2017年5月7日

春の埼玉、群馬、長野の峠道

 秩父、奥多野からメルヘン街道(国道299)で麦草峠を越える峠道を走った。新緑香り、桜も残る春を強く感じた旅路であった。走行日4月30日、使用車輌C63AMG。

C63AMG

 まず、埼玉の飯能と秩父郡横瀬町の境にある正丸峠にトライ。埼玉県道53から現道299の正丸トンネル方面に向けて同峠を越える。この峠道は狭く、タイトコーナーも少なくない。峠にある奥村茶屋からの下りは、くねくねしているうえに、カーブにキャッツアイがセンターラインに埋め込まれている区間では、これを踏むと車体に伝わるショックが大きく、対向車がなければ可能なアウトインアウトの走行ラインを確保できず、身を縮めて通る感じで、より狭く感じる。1982年にトンネルを通過できるようになって、この峠部分をあえて通行する必要はなくなったものの、ゴルフやアクセラクラスで車幅1・8㍍とクルマが大型化した今日、走りづらい幅員である。

C63AMG

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 峠を下り終えると、刈場坂峠への道とトンネル直前の299との分岐点となるが、林道を連ねた奥武蔵グリーンラインを形成する刈場坂峠に向けての進路をとった。峠まで登りだが、幅員もそこそこあり、路面に障害物もなく、正丸峠よりもずっと走りやすい。峠名の書かれた標識前到着午前6時。東京出発3時47分。首都高、中央道八王子、都道などを経由してきた。峠には朝日が差し込み、奥武蔵の山々が新緑に包まれている様子が眺望できたが、ガスがたちこめ遠くの山はかすんでいた。

C63AMG

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 この先は大野白石定峰の各峠を通過していく。山の稜線もしくは尾根を通り抜けていくため、片側は開け、新緑の中を抜けていく。ただ、大野、白石と定峰手前は意図的に段差路区間を設けており、走りにくい。ドリフトなどをさせないための措置だろう。6時17分、定峰峠の茶屋前到着。ここからは県道11、国道140、県道44、フルーツ街道、37、71などを経由して国道462沿いの神流町万場にでる。

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 県道82に行き着くまでの11は前身が林道ではないか、とおもわせる屈曲路だが、県道だけあって路面はフラットで走りやすい。紫色の小さな花をつけたハナダイコンが路肩に点在したなかを走っていく。フルーツ街道は田園のなかを貫通する好走路で、7月下旬になると沿道に案山子が立てられ、案山子祭りが開かれる。71の土坂峠への登坂路。峠道はワインディングロードとして、また土坂千本桜としても有名だが、峠手前には道に沿うかたちで、樹頂部こそ葉が出ているものの、十分に楽しめる桜の花がまだ残っていた。今年は桜の開花が遅いとはいえ、4月最終日まで桜を眺められるとは・・・7時土坂峠着、気温7・5度。この日は正丸峠まえに走行した53の山伏峠登り口の道路に設けられていた温度計が4度を示し、最低温度であった。

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 万場着。街中を通る狭い462から河原に降りた。今年も、ある、ある。清流がゆっくり流れる神流川をまたいで多数の鯉のぼりがかけられていた。壮観な眺めではある。端午の節句にあわせて万場地区で4月23日から開かれる鯉のぼり祭りのシンボルである。7時10分と早朝ゆえにまだひとは集まっておらず、駐車場はがら空き。800尾とされる赤、青、黒、金などの鯉のぼりは、微風のために、ロープにだらっとたれ下がった状態だったが、これも一昨年訪れたときと同じ。この祭りがだんだん知れ渡ってきているのか、翌日の公共放送ローカルニュースで採り上げられていた。

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 国道462から同299に入り、299狭路ワインディング区間である十国峠を目指す。299沿いも山々が新緑に彩られている。十国峠はコーナー多発の、ほぼ一車線幅。カーブミラーをしっかり見ながら走れば、ハンドリングが楽しめるが、早朝ならほとんど対向車と合わないものの、GWに入ったせいか、数台とであった。標高が上がるにつれ、樹木はまだ冬枯れしたまま。8時15分、焦げ茶色に塗られた同峠展望台着。14度。峠入り口の塩の沢橋から15分で登ってきた。展望台に上がるももやがかかっていて、遠望効かず。

C63AMG

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 峠からの下りは登りに比べゆるやかコーナーが続き、乙女の滝から先は2車線幅員に広がる。古谷ダム周辺では桜が咲いていた。平川原で299の旧道と覚しき集落内を抜ける道に入るが、集落最後の住宅から先が通行止め。あとわずかで299に合流するところまで来ているのだが、この通行止め、法面でも崩れているのか、ガードレールが置かれ、永久措置のよう。

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 しかたなく、Uターンし、299に復帰。海瀨で299・141供用道の西側を通る広域農道を使い、清水町から299で麦草峠へ。299の大石地区では沿道沿いに赤いハナモモの花が咲き誇っていた。沿道沿いのハナモモの木は背丈が小さく若木のようだが「花桃の里」の看板があり、花桃公園でGW中に祭りも予定され、観光資源として育成しているようである。

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 299の八千穂高原駒出池に向かう道に入る。299と並行して南側を通り、八千穂高原自然園先で再び299に合流する2車線の快適道で、車輌通行は299に比べ、ずっと少ない。白樺の群生地が途中にある。標高1000㍍を越えているため、白樺はまだ芽吹いていないものの、日差しを反射し、白い幹が輝いているかのようにみえた。同道から299に合流し麦草峠に向かってぐんぐん高度を上げていく。レストランふるさと駐車場は結構な数のクルマやバイクが停車し、GWであることを認識させた。標高1900㍍を越えると、1㍍は高さのある除雪カットされた残雪が路肩に残っている。10時43分、峠着、10・3度

C63AMG

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 峠からは下り。散布された融雪剤が残り、路面が白っぽい。蓼科先の糸萱で299から農道らしき道に入り、三井の森近くを抜けて八ヶ岳エコーラインなどを経て、長野県道17で中央道小渕沢ICに12時25分到着、21度。ここで今回のドライブは終了し、帰京。299を外れた農道沿いなどで桜が満開状態。また、すっきりした青空のなか、残雪で覆われたアルプスの山々も眺めながらの走行であった。

C63AMG

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■全行程(GPS):約474km/最高高度(GPS):約2,134m
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