2023年2月25日

春めく西・南伊豆ツーリング

  西伊豆次いで南伊豆を巡行した。早咲きの河津桜が西伊豆ではポツポツ咲きだしているなかで、南伊豆では桜に加え、菜の花も満開で春の訪れを強く印象づけた。走行日2013年2月18日。

C63AMG

 長泉沼津ICで新東名を離れる。6時22分、気温2度。直結する伊豆縦貫道と伊豆中央道・伊豆長岡IC経由で静岡県道130(伊豆長岡三津線)に。6時40分、3度。長泉沼津ICからここまでずっとクルマは数珠繋ぎ状態で130になってやっと空きだした。130から駿河湾に沿うシーサイド県道17(沼津土肥線)で松崎町方面へ。6時44分、2・5度。富士山を望みながら走れる17では山頂から3分の1程度雪に覆われた富士を眺められたものの、頂は雲に覆われ、全体をくっきり見ることはかなわず。

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 幅員が広くなったり、狭くなったりアットランダムに変化するうえワインディング性をも帯びた17。大瀬崎から先がちょっとした登りワインディング路となるのだが、路面は荒れ気味。17は概してラフな路面が多い。

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 「煌めきの丘」着、7時33分、7度。富士山や井田の街並みなどを俯瞰できるビュースポットのひとつで、駐車場脇に二叉に分かれた一本の河津桜が濃いピンクの花を咲かせていた。5分咲き程度か。ここまで来る間にも17沿道沿いにポツポツとある桜は開花しているのだが、満開にまでは至っていなかった。

 「出逢い岬」着、7時43分、7度。ここも景勝展望地で、2本の天然石の間をクロームメッキしたリングで繋いでローマ字のHを表現したモニュメントが設けられている。Hは戸田を表すようで、リング内に富士山がすっぽり入るよう工夫されている。「夕映えの丘」を過ぎると、道は直進急坂になり紺碧の海の右端に赤鳥居(諸口神社)や漁船などが停留する湾曲した戸田港を見下ろしながら降りていく。

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 土肥着、8時25分、8・5度。国道136に入る。土肥では道沿いに黄色の花をつけた満開の菜の花が増えてきた。また、よく刈り込まれた芝生の敷地内に2列約20本余りのほぼ満開の桜が見える。土肥南小学校跡地の桜である。この小学校は2010年に閉校となり、体育館は避難場所として再活用されている。

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 136を外れて浮島(ふとう)海岸に寄る。9時3分、9度。石ころだらけの小さな海岸だが、ダイビングの適地で、ちょうどダイバーを乗せた小舟が出航するところであった。海蝕洞だろう船などで通り抜けられる洞窟がみえる。136に復帰。松崎町でなまこ塀のあるなまこ壁通りに。明治43年建築で呉服商だったが、現在、無料休憩所になっている伊豆文邸前着。9時16分11・5度。明治期に養蚕業、次いで林業、漁業などで富を得た住民が、雨をともなった強い西風から防護する耐候性や防火性に優れるとして、なまこ壁の住宅や土蔵などを造った。なまこ建築物は2015年の調査で190棟残存している。

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 松崎から136に変わり121(南伊豆松崎線)にレーンチェンジ。9時39分、11度。この道は136の東側に位置し、蛇石(じゃいし)峠を経て、南伊豆町の下賀茂でまた136に合流する。峠前後がワインディングロードである。広狭とり混ぜた屈曲路で、タイトコーナーも待ち受けているが、走り甲斐がある。136を避けて、あえて121を選択するケースは少ないだろうから、交通量は僅少とみていい。峠標高は324㍍とされ、松崎町と南伊豆町との境界となっているが、視界は開けない。南伊豆町になると、菜の花と桜が目立って増えてきた。121の青野川沿道の岩殿と上賀茂の中間区間では川土手の桜は満開だった。

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 136合流、10時24分、14・5度。下賀茂温泉湯の花でも満開桜。136と16(下田石廊松崎線)の交点である日野(ひんの)交差点の角地には菜の花の人工群地がある。耕作放棄地に菜の花畑を設けたもので、これも満開だった。夏はひまわり畑に様変わりする。近くの青野川沿い約2㌔植えられた桜も満開であった。

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 16で海沿いを走り136にでる。弓ヶ浜着、10時33分、13・5度。伊豆半島最南端の海水浴場で、約1㌔にわたる弓状の砂浜と防風林の松林で知られる。打ち寄せる波は穏やかだが、賑わうのはむろん夏。冬の今はそこそこ駐車場は埋まっていたが、浜辺の人手は少数で、剣道の稽古をしているらしい人達がいる程度だった。16は空いている。石廊崎、10時57分、13・5度。16沿道にはアロエが群生している箇所があり、槍のような独特形状の赤い花はその終盤であることを告げていた。

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 136合流、11時8分、12・5度。子浦の先の一町田(いっちょうだ)交差点を左折し、海際に行く長い下り坂に入る。落居という場所で道は行き止まりだが、駿河湾の大海原と富士が一望できる。11時33分、13度。

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 136に戻り、雲見で海岸に寄る。「雲見くじら館」が右上に見える駐車場。12時12分、14・5度。海と富士の眺望場所だが、海際駐車場に縦に2分割した半球状の竹を並べた柵が設けられていた。柵は思いの外高く、駐車場からは海は見えない。駐車したクルマが波をかぶらないようにしたのか、あるいは浜辺に乗り入れてスタックしてしまうのを避ける狙いがあるのか、わからないが以前にはなかった措置。

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 136に復帰し、松崎から59(伊東西伊豆線)、411(西天城高原線)、127(船原西浦高原線、西伊豆スカイライン)と伊豆屈指の連続山岳路となる。

 59入線、12時39分、15・5度。だんだんと山に分け入っていく。幅員は狭くなり、1車線幅員がでてくる。回送中の路線バスに出くわす。こちらがすれ違えるスペースのあるところまでバック、バスを通す。軽の対向車が待ってくれて、こちらが通り抜ける。ワンボックス対向車と互いに譲り合って離合する、といった案配の険道ぶりであった。

 狭路ではあるが、59の路面状態は悪くない。右コーナーがブラインド気味。木立の中を走るので、木漏れ日が差しており、明るい部分と木の陰となる暗い部分とがまだら状の明暗をつくりだし、道路の凹凸などが見えにくい。周囲にクマザサが繁る仁科峠(900㍍)手前から幅員は2車線となり景観性は高くなる。仁科峠着13時13分、9度。

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 数分先の風早峠(657㍍)で411に入り、道なり127の戸田峠(770㍍)までの区間は快走ワインディング県道。風早峠から船原峠(574㍍)までの約8㌔区間が411にあたり、いっきに視界が開けるが、アップダウンをともない、下りでは速度がでやすい。登り降りはあるものの、基本的には高度を下げていく。稜線上とあって海からの風が強くあたり、樹木が育たないとされる。当日もこの時季特有の季節風にさらされ、群生枯れススキがいまにもなぎ倒されそうな勢いで、大きくお辞儀をしていた。空は曇に覆われていた。棚場山トンネルをくぐると、船原峠まではあと少し。この道路は天皇の行幸を目的に西伊豆スカイライン延長線として建設された経緯がある。

 船原峠着、13時32分、7・5度まで気温は低下していた。実際の峠は道の左側にあって、道路にはそこへの登山道というか、ハイキング道というか、標識が立てられている。ここからは西伊豆スカイラインとなる。この道は伽藍山、達磨山近辺を通る標高800~900㍍の稜線上を通り、景観性に優れている。達磨山までは登り、それから先は戸田峠まで下る感じ。411に比べ、中低速速コーナーで構成されている。山陰区間では道路脇に残雪が見られた。

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 戸田峠(770㍍)着、13時37分、7度。ここで今回のツーリングは実質終了である。同スカイランからは18(修善寺戸田線)、修善寺道路、往路に走った伊豆中央道、伊豆縦貫道とたどり、新東名長泉沼津ICから帰宅の途に。同IC着14時28分、16度。



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■全行程(GPS):約528km/最高高度(GPS):約926m
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