2016年8月1日

気儘な羅針盤.3rd:「eトラ」のすすめ

 ITやクルマなど、ワインディング親爺が興味を持ったニュースや話題について勝手気儘に書き綴る、名付けて「気儘な羅針盤」。3rdはEV軽トラック名付けて「eトラ」のすすめ。

e軽トラ

 高速道路のSAやPA、郊外型大型店、公共駐車場、最近ではコンビニなどなど、EV充電器を目にする機会も増えました。フェラーリほど一般的ぢゃないけどテスラやi3、i8も以前ほど好奇な目で追わなくなりました。今回はそんなシンボリックなEVぢゃなく、もっと実用性の高いEVを提案しようと思います。

 近所のワインディングと言えば変化に富んだ都心環状線(笑)
 そうは言っても、ここぢゃ愉しめないので高速をリエゾンしワインディングを求め徘徊すると、ココロ癒される田園風景や港町に出逢えます。実はその癒し空間を走るのもワインディングローダーの楽しみだったりする。そんなココロに刺さる原風景、その片隅に必ず登場するのが軽トラ。高度成長期、物流が鉄道からトラックへと変わりそれを支えたのが、いすゞのエルフなら、ヒトの生活に密着し、なくてはならない空気のような存在になったのが軽トラぢゃないかと思う。

 恵まれた農家さん、LS600hが数台買えそうなトラクタやコンバインなど働く車両までを含めると、棲むヒトよりナンバー保有枚数が多くても不思議ぢゃない。農家さんにとって軽トラは足代わり。田畑への通勤路となる林道をワインディング親爺顔負けの快速で駆け抜ける強者もいますが、下駄代わりだから毎日ハンドル握っても走る距離は多くないハズ。50km程度の実航続距離があれば十分だと思う。EVやPHV普及の障害になるのが自宅駐車場の充電器設置。農家さんの敷地には納屋や作業場など完備しEV充電器に必須の電源も用意されてる。こんなEV向きな環境って都市にはないと思うのですが…。

 リアエンジンのポルシェライクなパワートレーンを持ってたサンバー除くとアンダーエンジンのRWDが一般的な軽トラ。実はトラクション抜けやすく、空荷のときは信じられないくらい簡単にスタックします。EV化すればAWD化しやすくなり、この問題を解決もしくは軽減できます。最終的にはインホイル・モーターでしょうか?

 先端技術やイノベーションは都市から始まり普及する。地方創世、地方の時代と掛け声だけは勢いあるけど実体が伴わない。「eトラ」って、インパクトあるイノベーションだと思うんだけどなぁ…。EVが脱CO2なのかというと、電力製造時の化石燃料依存度を考えると環境に優しいとは言い切れませんが、電気にはクリーンなイメージありますよね。


 eトラが拓くもうひとつの未来。

 高齢過疎地に完全な自動運転を含め高度なコネクテッド・カー特区を設けましょう。そこではeトラ自身がディープラーニングし摂食中枢AIの判断で充電スタンドに行き、満タンになると勝手にねぐらに帰ってくる。Siriに語りかけるだけで、病院やスーパー、仕事場となる田畑や港に迎えに来たり送ってくれる。災害時にはIoT通信網がヒトのコミュニケーションを補助してくれるだろうし、ミニマムなエマージェンシー電源にもなり得る。そこまで進めばeトラである必然がなくなり「e軽」だよね。それが受け入れられれば地域のコミュニティで共有する便利な道具に変わり、クルマは所有するモノからサービスを提供するインフラ・システムへと深化する…。

 待てよ!、Killスイッチだけは目立つ場所に付けておこう。暴走して事故ったりヒトに反逆したんじゃシャレにならない(笑)

 せっかくだから、縛られてる規格も拡大しグローバルなマーケットで戦えるサイズにしちゃいましょう。でも、規格と言う縛りは残しましょうね。ニッポンって縛りある環境だと俄然執念燃やし最善の方策を導き出すのが上手な民族だから。

 ガラパゴスな環境から生まれた特異なコンセプトゆえ、世界で通用するのかわかりませんが多くの国々も遅かれ早かれ訪れる問題、先行者メリット享受できるかもしれない。

 クルマが「自動車」になる日、それは走る楽しみないけどヒトに寄り添う優しい道具として活躍する近未来。ワインディング親爺、そんな時代になってもNAエンジンの雄叫びと鼓動を感じながら野山を駆けまわりたいなぁ(^^)



 「はやく起きなさ〜い!」
 いつもの声で夢から現実に引き戻された(>_<)