2023年9月2日

晩夏の山梨林道ツーリング

 山梨のクリスタルラインの一部とこれと接続する林道群を駆け抜けた。川上牧丘林道の大弛峠は、2300㍍超と日本道路最高標高地点だけに12度台と寒いほどの気温。同ラインは名称だけ聞けば観光道のように思えてしまうが、とんでもない。狭くハードな路面であるが、交通量僅少なのが取り柄。そうしたなかにあって派生路ともいえる大明神と前明神の両林道はフラットな快適路面であった。走行日2023年8月26日、使用車輌c63。

C63AMG

 中央道を離脱。大弛峠(標高2367㍍)を目指して同IC隣接の塩山フルーツライン(東山東部広域農道)に入る。同ラインはアクセルオフでも加速する急な下り坂から始まり、下り区間の長い、タイトコーナーこそないものの、ちょっとしたワインディング路である。沿道沿いには収穫まじかの実に袋をかぶせたぶどう畑が連なっていたが、サクランボ畑も少数点在する。

C63AMG

C63AMG

 同ラインはまた塩山の外環道で、市街地を通らずに大弛峠に向かう山梨県道210(杣口塩山線)に接続できる。210着(5時41分、22度)。同ライン途中から遅い都内ナンバーのフォレスターが前走車となり、同峠に行く登山者と想定。峠まで延々と走らされるのはかなわないと判断し、東山フルーツライン(東山広域農道)に折れて、206(塩山窪平線)に進路チェンジ。206は塩平で県道終点となるが、その先を川上牧丘林道が同峠まで引き継いでいる。

 同林道告知板前着(5時53分、18・5度)。やや幅員の狭まった林道は周囲が樹林だが、穂をだしてまもなくのススキの穂はまだ赤みがかかっていた。山は秋の気配を漂わせている。焼山峠(1350㍍)への登りが九十九折れでヘアピンが連続するが、驚くほどではない。

C63AMG

 同峠着(5時59分、16・5度)。視界が効かないも峠だが、スペースは広い。大きなクリスタルラインの経路案内板と同ラインのひとつである荒川林道分岐点でもある。峠からの下りは、センターポールのある2車線幅員に変わる。琴川ダム建設にともなう補償路のような感じである。

C63AMG

C63AMG

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 同ダム脇着(6時5分、15・5度)。2車線路は柳平までの区間で、柳平ゲートから先は再び幅員は狭くなる。ここから大弛峠までは14㌔とまだかなりある。山中の登りクネクネ道を走る。標高が上がるにつれ空が広がり、明るくなってきた。前走車は見たことのある車輌。塩山フルーツラインで前を走っていたフォレスターであった。依然、ゆっくりと走っており、道を譲ってくれる様子はない。あと少しで大弛なので、仕方なく後ろをついていく。

C63AMG

 路肩駐車するクルマが見えてくると、大弛峠直下である。峠着(6時22分、12・5度)。微風だったが、10度ちょっとの気温はさすがに涼しいというよりも寒い。駐車場はいつきてもほぼ満車だが、この日はとりわけすごい。川上村側のダート路肩にもびっしりと止まっていた。夏休み最後の終末ということで、どっと登山者が繰り出したのだろう。

C63AMG

 Uターンし、焼山峠まで戻る。その途中の同林道で対向車3台と相次いで遭遇。登山には慣れているのだろうが、狭い林道のすれ違いには不慣れらしく、路肩端ギリギリまでクルマをうまく寄せられない。そのたびに、すれ違い可能なスペースがたっぷりある場所までこちらがバックするはめに陥った。

C63AMG

C63AMG

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 琴川ダムに寄りつつ焼山峠に再着(7時41分、19・5度)。荒川、御岳、池の平の3林道を経て木賊峠(1670㍍)まで20㌔との表示。荒川は夏草が道にせり出しており、4㍍の幅員がさらに狭くみえる。コーナーの多い林道のうえ、路面は荒れ気味。樹木を通して日光が差し込み、木漏れ日となっているのは、いいのだが、スダレ状の明暗差が生じ、そのせいで路面の状態がよく見えない。この林道は法面からの水を谷に誘導する道路横断溝にかぶせられたグレージング(蓋)部と路面との段差が大きく、十分に減速してグレージングを乗り越えないと、クルマに強いショックが伝わってくる。しかし、木漏れ日で段差が見にくく、一度、ドーンと突き上げられた。段差もそうだが、つぎはぎ鋪装の路面の荒れと相まって、走りにくいことこのうえない。もっとも林道最高速20㌔で走行すれば、問題は少ないのだろうが・・

C63AMG


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 御岳林道入線(8時15分、18・5度)。幅員3・6~5㍍だが、走行区間が最大幅員だったのだろう、道幅は広く、路面も比較的フラット。池の平林道に(8時21分、19度)。やや荒れ気味だが、ロッククライミングで知られる瑞牆山を眺望できるポイントが一箇所あり。

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 木賊峠着(8時33分、19・5度)。小さな東屋が設けられており、そこから富士山が遠望できる場所でもある。当日は雲が多かったものの、一瞬だけ突き出た黒い山容の富士の上部を仰ぎ見た。すぐに雲が富士を覆い隠してしまい二度と見えず。


木賊峠

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 観音峠大野山林道入線(9時7分、20度)。ずっと下っていく林間道だが、光が差し込み周囲は明るい。幅員3・6~4㍍と平均的で、グレージング段差以外は平坦な路面。大明神林道入線(9時29分、20・5度)。この林道および接続する前明神林道(入線時刻9時39分、23・5度)のふたつは、当日、走行した中で最良のフラット路面快適道だった。

C63AMG

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 大明神は最初上りだすが、じきに下りに転じる。道脇には夏草が生い繁っているが、ほとんど道路端までで、道までせり出してはいない。タイトなコーナーもないといってよく、中速域で走り通せる。クルマサイドの赤い穂を出したススキの一群をかすめて走る。前明神もすこぶるフラットな路面で、走りやすく、明るい林間路である。

C63AMG

C63AMG

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 前明神走行終了(9時55分、24・5度)。林道終点標識あり。ヴィンテージゴルフ場前の茅ヶ岳広域農道から中央道韮崎ICにでてドライブを終える。10時32分、32度。



C63AMG

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■全行程(GPS):約388km/最高高度(GPS):約2,369m
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