2023年9月23日

東・中信州の高原道路

  蓼科スカイライン、ビーナスライン(白樺湖~八島ヶ原湿原区間)という著名な高原ロード。まだ緑の多い夏景色だが、ビーナスでは秋を代表するススキが威勢よく穂を出しつつあり、風にそよいでいた。走行日2023年9月17日。使用車輌Polo。

Polo

 蓼科スカイラインを目指し、長坂ICで中央道を離脱(午前5時30分、気温22・5度)。国道141の西側を通る清里へのアクセス道である山梨県道32(北杜八ヶ岳公園線)に。32途中から2005年に無料化された旧清里高原線に入る。広幅員でフラット路面の快適道である同高原線には川俣渓谷をまたぐ八ヶ岳高原大橋(全長490㍍、水面上100㍍)を通過する。


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 この橋は橋脚のトラス構造部が黄色に塗られているが、前進方向では塗色部分は見えない。しかし、駐車場が設けられており、とくに渓谷を彩る紅葉の時期には橋と合わせたビューポイントとされる。

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 32は清里で141に接続(6時、18・5度)。141で清里スカイラインへの左折点(道源湖標識)まで行くのだが、見逃してしまい佐久IC近くまで走ってしまった。クルマを方向転換させ戻り、今度は慎重に右折点を探す。

 発見(7時15分、22・5度)。ここから同スカイラインが始まる。最初は大河原林道である。しかし、林道とはいえ、センターラインのあるフラット2車線幅員。少し急な森の中の登坂区間をこなすとなだらかに高度を上げていく展開となる。3000rPMでシフトアップするsモードでちょうどよい案配で登っていった。路面は陽の差さない部分は、ハーフウエットだが、陽当たりある部分はドライだったが、高度が上がるにつれ、ウエット部の湿潤度は高くなり、雨上がり後の感じのよう。

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 この林道は途中から1・5車線幅員まで狭まるが、対向車とのすれ違いは容易。右側が大きく開け、視界が一気に広がった。白い巨大なパラボラアンテナが鎮座している。標高1612㍍。JAXAの美笹深宇宙探査用地上局である。パラボラ直径54㍍は世界有数のサイズ。アンテナ天頂の高さは20階建てビルに匹敵する70㍍。老朽化した臼田の後継施設で2021年に開設された。


 大河原峠(2093㍍)直下はクルマの路駐列で片側しか通行できない状態。蓼科山登山者などのクルマである。峠着(7時47分、17度)。空気はひんやりしており、寒いぐらい。峠駐車場は当然満車。峠からの下り区間でも少ないが路駐していた。ガスが出ていて、峠からの眺望は効かず。

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 峠を下る。ここからは唐沢林道となる。幅員は1・5車線程度の森林道で、道を横断する溝と路面との段差部が時折でてくる。路面はハーフウエット。二叉路にさしかかる。登っていく左路が夢の平林道、下る右路が唐沢林道である。女神湖、白樺湖などの行き先表示は夢の平側に掲示され、多くのケース、同林道を選択するだろう。蓼科スカイラインは大河原、唐沢の一部、夢の平の3林道を経て女神湖までの区間(約39㌔)をさす。かつては有料道だったが、2002年だかに無料化された。

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 唐沢でも遠回りだが、女神湖に行けるため、同林道を継続走行する。木漏れ日で路面が見づらく、段差を確認するのが難しい。路面はややラフで、数カ所、大きな段差がある。同林道の始まりがどこなのか、よくわからないまま、やや路面の荒れている長野県道482(大木浅田切線)、152(雨境望月線)と経由し、40(諏訪白樺湖小諸線、8時31分、21度)に。

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 40は登坂車線付きの広幅員快走道で、諏訪富士とも呼ばれる蓼科山(2531㍍)を遠望しつつ、緑の牧草地が広がる長門牧場、蓼科第二牧場脇を通り、女神湖着(8時50分、23度)。標高1540㍍で、2㌔ない湖周を伝った。ボートはまだ係留されたままで、動き出すには早すぎる時間帯である。この湖は蓼科山を姿見するには好適な立地下で、黒くその偉容を見せていた。

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 乙女湖からわずかの距離にある白樺湖着(9時4分、22・5度)。標高1400㍍で一周約4㌔の湖である。知名度のある湖だけに女神湖とは異なり、宿泊施設がびっしりで、すでにかなりのクルマが駐車していた。ここも湖を一回りするが、廃業したホテルや旅館も散在する。

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 ここからはビーナスライン構成区間となる40で車山高原、霧ヶ峰高原で同ラインを構成する460(美ヶ原公園東餅屋線)に入り、八島ヶ原湿原に向かう。開放感にあふれ、好天なら青空の広がる日本を代表する高原絶景爽快ロードであるビーナス。多くを語ることもなかろう。車山高原1500㍍、富士見台1600㍍、霧ヶ峰1650㍍、八島ヶ原湿原1700㍍と徐々に高度を上げていく。当日はガスによって遠望は望めなかった。クルマも多いが、音量の大きいバイクもまた多く走っていた。ススキ出穂しだしたところで、法面のその群落も。今年は酷暑続きだが、確実に秋は忍び寄ってきている。

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 八島ヶ原湿原着(10時8分、23・5度)。駐車場に入ろうとするクルマが列をなして順番待ち。ビーナスはまだ続くが、八島山荘脇から分岐する199(八島高原線)に入線する。199は全幅1・7㍍以上のクルマについて通行制限され、通れるのはこれ以下、つまり5ナンバー車ということになる。入線してすぐにわかるのは、この道は林道の域を出ないということ。

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 実際、入り口から一部区間は林道を県道昇格させたものである。深閑とした山道で路面はラフ。加えてガードレールのない箇所も少なくない。つづら折れもあり、ダブルヘアピンも備える。基本的に下りで、ハーフウエット路だった。おおざっぱに数えて、ヘアピン様コーナーは14。連続して4台の対向車と出会う。離合可能スペースのある場所で停車し、対向車をすべて通す。対向車の先頭は都内ナンバーのアルファードであった。このクルマの全幅は1850㍉。通行制限対象車である。でっでっっで

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 日本の平均的な林道の幅員は3・6~4㍍。199もこの範囲内にあり、アルファードでも通れないことはない。安全を最優先した長野県が、通行車輌の安全マージンを高く設定した結果の通行制限なのだろう。営林署の関連と見られる施設までくると、道が少し広がるとともに、最近、再鋪装したらしく、まだ新しいフラットなアスファルト路となり、国道142に接続して199は終わる。10時34分、34度。
 142から岡谷ICアクセス道と覚しき国道20を経て同IC着(10時43分、29度)。ドライブ完了である。

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■全行程(GPS):約544km/最高高度(GPS):約2,094m
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