぎ見える。

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 枝折峠着6時25分(12度)。峠は駒ヶ岳登山口になっていることもあって駐車場は満車状態。加えて駐車場に入りきれない滝雲見物客やカメラに納めようとするカメラ愛好家のクルマが路肩パークしていた。峠への登坂で2台の中型バスとすれ違った。これは麓から発着している滝雲客送迎便である。雲海が山の稜線を越えて谷間に向かって滝のように流れ落ちる現象を滝雲と呼んでいる。日の出前後が最も見頃とされるが、6時を過ぎた時間帯であったものの、これを見ることができた。同峠は滝雲の名所でもある。雲海は銀山平から湧き上がり、山に立ち上っていくとされる。

滝雲

 峠を下り、奥只見ダム湖に向かう。下りのほうが幅員が広いように感じるが、ワインディング路であることには変わりがない。銀山平着6時45分(8度)。

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 ここからは奥只見シルバーラインに入らないとダム湖には行けない。入線。トンネルである。オレンジ色のナトリウムランプを灯しているが、決して明るいとはいえない。路面はウエットで浅い水たまりもあるが、幸いなことにウインドウを曇らす霧は出ていなかった。荒沢、仕入れ沢の長い両トンネルを抜けるとダム湖である。シルバーラインのトンネル全長は約18㌔あるが、銀山平から入れば、その3分の1の長さで、ダム湖までくぐり抜けられる。

 ダム着6時55分(11度)。時間が早いせいか、広い駐車場はガラガラ。黒くくすんだダム堰堤は全高157㍍、全長480㍍のスペックだが、駐車場の標高が高いことと、斜めに堰堤を望むことからそれほどのサイズ感はない。駐車場よりも一段高いところにいいする宿泊施設まで行くと、堰堤をほぼ正面から見ることができる。駐車場の一角に置かれた「秘境奥只見」と書かれた案内板は、以前、二本の木柱に掲げられていたのだが、コンクリ製の台座部分に立てかけられているのに変わっていた。

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 ダム湖退出。トンネルまたくぐり銀山平に戻り、352に復帰。7時40分(11度)。向かうは檜枝岐村(福島県)である。尾瀬口船乗場までの区間はダム湖の形に沿って延々と続く狭いクネクネ道となる。この道は湖側の右コーナーの幅員は広いが、左コーナーの山法面側はタイトなつくりとなる変則性がある。

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 右コーナーはアクセルオンで回り込み、短いストレートに入り、左コーナーが近づいてくると、しっかりブレーキングして速度を落とし、コーナーをクリアしていく。適度なアップダウンもあるが、ダウンする区間が多いような気がした。左コーナーの沢のある箇所では、この道の特色である道路上に法面の沢水を流す、洗い越しが存在する。その部分は道をへこませているのだが、洗い越しを知らせる告知標識のあるところとないところがある。へこみ部は十分速度を落としていないと、地上高の低い乗用車では、フロアを打ち付けてしまう恐れがあり、無標識洗い越しで、一度、アンダーパネル(整流板)を強く打ってしまった。40分ほども走って湖岸ワインディング終了。

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 新潟、福島県境の只見川に架橋した金泉橋着8時32分(11度)。檜枝岐村入口であることを表示するデカい標識が設けられている。檜枝岐といってもまだ最端部で、民家があるわけではなく、依然として山の中だ。まだまだ山道は続くが、ワインディング性はさほど高くはない。

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 尾瀬登山口の御池田代区間の沿道や山は黄色中心の紅葉全盛期を迎えていた。紅葉には少し早いだろうと考えていたツーリングであったが、思いもよらぬ朗報であった。沿道両脇の樹木の葉が色づき、そのなかを走り抜ける紅葉のプロムナード。沼山峠に向かう、一般車通年通行止めの福島県道(沼田檜枝岐線)と352との交点にある駐車場はほぼ満車状態だった。見事な紅葉は七入橋まで。その先は色づき始めた段階であった。道の駅・尾瀬檜枝岐の少し先に右に分岐する道がある。緑資源幹線林道の尾瀬小繁線である。

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 同林道案内板下着10時10分(21度)。入線。この道は一旦352の東に走った後、352と並行して北上し、再び352に合流する。センターラインを備えた広幅員の大規模林道の名に恥じず、走りやすい。アップダウンがあり、ダウン部は結構斜度がきつくスピードが乗りやすい。コーナーは大きく回り込んでいる区間もある。森の中を抜けていく道のために眺望は効かない。交通量は352も僅少だったが、この林道では日産のADバン一台が先行していたに過ぎず、追い抜いた。また数台の大型バイクと対向しただけであった。空いている352をわざわざ避けて、この林道を選択する理由には乏しいから通行車輌は少ないのだろう。

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 広瀬の湯で道は分岐しており、直進しても、右折しても352には行き着く。右折を選ぶ。10時28分(16度)。この道は唐沢峠(950㍍)経由で県道栗山舘岩線(350)にでてから352に入るルートである。センターラインはないが、対向車との離合には問題ないだけの幅員はある。350の舘岩では「南会津町ふるさと健康マラソン」に遭遇。道路上を走るランナーのため、徐行運転を強いられ、ミニパトの先導車まで現れた。ノロノロ運転は352にでるまで続いた。

 ここまでで山道ツーリングは事実上終了し、352、国道121、同400を経て東北道西那須野塩原ICから帰宅の途についた。同IC着12時5分(20度)。 



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■全行程(GPS):約615km/最高高度(GPS):約1,541m
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