2014年5月8日

わたらせにサクラを追う

 栃木県のわたらせ、群馬の沼田方面にクルマを走らせた。東京ではすでにサクラも散ってしまった4月中旬の1日ーサクラやハナモモが咲き誇っていた。走行日4月16日、使用車POLO。

Polo

東北道を栃木ICで降り、とりあえずの目的地である足尾を目指す。同ICから一般道k32に。4車線の大久保バイパスは約4キロで途切れ、旧来の2車線県道に合流。

県道左手の畑地先に永野川に沿ってサクラの樹が多く見られるものの、300メートルを下回る標高ゆえに気温が高く、すでに薄緑色の葉桜状態である。

Polo

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しかし、大越路峠を下り、二荒山神社でk15に入路するや清流思川沿いの桜並木にはピークを過ぎたとはいえ、まだ絵にはなるサクラの花が残っていた。

k15下樫尾で農道を伝って川沿いのサクラ並木にクルマを寄せる。木の頭頂部は日をたっぷり浴びやすいゆえに花は散っているが、根元部近くになるにつれ、しだれ桜の花は多く残っている。

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また、木蓮も終盤だが、花弁をつけており、紫木蓮が多いようだ。

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上柏尾では植林されたスギの倒木が目立ちだす。根元から倒れるのもあるが、樹の途中からボッキと折れて、鋭い刃のようになった折れ口から白い木肌がむき出しになっているケースが多い。

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2月に2回記録的な大雪が降ったことで、降雪重量にたえきれずに折れてしまったのだ。栃木県では多量の倒木が発生し、林業への影響が心配されていると伝えられていたが、通過した箇所だけでも確かに少なくない倒木を目にした。

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粕尾峠手前の山の神で前日光林道のうちの大荷場木浦沢林道にトライする。1・5車線幅鋪装の同林道はk200に接続しているのだが、2キロも走っただろうか、前の沢橋先で法面が崩落しており、通行不能だった。


道路幅一杯に法面の土砂が盛り上がるように積み重なり、徒歩でしか抜けられそうになく、しかも土砂先のコーナーは雪に覆われていた。

事前に告知すべき「通行不可」との注意標識もこの林道には掲示されていない。

しょうもない。
植林作業をするには早すぎる時期で、林業関係者を除くと日頃林道マニアしか訪れない道路だろうから…。

k15まで戻り、今度はk58の古峯神社に至る前日光林道に挑戦。しかし、これも駄目だった。林道入り口には「積雪通行不可」の標識があり、大荷場木浦沢の例から考えて、警告標識にしたがったほうがよかろうと判断して断念した。


それではとk15で粕尾峠を経て足尾に向かう。同峠はちょっとばかり名の知れたワインディングロードで、峠までは登り、峠からは下りとなる。峠の標高は1100メートル。

Polo

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これだけ標高があると、あたりは雪こそないが冬景色で葉を落とした樹木はスカスカで、葉の茂る季節には決してみることのできないつづら折りの重なるコースを谷側に立つと目視することができる。

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峠の登りの一部でマニュアルモード2〜3速でPOLOにムチを入れた。滑る、滑る、フロントが路面を捉えきれない。次いでリアもブレークする。

かまびすしいスキール音。

適度に遊んで停車。
ドアを開けると、ゴムの焼ける臭いが鼻をつく。

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さて、峠を下ってR122・k250経由で舟石峠を周りk293を経て再びR122に戻るループ路に。

このループ路には本山坑山跡や小滝坑口跡、精錬所跡などの足尾銅山遺構が残されている。本山では崩れ落ちそうなコンクリート建造物や、山の斜面にそれといわれなければ気付かないほど、ほとんど瓦礫といっておかしくない煉瓦積みの精錬所跡がある。

Polo

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銅山の閉山からすでに40年超を経過。施設群跡は風化するにまかせているようにみえる。足尾銅山は世界遺産登録を目指し、銅山の歴史を伝える資料も豊富に蓄積されている。

しかし、このままではどれだけの遺構が残せるのだろうか。

富岡の製糸場跡が世界遺産登録目前である。製糸場跡では最期に経営していた片倉工業が操業停止後も富岡市に譲渡するまでの間、工場・敷地を売却せずに維持してきた功績は大きい。

しかし、足尾銅山は製糸場よりもはるかに規模が大きく、経営母体であった今の古河グループに維持するだけの財力も余裕もなさそうで、風化するのを止められないことを残念におもう。

R122に戻りk343経由で大間々方面に、わたらせ渓谷鉄道沿線沿いを走る。

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神戸(ごうど)駅には盛りを過ぎつつあるもののサクラに加え、白やピンクのハナモモが見事に満開であった。わたらせの春を象徴する光景である。



駅舎には、やや年齢の高い撮鉄とおぼしき人達が大挙カメラの放列を敷いており、わたらせ鉄道の通常列車と観光用に窓を取り払ったオープンエアのトロッコ列車の交換風景を花をバックにおさえようと構えていた。気温21度、陽射しが強い。

草木湖右岸のk343から草木ダムを経て神戸駅に向かう駅近くの線路際ストレート道片側にもハナモモの群落があり、ここから列車を捉えようとする撮鉄もみられた。

神戸駅を後にして水沼からk62に。途中で分岐する利平茶屋森林公園で行き止まるk70に入ってみた。一部が桜街道と名付けられ、道路両脇にサクラ並木が広がる一角がある。サクラは咲いてはいたが、周囲に人家はあるものの、少しうら寂しい雰囲気は隠せない。

k70終点にはキャンプサイトが設けられているが、まだオフシーズンでクローズド状態。

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キャンプ場入り口脇には小水力発電施設が設置され、発電機のタービンを回すための流水の音がゴーゴー響く。キャンプ場で使用する電力を補ってあまりある電力を売電しており、林野庁と東電との共同研究モデルケースだそうだ。発電機はオーストリア製。

東北大震災にともなう福島原発の事故を契機に、自然エネルギーを利用した発電がにわかに関心を集めているが、これまで未利用であった小川などの水量を使った小水力発電もそのひとつで、経済産業省が普及に力を入れている。

k70の桜街道を過ぎた人家のない山路は狭く、うねっていて、対向車とのすれ違いには気を使いそう。しかし、アスファルト鋪装は路面が黒く真新しいようにみえる。終点でUターンし、分岐点まで戻りこんどはk62で沼田方面に向かう。

オレンジ色に塗られた橋のかかる薗原ダム湖沿いのk267に入りR120に。片品村に向かう途中の平川でk64へ。


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k64は標高1000メートル超の背嶺峠まで登り詰めていく。冬枯れ状態で、日の当たらない山斜面はまだしっかりと雪に覆われ、スギの根元だけまるくポッカリと雪が溶けて、茶色い地面が顔をのぞかせている。春はまだ遠い。

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スギは地上から3〜4メートルの高さ部分からおよそ1メートルぐらい皮がはげている。鹿の食害であろう。雪が積もっていたために、鹿が食い荒らした部分が雪上にあった事を示すものだ。

背嶺峠から薄根川沿いに下りていく路はワインディングロードでそれなりに楽しめる。川場田園プラザ近辺で利根沼田望郷ラインという広域農道に進路をとり、今回の終着点である関越道、昭和ICを目指す。

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同ラインはR120、k62、k251と交差するが、道路標識がよく整備され、折に触れてでてくるので、まよわずに昭和ICまでたどり着けるとおもう。

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同ラインは広域農道の例に漏れず、基本的に幅広の国道とみまちがうばかりの快適路である。

帰路の関越道では省燃費運転にこれ努めた甲斐あってリッター20・4キロとこれまでの最高をマークした。関越道に乗り入れる前まで15キロ弱であった燃費がどんどん向上し、このレベルに達した。POLOの公式燃費が21キロであることからみて、ほぼこれに準ずる水準である。

■全行程(GPS):約450km/最高高度(GPS):約1,132m
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