2023年6月3日

奥大井ツーリング

 静岡の南アルプス公園線の行き止まる畑薙第一ダムを目指し、奥大井に出かけた。春に行くのはこれが初めてだったが、山々は緑に彩られ、春であることを強く印象づけた。ただ、一部の県道は路面の荒れが酷く閉口した。

 
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 新静岡IC(午前4時42分、気温18・1度)で新東名高速を離脱。静岡県道29(梅ヶ島温泉昭和線)、27(井川湖御幸線)、189(三ッ峰落合線、5時17分、18度)で井川に向かう。
 189は離合こそほぼ可能だが、狭い屈曲路が長く続く山道で、最近では珍しくなった「警笛鳴らせ」の警告標識が設けられているブラインドコーナーもある。かと思えば、センターライン付の幅員区間がところどころ出てきたりする。しかし、周囲は新緑の時期が過ぎているものの、緑一色のなかを走ることができた。

 問題は路面が荒れていること。路面が部分沈下したらしく、でこぼこの鋪装路で、速度を上げると、クルマの揺れが激しい。学校などの近辺道に設けられているグリーンゾーンを走るがごとく、大きく速度を落とさないと疲れてしまいかねない。荒れの少ない路面を選んで、ステアリングを左右に切って全幅員を利用して走るが、対向車ゼロではなくー実際、3台と出会ったーため前方に常に注意を払う必要がある。

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 とくに笠張峠(標高1067㍍)手前路面が酷い。大きく深い穴が空いており、前走していたジムニーのおかげで一段と速度低下させたことで、クルマの底を大きく打ち付けないですんだ。同峠着(5時41分、16・9度)。この峠、視界は開けない。
 峠をわずかに下ったところで、60(南アルプス公園線)に合流(5時43分、16・6度)。合流直後の路面、当日は休工だったが、地滑り防止工事中であった。

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 富士見峠着(5時50分、16・4度、標高1164㍍)。パーキングスペースも用意された峠だが、雲が厚く垂れ込め、富士を眺めることはできず。峠からは井川湖まで下り。幅員は広狭とり混ぜた状態で、屈曲区間もある。路面はやや荒れ気味。トンネルを抜けると、1957年(昭和32年)竣工の井川ダムが視界に入ってくる。ダム着(6時6分、16・7度)周囲を緑に囲まれた湖面。水量は多いものの、鈍い緑色の湖面は魅力的ではない。近くには大井川井川線の終点、井川駅がある。しかし、道路よりも一段高い左コーナー上にあり、ホームは見えない。

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 ここからは60の終点の畑薙第一ダムまで走る。途中、井川大橋に寄る。6時30分、16・5度。全長285㍍は大井川流域で最長。全幅2・5㍍。総重量2㌧以下渡河可能。乗り入れる。湖面までの高さは25㍍とされる。真ん中までくると、南アルプスが見渡せる。井川ダム建設にともなう一部集落の水没補償として建設された橋で、竣工は同ダムと同じ1957年である。対岸は市道だがT字路で幅は狭い。ここでクルマの向きを変えて渡河。現在、橋は補修工事期間中。訪問するなら渡河日時を確認することをお薦めする。

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 60復帰。大井川の流れに沿うコーナーの多い道路だが、広幅員で高低差も少なく走りやすい。田代地区ではトンネルが7連発する。そのうちのひとつ、山の斜面から川に向かって道路を横断して巨大な送水管を通すための超短トンネル。銀色の金属送水管は樹木の緑で覆われ、一部しか露出していない。これまで畑薙には晩秋や冬に訪れていた。このため、木々は葉を落とし、隙間だらけ。この送水管は目立って見えたものだ。

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 赤石岳の望める宿泊・休憩施設の白樺莊を過ぎると、路面が少し荒れてくる。この先は畑薙第一ダム見物者か、登山者、あるいはリニア新幹線建設関係者ぐらいしか通らないだろうからか、補修は行き届いているとはいえない。

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 第一ダム着(7時3分、16・3度)。いったん60行き止まりの沼平に向かう。ダム湖に船が浮かんでいた。湖に堆積された土砂を取り除くための浚渫船であった。2分足らずで終点到着。この先は東俣林道となり、一般車両通行止め。林道入り口にあった監視員ポストは撤去されていたが、頑丈な鉄製ゲートが車輌を遮る。2箇所の駐車場とも登山者達のクルマで埋め尽くされていた。第一ダムまで戻る。ダム駐車場はリニア新幹線に関わる作業事務所などが設けられ、事実上、使えなくなっていた。

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 60を井川までUターン。閑蔵線(静岡市道、約6㌔)入線(8時34分、16・2度)。ごく短い区間2車線幅員が確保されているが、その後は従来の1・5車線程度に幅員は狭まる、屈曲路の閑蔵線だが、路面はフラットである。下りとなって幅員が2車線になると、388(接岨峡線)に近づく。

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 接岨峡温泉駅着(8時46分、16・2度)。古びた小さな木造駅舎。赤い塗装の井川線のコンパクトな列車が引っ込み線に停車していた。388には観光資源となっている接岨湖の架橋上にある奥大井湖上駅を見下ろせるポイントがある。


 長島ダム着(9時5分、16・1度)。このダムは2002年竣工と奥大井のダムの中で新しい。堤頂は車両通行でき、高さは109㍍と畑薙第一ダム(125㍍)に次ぐ。同ダムにともない水没する大井川鐵道井川線の一部は付け替えられ、奥大井湖上駅が誕生した。ダムカードはダムから少し離れた同ダムふれあい館で配布されている。

長島ダム

 388から77(川根寸又峡線)にシフト。大井川の対岸の沢間駅に。9時37分、16・2度。この駅には道なり走っていくと、ホームに乗り入れてしまう。

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 77に復帰し国道362を経て再度77に。青部駅~下泉駅間は狭隘区間がある。樹木が生い茂り陽が差し込みにくいために薄暗いうえに、法面から染み出しているのか、降った雨水が乾かないのか、わからないが路面はウエットであった。極めつけは263(春野下泉停車場線)に合流する手前の連続するタイトコーナーで下っていく区間。視界は開けており、ドライ路面で、最近、コンクリートに再鋪装されたよう。しかし、コークスクリュー的に落ちていく感覚である。263にはT字路でぶつかる。左折し77、次いで63(藤枝天竜線)、64(島田川根線)と乗り継ぐ。

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 島田市・国道1バイパスの向谷IC近くで64を左折し、田代の郷温泉に向かう、島田市道尾川上伊太線に入る。新東名高速の高架橋下を何度かくぐったり、同高架橋直下を走ったりするが、2車線幅員で高低差のあるワインディングロードで、そこそこ走り甲斐がある。同バイパス野田ICにでてきたが、東京方面渋滞。これにともない遠回りではあるが、島田金谷ICまで走り、ドライブ終了とした。同IC着(11時57分、16・4度)。

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■全行程(GPS):約577km/最高高度(GPS):約1,198m
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