2023年3月20日

春の北茨城ツーリング

 空いているうえに走りやすく、時間の稼げる広域農道やローカル県道を利用し、八溝山などの奥久慈祝言まで足を延ばした。北茨城は気温が低く、桜の前のウメが最盛期~終盤といった状態で、そこかしこでウメ花を堪能した。走行日2023年3月12日、使用車輌Renault TWINGO。

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 常磐道・日立南太田IC(午前5時47分、気温3度)で国道293に降り同394経由で、花貫渓谷方面に向けてグリーンふるさとラインに入線(6時19分、4度)。山間ワインディング広域農道である、ふるさとラインは、コーナーの回り込みもゆるく、適度なアップダウンもあってきわめて走りやすい、茨城を代表する快走路のひとつである。道周囲の広葉樹はまだ冬枯れしているなかで、スギは茶褐色の花粉をたっぷりつけていた。また、白い花をつけたウメはもう開花終盤。花の色が抜けつつあり、茶変色していた。

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 同461をわずかばかり走り、花貫渓谷に向かう1車線強程度の細道に入れば、2分余りで渓谷の汐見滝つり橋着(6時39分、1度)。紅葉の景勝地だが、この時季、一面冬枯れで木床つり橋(60㍍)は寒々としてみえた。461に復帰するもワインディング性の下り屈曲路が折橋町まで延々継続するが、国道だけあってコーナーはきつくない。

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 折橋町と下高倉町の間の北沢峠(標高352㍍)は道が付け替えられた。峠を抜く北沢トンネル(1581㍍)が2011年11月に供用開始となったからである。これで峠登り・降りする旧道の大型車通行不能の狭隘区間は解消された。排ガスをまだほとんどかぶっていない真新しいコンクリトンネル上はヘッドライトの反射で光り、金属板でも張ってあるのかと思ったほどである。

 461から県道33(常陸太田大子線)に入る。7時10分、3度。33は一部区間にタイトコーナー含む屈曲路を通過。33もウメの白い花がところどころ咲いていた。28(大子那須線)で八溝山に向かう。途中、JR水郷線下野宮駅に寄るが、写真に残すほどではなかったものの、近くの三つ叉に分かれたウメの大木が白い花で満開であった。上野宮に入ると、自宅の庭木にウメが増えてきた。これまで白い花のウメが多かったが、ここではピンクの花の紅梅もみられた。

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 28と八溝山林道との分岐点到着(7時53分、5度)。この林道で八溝山の山頂に向かう。タイトなヘアピンコーナーが少なくなく、1stまでシフトダウンするところもある。248(八溝山公園線)に合流し、標高1022㍍の山頂に。8時5分、6度。城に見立てた展望台にあがるが、春霞が立ちこめ、遠くまでは見渡せない。風が冷たい。寒い。棚倉に降りる377(福島県道・八溝山線)は通行止め、八溝林道は冬季閉鎖中のため、248で28に戻ることにした。248は県道だけあって往路に使った林道よりも路面はフラットだが、転げ落ちていくような感覚の下り急坂である。

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 28分岐点着(8時39分、8度)。28沿いにある2閉校に寄る。旧黒沢中学校ー2013年3月末閉校。校庭はソーラー発電パネルが林立していたが、戦後まもなく造られた木造2階建ての校舎は残されている。発電会社の社有地との表示があり、立ち入れないが、会社に申し込めば見学は可能のようである。上野宮小学校ー1875年創立(明治8年)と歴史は古く、2013年に閉校した。平屋建ての木造校舎は残存しているが、校門にはロープが張られ、ゆるやかな立ち入り禁止。いずれも大子町立の学校である。

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 大子町は町ができた1955年(昭和30年)の人口約43000人が、現在、約19000人まで減っている。町ではこの2校以外にも閉校した学校はまだまだある。しかし、こうした人口減少は、大子町に限らず、とくに地方で顕著に見られ、この国が少子高齢国家となっている様子を浮き彫りにしている。大子町で起きていることはその縮図に過ぎないのである。
 それはともかく160(上野宮下金沢線)、160(梨野沢大子線)、国道461と繋ぎ、アップルライン入線(9時9分、11度)。これを南下する。長い下りと直線に加え緩いコーナーからなる山間の快走広域農道で32(大子美和線)に突き当たって終了(9時18分、11度)。32で右折し南下する。栃原金山跡を通過し、タバッコ峠(350㍍)到着(9時30分、13度)。峠は久慈郡大子町と常陸大宮市との境で切り通しになっており、少し広いスペースがある。この峠から左に折れる道が延びている。狢ノ草下東河戸林道(幅員3・6㍍)で、標識もある。

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 同林道に入る。一旦上り基調となるが、すぐに右に左に回り込みながらの下りに変わる。周囲はスギ木立に囲まれ、視界は開けないものの、道にはみ出た落葉は少なく、走りやすい。林道は久隆という集落で視界が開け。321(上檜沢下小川停車場線)に接続するが、ここまでずっと下りだ。9時44分、14度。こちら側には林道を示す標識は見当たらなかった。321は久隆で行き止まりである。その先、32のタバッコ峠までの区間を321の代役として、この林道が結んでいるということになる。山間部の321は狭道で林道とあまり変わらない。旧久隆小学校(2003年閉校)先の路肩部に白い花をつけたウメと黄色い花をつけた群生タンポポが咲き誇っていた。

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 321は盛金で国道118に接続(10時8分、15度)するので、118に入り水戸方面に南下。29(常陸太田那須線)を経て249(山方水府線)に。10時14分、15度。249も狭い県道で1・5車線程度の幅員区間が多い。しかし、住宅がでてくると、ほぼ例外なしにウメを庭木としており、白い花が多いものの、ピンクの花も時折でてくる。白い小ぶりな花弁をつけたコブシが咲きだしているようでもあった。この県道は行き止まりなのだが、そのわりには行き来するクルマは多い。温泉施設・三太の湯があるためなのか、その送迎バスも通る。

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 249から分岐する諸沢林道に入線(10時57分、17度)。林道標識あり。幅員5㍍の同林道は下り勾配10%、15%の標識付快走ダウンヒルが待ち構えるが、シビアなタイトコーナーはなく、一気に走り抜ける。29(常陸大田烏山線)に合流。同林道終了(11時3分、16度)。同林道は奥久慈グリーンラインを構成する4つの林道のひとつである

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 29次いで少々の33(常陸大田大子線)を走り、グリーンふるさとライン入線(11時3分、16度)。国道349交差までの北上区間を同ラインで走る。例によって快走路である。未整備であった途中区間(約2・9㌔)が2020年6月に供用されたことで、同ライン全長68㌔が全通した。新規開通した区間にある十国トンネル(496㍍)抗口の扁額はまだ真新しい。349到着(11時16分、16度)。今回の走行はここで終了し、349、293などをたどり、往路に降りた常磐道の常陸大田ICから帰宅の途についた。



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■全行程(GPS):約450km/最高高度(GPS):約1,019m
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