2017年5月31日

Cruise紀伊半島・西部縦走

 静まり返った夜明けまえ、コソ泥よろしく抜き足差し足で駐車場へ。スタートボタンひと押し、爆裂音とともに目覚めたM156エンジン。あ〜ぁ、抜き足差し足意味ないぢゃん!。ワインディングに興味ないカミさんと別れ、あらかじめナビに設定した目的地に向け案内再開(^^)

C63AMG

 阪神高速8号京都線、久御山JCT、京都南道路、第二京阪、門真JCT、近畿道、松原JCT、阪和道、美原JCT、堺JCT、泉佐野JCT、和歌山JCT、文字数も多いけど道中も長く、やっと紀勢道。そしてナビ目的地の日置川ICから熊野街道と称するR42の人になったワインディング親爺でした。

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 これから風光明媚な海岸線を眺めながら紀伊半島南端の串本を目指します。一昨日走った尾鷲付近とは大きく印象が異なり、例えるなら西伊豆海岸線の雰囲気です。目に飛び込んでくる景色は素晴らしいんだけどクルマを絡めた風景撮れるところに巡り逢えないまま串本近いづいてくるぢゃないか。人間のサガなのか岬や突端があると逝ってみたくなる。そのサガを振り切り、本州最南端の潮岬には寄らず串本の高富からR371に乗り入れた。同国道は二つの未開通区間を持つ国道として、また長い狭隘区間を持つ酷道として名を馳せます。さぁ、紀伊山地を縦貫する名物道路を骨の髄までしゃぶってやろうぢゃありませんか。

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 鶴川で分岐するK38は古座川に沿います。その川に四万十川で有名な沈下橋があるというのでチョイと寄ってみました。「残念、クルマぢゃ渡れない!」、幅1m程度、欄干ないからチャリで渡るのも怖そうな橋でした。



 R371に復帰、一枚岩という天然記念物を通過し七川貯水池までは古座川に沿う快走路でしたが、古座川をはなれ平井川に沿うようになると、タイトターン繋ぐ山道の一車線路に姿を変え酷道っぽくなってきた。平井の集落で知らぬ間に国道をハズレてしまいましたが無事に酷道復帰。あと少し北進すれば分断された未供用区間です。

C63AMG

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 さぁ、これから分断区間を繋ぐ林道木守平井線に入路します。「ありゃ、酷道より幅員広く走りやすいぢゃないか!」、ココチよくリズミカルなターンをこなし沢の奥にどんどんわけ入ると次第にちっちゃな落石が多くなってきた。Luteciaに輪をかけハイトの低いタイヤゆえ気を使うなぁ・・・。一番奥の沢を折り返すとチッちゃな崩落箇所もあり、さらに落石が増え走りにくいぢゃないか。ぶつぶつ文句言いながら前ノ川の流れに沿い駆け降りると、「日本谷橋」に差し掛かった。ナビの地図はここからR371になってる。よ〜し、ファーストミッション・コンプリート。


C63AMG

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 国道に復帰したのは良いけど、ここから合川ダムに掛かる三川橋まで距離にして約20km、酷道の名に恥じぬ狭隘険しい道が延々と続くのでした。途中、地元と思われる軽に追いつきしばらく追走。「おぬし、デキるな!」、ハッキリ言って十分以上に速い!。慣れているのかブラインド以外はノーブレーキで狭い道を目いっぱい使ってターンしていく。道を譲ってくれたのはありがたいのですが、突いてこられるんぢゃないかとヒヤヒヤでした。そうそう、分断区間をつなぐ林道も、うんざりするほどの狭隘路区間もガードレール少なく目に優しかった。気分は1970年代の山道にタイムスリップしたようです。

C63AMG

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 合川ダム湖からは日置川沿いを逝きます。一部狭隘区間も含まれますが、ここまで通しでR371を走ってれば、ぜんぜん怖くない。平瀬で分岐するK217に浮気し、少しばかり熊野古道っぽい道を走るつもりだったのですが、掲げられた情報板には「崩土のため通行止」…。やっぱり浮気はダメらしい。すなおに地蔵峠越え。ここも狭隘、険の道かと期待したのですがそうでもなかった。


 滝尻からR311との重用区間になりますが、中辺路へ向かう街道ゆえバイクを始めそこそこの交通量ありました。二川でその朝来街道をはなれ、余談ですが、「朝来」って兵庫と同じように「あさご」と読むのかJRの駅名のように「あっそ」と読むのか、地名はわからないよね。

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 もとい!、ふたつ目の酷道分断箇所へ繋がる笠塔トンネルへ向かいます。トンネル手前、少し未改良区間を走りますが、概ね線形改良され快走路っぽい。笠塔トンネルは1992年10月竣工した延長1,066mの立派なトンネル。照明設置されてるのに点灯してなかったのはご愛嬌でしょうか(笑)。竣工から四半世紀、代替え道路が整備されたためなのか、未だに分断され未共用区間になってる。なんだかなぁ…。

C63AMG

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 さぁ、「さいの谷」と呼ばれる分断箇所を逝きます。3km程度の短距離ゆえ何事もなくK735に接続、しばらく進むとR371線形改良区間と交差しセカンドミッション・コンプリート。

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 R371は丹生ノ川に沿うよう西進し上山路で龍神街道と名を変え快走路となり龍神温泉へ向かいます。ここまで来て日本三美人の湯船に浸からないのも、もったいないですが距離感のわからない未踏地ゆえ、サードミッションへ向けC63にムチを入れた。

 K19の分岐を過ぎれば、高野龍神スカイラインのはじまりはじまり(^^)
 天気快晴、前走車なし!。さぁ、護摩壇山タワーまで約15kmを超えるのロング・ヒルクライムを愉しみましょう。ミドルターン主体にショートターンを散りばめ、高度を上げると青葉眩しい新緑がワインディング親爺を迎えてくれる。後半、ミラーに映った速そうなバイク。道を譲ったのですが、追走すると立ち上がりは鋭いけど、ターンは思ったより速くない。二人でターンを愉しんでいましたが、お先へどうぞの合図を頂戴し、護摩壇山タワーへ滑り込んだ。続いて滑り込んだビックバイク。ヘルメットを脱いだ彼に迫ったお詫びと、愉しんだお礼を述べると、「速いクルマもいるんだねぇ!」、言われてしまいました…

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 さぁ、今度は30km弱のベリーロングな稜線路とダウンヒルが待ち構えています。めっちゃ距離あるので、リズムに乗るよう意識しながらターンをつなぎ、笹ノ茶屋峠、蓑峠をクリア。高野山道路の分岐をチェッカーに見立て、ながいながいダウンヒルをまっとうした。

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 次はR371最後の狭隘路となる高野山・橋本区間です。乗り入れたとたん、だれでも目が逝くデッカい情報板に「この先幅員減少・橋本へはR480九度山町経由で」、高野山を訪ねた観光客がまちがって乗り入れないよう注意喚起なんだね。おかげさまで二台の前走車も注意喚起に従い退散。遅そうなマーシャルいなくなったくねくね酷道を少しだけペースアップしたのですが、くるんですよ対向車が。それも遅くないペースで何台も!。ご当地ナンバーゆえ生活道路とし重要な役割を担っているようです。途中で休憩したときも、林道もどき酷道を何台ものクルマが行き交ってた。

C63AMG

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橋本側に設置された狭隘路情報板
距離感わからず急ぎすぎてしまい、お八つ刻には宿泊地となる橋本に着いてしまった。いくらなんでもチェックインするには早すぎる。ハラを空かせた相棒にはキンキンに冷えたハイオクを振る舞い洗車。ワインディング親爺は後ほど湯船に浸ってのんびり洗者と逝きましょう(笑)

C63AMG

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■全行程(GPS):約473km/最高高度(GPS):約1,283m
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