2016年9月1日

ショートターンで繋ぐ甲州と奥多摩路

 関東地方の夏はどこへ逝った!。いまだ天候不安定なままだし所用も重なりジッと我慢の子を決め込んでた。そんな8月最後の週末、予定が急遽キャンセルになり早起きしてショートターン連なる甲州と奥多摩の山道を堪能してきた。

C63AMG

 台風9号通過したばかりなので北の方角はチョッと不安、そこでC63の鼻先を西に向けた。出がけは星も見えていたのに中央道に乗り継ぐと往く手には暗雲垂れ込め小仏トンネル抜けるとワイパーまで動き始めた。

 んもう〜!
 んなことあるかぁ(>_<)

 ご無沙汰してる富士方面に逝こうと思ってたけど、富士が拝めないとテンション下がっちゃう。そこで富士じゃない甲州のワインディングを楽しむことにした。大月ICを降り最初に向かったのはK212の笹子峠。中央道を下れば全長4,717mの笹子トンネル、R20を往けば全長2,953mの新笹子トンネルもあり笹子隧道は忘れかけた存在かも知れない。昔と変わらぬ旧道分岐地点から乗り入れると樹林をゆく峠道は夜明け前のように暗く音のない世界。ところがフォトしようと停まると雉がケンケンうるさいなぁ(>_<)

C63AMG

C63AMG

 登坂区間、台風の爪痕なのか路面には雨で流された枯葉や小枝が堆積し7月のトラウマ蘇るぢゃないか。ルーテシアに輪をかけ薄いサイドウォール、地雷を踏まないよう速度を落とし慎重に峠を目指した。う〜ん、視点を下げて路面注視しながら走るって結構疲れるね。笹子隧道現着、大月側のトンネル入口壁面は美しい装飾があって趣がある。それゆえ有形文化財に指定されてる。それに比べると甲府側はなんだか普通(笑)

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 降坂終盤は一部つづら折れ、1958年に有料道路として新笹子トンネルが供用開始するまでメインルートだったなんて信じられない。県道の標識なかったら気分は舗装林道ですね。

 笹子峠は無事にコンプリートできたけど、このぶんぢゃ林道走るのはキビシイかもしれない…。そんなワケでセカンドミッションに選んだのは上日川峠。ぶち当たったR20を右に折れK218に乗り換えた。同道は上日川峠を越えるとK201に変わり大菩薩嶺の東側を回り、大菩薩ライン(R411)に繋がります。上日川ダム手前にある規制ゲートまではココチ良い2車線ワインディング続き、それを過ぎると幅員狭まり高地ワインディングに姿を変えます。

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 C63に載るM156エンジン、普段遣いならV8らしい響きをともに低回転からどんどんシフトアップしジェントルに振る舞うのですが、ひとたびアクセル蹴ると、大排気量とは思えない精緻かつ緻密な回転フィールとシャープなレスポンスでトップエンドに登り詰める。あらためて自然吸気エンジンの醍醐味と魅力を再認識しちゃう。サスティナブルぢゃないけど、ドラッグと一緒で知ってしまうと止められないね(笑)

 もとい、峠道を降り始めると突然現れるのが大菩薩峠などの登山ベースとなる「ロッジ長兵衛」。走り抜けるたび満タンの駐車場ですが天候不順のせいなのかクルマもまばらでした。そこを過ぎると垂れ込めた雲に入ってしまったのか霧と小雨で視界不良。急なつづら折れ続く降坂路を慎重に対応しR411にブチ当たりミッションコンプリート。

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 次は柳沢峠に向かいます。走るたび線形改良進み気分的には八合目まで工事完了した雰囲気。それでもこれから勾配も線形も厳しくなる区間ゆえ当分工事続きそう。峠の茶屋、営業前でしたが駐車場を拝借し小休止。

C63AMG

C63AMG

 線形改良行き届いた降坂路を順調にこなし、凝りもせず選んだのは一之瀬林道。林道とは言え、山深い集落や一の瀬高原のアクセス道路として機能しているハズなので乗り入れてみた。しか〜し、その道半ば、未体験の犬切峠が脳裏をかすめ逝ってみることにした(^^)

 くすんだ標識を右に折れると一車線やっとの幅員、逝くのが心細くなるような狭隘路。残念なことに峠の看板見つけられずスルーしたようです。その降坂路、通行量少ないのを物語るかのごとくダブルトラックに雑草が生えてた。丁字路で東側の一ノ瀬林道にブチ当たり右に折れR411を目指す。途中のキャンプ場はシーズンを終えたのかクローズだったし、見上げると桜の葉っぱが色づき始め、そうぢゃなくても寂しい雰囲気に輪をかけてるぢゃないか(笑)

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 大菩薩ライン(R411)にブチ当たる手前は断崖絶壁!、ふか〜い渓谷で運転席からぢゃ奈落の底がが見えないほど。そうそう、ブチ当たるR411付近には花魁淵(おいらんぶち)と呼ばれる惹かれる名前の史跡があります。ちなみにトンネルで線形改良され現在は近づくことさえできないようです。

C63AMG

 R411、丹波川の流れに沿うワインディングをマイペースで流していると、バックミラーにシビックらしき姿が大写しになってるぢゃないか。アクセルひと蹴り、チョイとペースを上げるも大写しのまま。進路を譲ると二代目タイプRでした。刺激しないよう車間をあけついて往くと、原木輸送用トラックに追いついてしまいトラックがトップ引きを演じあえなく幕引きとなりました。

 丹波山の街を右に折れK18に乗り換えた。集落を過ぎマリコ川を渡るとチョイとしたつづら折れで今川峠を迎えます。いつのまにやら小雨に変わり路面に映る樹々の緑がココチ良いんだけど、やっぱり木洩れ陽刺す緑を駆け抜けたいよね。降坂路は長めのストレートとヘアピンを繋ぎ小菅村でR139にお乗り換え。

C63AMG

C63AMG

 次のミッションとして課したのは松姫峠。松姫峠は98億円投入して2014年に供用開始した松姫トンネル(全長3,066m)の旧道にある峠です。トンネル供用開始にあわせ南側(大月側)は通行規制され通り抜けできなくなりました(>_<)

 そうなんです、バイパスやトンネル開通すると旧道が通行止めや廃道化されることも多く、ワインディング親爺の好物がどんどん減ってしまう。人口減少時代を迎えたニッポン、人も棲まず交通量極貧の旧道って、維持管理にお金がかかるだけで社会資本として無駄。いずれなくなる運命なのかもしれないね。小雨と霧にむせぶ峠道を完遂し現着。迎えてくれたのは、ライトが照らし出した真新しく頑丈な規制ゲートでした。それでも、駐車スペースが以前と同じだったのはチョッと嬉しかったなぁ。

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 ピストンで戻りR139を突っ切り、今度はK18で鶴峠を越えます。
小雨だった雨もしだいに本降り。同道は集落を繋ぐ山間のワインディング、集落は昔のままの幅員ですが集落を繋ぐ区間はココチ良く走れます。ワインディング親爺的には、生活の見える集落沿いを走るのも好きなんです。このままK33に乗り継ぎ南進すれば上野原ICですが、「天候優れない=交通量少ない」→「奥多摩周遊道路空いてる」そんな公式が脳裏をよぎった(笑)

C63AMG

C63AMG

 善は急げ、乗り継いだK33を北進し甲武トンネルを抜け上川乗で桧原街道と呼ばれるT206に乗り換えた。思ったとおり、前も対向車もまったくいない走りホーダイ。しきりに動くワイパーのなか、観光道路走る好きモノは少ないようです(^^)

 街道沿いは観光地、うまそうな蕎麦とココチよさげな日帰り温泉の看板見なかったコトにして降りしきる雨を駆け抜け数馬側の規制ゲートにたどり着いた。さぁ、大雨の奥多摩周遊道路を往きます。同道は何かと規制厳しく取り締まりもMAXと聞いています。ビックバイクにも逢わない雨降りにねずみ捕りしてるとは思わないけど、人力レーダーしか装備してないワインディング親爺、自分のペースで走るのはやっぱり抵抗ある。フラット路面は素晴らしいけど車線を狭く錯覚させるロードペイントやポールコーンの嵐、これぢゃワインディングローダーライクな道路とは言えないよね。

C63AMG

C63AMG

C63AMG

 最近ニュースにならないけど、奥多摩湖も水位が下がってた。帰って確認したら貯水率60%台でした。そうそう、道すがら寄った奥多摩湖沿いの大麦代駐車場、いつもなら自慢のビックバイクや極めたクルマが並び目の保養になるのに、停まってるのはワンボックスだけってどうゆうこと(>_<)

C63AMG

C63AMG

 駐車場をあとに交通量少なくガラガラの青梅街道を東進し八王子ICから中央道の人になりました。昼メシに間に合うんぢゃないかと思う時間でしたが、調布ICからまさかの渋滞、その渋滞は永福まで続いたのでした(>_<)

C63AMG

C63AMG

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■全行程(GPS):約370km/最高高度(GPS):約1,630m
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