2016年4月2日

春の房総3林道

 淵ヶ沢奥米、嶺岡中央、保田見の房州3林道にでかけた。前2林道は良路面で走りやすく、開花してまもない桜を望みながら軽快に抜けた。しかし、富津の山中を縫う保田見は現時点でシビアな路面状況で、ロードクリアランスに余裕のない乗用車での走行には緊張を強いられた。走行日3月26日。使用車POLO。

Polo

 君津市の国道410と同465が交差地点からなおも410を走り、三島湖方面を示す青看板にしたがって左折、赤く塗られた1車線の鉄橋を渡河する。これが君島トンネル手前で410に接続するまで続く淵ヶ沢奥米林道への道である。6時20分、気温5度。同林道の標識は同トンネル手前の410と林道との分岐点に立てられているのだが、起点(終点)ははっきりしなかった。

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 三島湖はヘラブナ釣りでは精進湖と並ぶ釣り場とされ、最初の素掘りトンネル前までは釣具屋や釣り目当ての宿泊施設などが道に沿って続く。1本目の1車線トンネルを抜けて、すぐに2本目のこれも1車線トンネルが現れる。このトンネルは内部でカーブしており、橙色のナトリウム灯がぼんぼりのようにトンネル内をほんのりと照らしてはいるが、出口はみえない。トンネル道路端の側溝が意外に大きく深い。脱輪したら自力で抜け出すのは困難だ。このトンネルを通り抜けたあたりから山道らしくなる。

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 同林道は幅員4㍍で、近隣にキャンプ場などを抱える清和県民の森やそこからの遊歩道が延びていることもあり、道路の整備状態はきわめてよい。きついコーナーもなくとりあえず走りやすい軽快路である。林間の稜線上を林道は走っており、冬枯れの木々を通して多少の景観も効く。山桜が開花し、白い花を咲かせていた。と、全長30㌢強の黒い物体が道を素早く横切った。鼻の形からイノシシとわかり、その子供だった。房総の林道ではシカやタヌキを見かけることは珍しくないが、イノシシを見たのはこれが初めてである。
 410三島湖入り口から同県民の森の外周を巡り、再度410に至る道路の総延長は約11㌔。このうち、約6㌔が淵ヶ沢奥米林道となる。同林道からは淵ヶ沢、大鹿倉、香木原、三間、袖の木、高山の各林道が分岐する。

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 途中、三間林道(ピストン林道)の標識に出会う。三間との交点から先が淵が沢奥米林道とされる。奥米林道から分岐する登り坂ではじまる高山林道に入ってみたが、入路すぐに道から15㌢余りも突き出たコンクリ製の土砂止めだが、側溝だかを乗り越えるのが大変。止まるようなゆっくりとした速度で乗り越えるが、サスの柔らかいPoloは案の定、フロンドのオイルパンガードというか、整流板をしたたか打ちつけた。この先も雨水で道が表れ露出した岩が路頭を覆う。Poloではこれ以上走行するのは無理と考え、奥米林道にUターン。この先で林道は410に行き着くまでの間、かなりの急角度の下り坂となる。金網フェンスが左手に見えると、道は直角で右に折れる。フェンス先に410旧道の君島トンネル(閉鎖)が存在する。

 410現道にでて新君島トンネルを抜けた側から旧君島トンネルへの道をたどった。現道から旧道分岐点にはこれまで通行止めの標識がだされ、道半分ほどをA型ゲートで封鎖していたが、これらの措置は解除されていた。狭く、タイトコーナーの続く旧道を登っていくと金属板で坑口を封鎖した旧トンネルを見ることができ、その脇から横尾林道がはじまっている。ダートゆえ通行しなかったが、旧道入り口の封鎖が解かれているのは、同林道へのアクセスのためである。


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 410現道に戻り、嶺岡中央林道を走るべく県道34経由で鴨川に向かう。鴨川市街地を通り抜け魚見塚展望台を示す道標に従って右折。ここから嶺岡中央2号線に入ったが、実際の起点はここではない。県道89の太海側にあるのだ。同2号の鴨川寄りにはペンションなどの施設や別荘があり、パラグライダー場あたりまで長い長い登り坂が続く。嶺岡中央林道は鴨川から鋸南町下佐久間までの総延長約27㌔におよび、この距離は同林道の北を並行して通る県道34の総延長にほぼ匹敵する。同林道は鴨川側から2号、1号、4号、3号という番号が打たれている。1~3までは国予算を使った建設順で、4は県予算によるものだが、建設順位では実質3番目になる。いずれも尾根を通っており、2は最長の11㌔あるが、別荘などが点在することから生活道路的な色彩が今では濃く、林道という感覚は薄い。ただし、路面は荒れ気味なところもある。尾根を通っているとはいっても道両側には成長した木々が林立し、眺望の効くところは少ない。これは同林道全般にいえることである。林道沿いには桜が植えられ、開花していたものの、満開までにはあと1週間程度要するようにおもえた。

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 2号林道は下り坂に入ると、この先で国道410に接続する。この下り坂は黙っていてもどんどん速度が乗るが、道を横断する排水溝の段差部分でスピードを落とさないとショックが大きそうだ。日本の酪農発祥の地「酪農の里」脇の410にぶつかると、これを横切り、1号に向かうため、右手の登り坂にステアリングを切る。甲信越の標高2000㍍級の山脈に比べると、笑ってしまうほどの低山だが、それでも房総最高峰・愛宕山(408㍍)にある航空自衛隊嶺岡基地に至る道路で、登り坂にはいってまもなく同基地正門が左にみえる。410分岐から同基地までは自衛隊専用道の位置づけで、これを過ぎた地点に1号林道を示す標識が立っている。1号林道は4区間の中で最初に完工(昭和39年度)、総延長4・6㌔である。同時に1号林道はもっともフラットな路面であるとともに、登り主体で同基地の外周に沿う林間をワインディング路である。ゴルフ場(コスモクラシック)近くまで来ると1号は終盤で下り坂が続き、道をまたぐアーチが見えてくる。アーチをくぐり左折。すぐ右手に4号林道の入り口がある。

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 この分岐際に濃いピンクの花が咲いた桃の木が5~6本植栽されている。4号はたった1・2㌔しかなく、あっけなく終わってしまう。分岐から登り坂を登り切ったところに一軒の住宅があり、庭の桜の高木はほぼ満開に近かった。この住宅は絶景ポイントに立地し、対面には牛が放牧された牧場と厩舎が望め、日当たりもよい。が、なにやら車外に白いものが舞っている。

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 フロンドスクリーンにぶつかるや瞬時に水滴とかす。雪だ。しかし、積雪するような状態ではない。9時、気温6度。上空に寒気が漂っていることにより雪をもたらしたのだろう。その後、4度まで下がった。RCエコセンターという産廃施設までくると4号は終了。88284両県道をわずかづつ走り、中央林道最終の3号に入った。総延長9㌔と2号に次いで長い。道路幅員が少し狭くなったような気がするが、路面は良好。走行にはなんの問題もない。木間密度の濃くなったあたりで、小刻みにコーナーが出現する。林道終点近くになると、樹間や竹間を通して東京湾を垣間見ることのできるポイントのあるのが4号の特徴である。人家が現れれば、林道はお終いである。道なり県道184,国道127を経ておだやかな波が打ち寄せる岩井海岸に寄った。雪は止んでいる。気温8度。

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 127184に戻り、今回の最後の林道である保田見に向かった。上佐久間で市町村道から県道34、同182と乗り継ぐ。

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 同林道は182の道路際にある山中区公民館先から分岐する。これまで林道表示は設けられていなかったが、いつの間にやら真新しい林道標識が入り口に立てられていた。千葉県は林道標識の整備に取り組んでいるらしく、保田見の近くにある鹿原林道や皆倉林道でも新品標識が設置されていることを確認している。保田見林道は幅員1車線で、沿道沿いにはポツン、ポツンと人家が点在し、生活道路としての役目も果たしている。生活系林道というと、フラットで走りやすい路面を想像しがちだが、保田見ではこの一般論は当てはまらない。同林道の路面はすこぶる荒れていると言っていい。入路直後こそ普通に走れるものの、青い民家の屋根、水田、その脇の小さなミカン畑を過ぎたあたりから状況は一変する。

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 同林道は大部分鋪装といわれているが、簡易鋪装のいたるところで路面はガタガタ。穴さえ空き、水たまりとなっていた。法面が過去に土砂崩れを起こしたものの、路盤の土砂を取り除いただけで、法面には崩れかけの土砂が残っている。また、崖側の路盤が崩れ、その上にアスファルトの路面が乗っているだけの部分もあった。さらに轍掘りもあれば、コブシ大の転げ落ちた石が落ちてもいる。同林道は眺望は効かず、折れた竹が道路上に倒れかかっている箇所もある。

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 こんな様相だからフロアは路面と接触し、がりがりという嫌な音を発する。発進すると、すぐに2ndにシフトし、燃費を稼ごうとするPoloのDCTだが、そこまで速度を載せせられず、1STの域を出ないまま走る場面も少なくない。人家がところどころに出現するものの、無人となっているのを多く見かけた。なにしろ商店ひとつない山の中。不便であることは間違いなく、これを嫌って住民が移転してしまったのだろう。これによって交通量はきわめて限られたものとなり、道の改修もなされていないということだろうか。


 釜の台という字で分岐路にさしかかる。道標が設けられ、左竹岡、右上総湊の表示。右に折れていくのだが、この分岐過ぎから路面状態はやっと改善の兆候を見せた。梨沢で同林道は終了らしいが、林道標識を見落としたため、確認できていない。鹿原林道から延びてくる道に入り、総丘CC(ゴルフ場)の西側を通る道をたどり国道485の直南のたぶん市町村道にでた。この後、県道92を経て館山道君津ICに13時30頃到着し、走行を終えた。

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■全行程(GPS):約331km/最高高度(GPS):約358m
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