2023年12月10日

国道411沿いの山梨林道群

 冬季閉鎖前に山梨の一之瀬、竹沢、鈴庫山の一部、上条平沢といった国道411からアクセスしやすい林道を走行した。それぞれ特徴はあるが、なかでも竹沢は景観性が高く、路面も良好で、いずれ再走したい林道のひとつとなった。走行日12月3日、使用車輌c63。

C63AMG

 中央道・八王子ICで降車(午前5時10分、気温2・5度)し、国道411の柳沢峠(標高1472㍍)を目指す。都道を伝い、JR青梅線の宮ノ平駅近くで411に入線。

C63AMG

 小河内ダムの奥多摩湖着(6時15分、0度)。寒い。夜明け直前でまだ薄暗い。湖を取り囲む山の紅葉は最終番だが、落葉しつつ茶褐色に色づいた葉はまだ樹木に残っており、湖畔には白い花をつけた冬桜が満開であった。丹波山村を過ぎて泉水谷横手林道に寄る。強固なゲートが行く手を阻む。通年通行止めの林道となって久しい。一般車両が走れる日はもうやってこないようにおもえる。

C63AMG

C63AMG

 一之瀬高橋トンネルを抜けた左コーナーの頂点付近から分岐する道がある。一之瀬林道である。林道入り口には林道名を示す標柱も。入線(7時1分、0・5度)。林道には路肩部にはこの時季の公式通りに茶枯葉が積もっていた。また、法面の落石受け止めネット内にもところどころ落葉が溜まっていたりした。右側は一之瀬川が台地を削り取った、おいらん淵と呼ばれる深い谷になっているのだが、林立する樹木によって谷底は見えない。ややラフ路面だが、タイトなコーナーアップダウンもなく、徐々に高度を上げている。

C63AMG

C63AMG

 川は途中から道の左側を流れるようになる。空間が広くなり、ポツポツと色あせた小さな家屋が現れると、一ノ瀬高原キャンプ場内を通り抜ける区間である。路面はフラットで幅員も広い。標高1200㍍を越え、冬枯れ疎林と相まって広いキャンプ場は寒々しい雰囲気。一張りのテントもなし。

 犬切峠(1380㍍)へのショートカットには入らず、引き続き周回路を選択。作場平(笠取山登山口)の駐車場にはかなりの数の登山者のクルマが止まっていた。作場平から犬切峠の間は今年、道路改修され、走りやすくなっていた。犬切から先に4つのヘアピンが待ち構えており、同林道で最もタイトな区間である。どんどん下っていく。穴だらけだった悪路区間も再鋪装された道に変わっていたが、411に接続する落合橋手前に少しラフ路面を残す。この林道は延長17㌔とされ長いが、景観はほとんど開けない。

C63AMG

 再び411にアクセス(7時30分、零下3度)。きつくはない屈曲登坂路を登り詰め、茶屋付帯の柳沢峠到着(7時39分、2・5度)。茶屋開店前でシャッターが降りており、1台の仏車が止まっいただけ。茶屋裏手にある鶏冠山登山用の甲州市・市営駐車場に移動。駐車場標高1480㍍と同峠よりも高い。

C63AMG

C63AMG

 この駐車場際から竹沢林道(全長9㌔)が口を開けている。同林道は鈴庫山林道につながり、山梨県道207(平沢千野線)に至る。入線(7時47分、零下2・5度)。207まで一部登るものの、基本的に下り路である。林道を少し走ると左手が大きく開けてくる右コーナーから白く冠雪した富士山を眺望。加えて塩山市街地も見渡せる。柳沢峠の茶屋からは富士を見ることができるが、林道上からのほうが視野角が広く、ダイナミックな景観を楽しめるだろう。


 林道幅員は4㍍。林道としては平均的だが、路面はきわめてフラットである。鋪装施工してたいして時間経過していないのか、通行量が少ないためなのか、アスファルト路面はまだ黒さを残している。また、風で落葉が吹き飛ばされてしまうのか、路面に枯葉はほとんど積もっておらず、クリーンである。

 ただ、ところどころ吹きだまりとなって枯葉が路面の多くを分厚く覆っていた。こういう場所ではタイヤを傷つけかねない岩石が枯葉の下に隠れているかも知れず、ワンブレーキで即座に停止できるまで速度を大きく落した。

 屈曲路の林道ではあるものの、タイトなコーナーは少ない。この林道の特徴は片側の視界は広いうえ、明るく景観性が高いことである。左コーナーを回ったところでT字路に突き当たる。ここで同林道は終わり、鈴庫山林道に接続する。207に行くには左折するのだが、T字路正面からはこの先走るU字に曲がり、直線となり、またコーナーになる道程を遠望することができる。

C63AMG

 鈴庫山林道入線(8時10分、0・5度)。幅員4㍍。全長9・6㌔あるのだが、先のT字部からだと、数㌔程度走るのみ。フラット路面で竹沢林道と負けず劣らず走りやすい。10分足らずで林道起点標識部に到着し、走行終了。この先は207となる。果樹畑が続く207。収穫を終えているため、果実名はわからないが、どうやらモモのようである。平沢集落に入った。207から分岐し、411に抜ける上条平沢林道を探す。カーナビでは全ルート表示されず、左折することはわかっているので、一本目の左折路でクルマを停止させ周囲を見渡す。あった。林道表示板が・・・


 入線(8時29分、0・5度)。わずかばかりの鋪装を走ったあとダートに。道路中央には雑草が繁ったダブルトラック路。しかし、また鋪装、次いでダート、また鋪装と交互に鋪装路、ダート路となる。未鋪装区間はいわゆるフラットダートである。森の中を走っており視界は開けない。ゆるやかに道は登っている。

C63AMG

C63AMG

 ゲートがでてきた。害獣進入防止フェンスだが、開閉可能になっていて、クルマを降り、開け閉めすれば通れる。名もなき峠から下りだすが、鋪装路である。後半区間は結構な急勾配のワインディングロードとかす。

 林道を抜け411を横断。201(塩山停車場大菩薩嶺線)入線(8時46分、0・5度)。201は411の並行路で、柳沢峠方面を進路とする。霊峰寺近くで201は411から分かれ、大きく右旋回し、上日川峠(1585㍍)方面に向かっている。むろん、201を継続走行する。落葉が散乱した狭幅員ロードで、ヘアピン多発する登坂区間を抜け、上日川峠着(9時7分、0・5度)。ロッジ長兵衛前の駐車場は大菩薩嶺登山者のクルマで埋め尽くされていた。この先、道路は下りで218(大菩薩初鹿野線)となり、甲斐大和で国道20に合流する。峠からの218は荒れた路面だったが、改修されたらしく、荒れは姿を消していた。

C63AMG

 上日川ダムに寄る。駐車場は無人。湖面は静か。ダム湖を囲む山は紅葉がほぼ終わりの状況で、幹から落葉しきり、枝だけ白く上空に延びた特徴的な樹形のダケカンバが目立つ。


C63AMG

 218に戻り、沿道から分岐する日川林道がゲートオープンされていたので入線(9時20分、0・5度)。幅員4㍍、湯の沢峠(1652㍍)まで約8・5㌔。道路はクリーン&フラット。カラマツの森らしく紅葉後、落葉は細かく砕けてしまうために、道路に落ちても風などで路肩部に吹き寄せられ集中堆積しているためだろう。適度に屈曲し、アップダウンもあり、快走林道であった。山しか見えないが、視界も良好。

C63AMG

C63AMG

 同峠200㍍手前でダートとなる。走行はここまでとした。9時30分、0度。焼山沢真木林道西線との分岐路でもあるが、こちらは工事通行止めで、そのまま冬季閉鎖に入る気配。

C63AMG

 218まで戻り、甲斐大和まで走る。ずっと下りの屈曲路。しかし、コーナーと直線の組み合わせ間隔が適切でテンポよく軽快走行可能。20着(10時49分、5・5度)。大月IC着(11時9分、12・5度)。ドライブ終了である。 



C63AMG


C63AMG

C63AMG

C63AMG

C63AMG



■全行程(GPS):約330km/最高高度(GPS):約1,663m
■フォトギャラリーはこちらです。