2019年5月9日

新緑の奥秩父・奥多野(上)

 桜の花が終わり、奥秩父・奥多野にも新緑の季節がやってきた。しかし、残念ながら今回は奥多野の林道でタイヤバーストに見舞われ、全行程の3分の1程度で走行を断念した。走行日2019年5月2日、使用車輌Polo。

Polo

 中央道八王子ICで下道に降りる。IC着午前4時20分、気温16度。ここから169(淵上日野線)など都道を伝い埼玉に入り、県道53(青梅秩父線)、359(南川上名栗線)、299などを経て神流町大字万場(群馬県)に向かった。万場の神流川に渡された鯉のぼりを見るのが最初の目的である。53途中にある有馬ダムに寄った。53とダムへの分岐には藤棚がしつらえられ、薄紫色の藤の花が垂れ下がっていた。桜が終わり、藤開花へと花季節は移っている。また、ダムに向かう道の法面には武州一揆の様子を描いた壁画が描かれている。江戸末期に米価高騰で困窮した武蔵国の農民らが豪農に対して施米や質地の無償返還などを求め、要求が入れられなければ打ち壊しという実力行使にでたもので、上名栗村で蜂起。しかし、幕府は近隣大名に命じ、7日間で鎮圧した。ダム着5時5分、12度。雪解け水を集めたダム湖は泥が混じっているのか、どろんとした鈍い深緑色をしていたが、喫水面は高い。直近貯水率(4月3日時点)97・9%。ほぼ満水である。

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 天目指峠(標高590㍍)を越える359は狭い幅員のワインディング険道である。民家を過ぎると、ほとんど林道まがいの山道となり、すれ違いに難儀する区間も少なくない。ただ、タイトコーナーは多くなく、路面はフラットでゴミも少ないことが林道と県道との違い。峠には峠名を示す無味乾燥な金属標識が立てられているだけで、樹木が生い茂り、眺望は効かない。峠からの下りは距離が長い。引き続き狭路ではあるが、心持ち登りよりも幅員が広い印象。民家が連続して現れてもまだ下っており、国道299にたどり着くまで下り坂である。

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 299着5時27分、11・5度。299を秩父方面に向けて走る。秩父市街が近づくにつれ、霧が立ちこめてきた。秩父ミューズパークに行くための秩父公園橋(秩父ハーブ橋)がかすんで見える。同パーク内に入り、霧ははれてきた。パーク内道路から再び299に入る。このパークを利用すると、日中は混雑するであろう秩父市街地を回避して299にでられる。小鹿野町で37(皆野両神荒川線)、71(高崎神流秩父線)へと進路を変えた。71の土坂峠(700㍍)への登り区間。沿道に桜があるのだが、葉桜状態。八重桜は根元周囲に落花が広がり、花をつけてはいるものの、見頃は過ぎ去った。峠着6時15分、11・5度。峠のトンネルを抜けて下っていけば、狭い国道462沿いに集落の立ち並ぶ神流町万場である。

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 神流川の河原にクルマを乗り入れた。6時35分、12度。5月1~5日の期間、鯉のぼり祭りを開催(掲揚12日まで)しており、早朝でないと河原にはクルマを置けないはず。さすがに時間が早い。無人の河原。川をまたぐロープに青、黒、赤、緑など大中小のカラフルな鯉のぼりが多数くくりつけられている。微風だったため、鯉のぼりは泳いではおらず、ロープから垂れ下がった状態だったが、なかなかに華麗な眺めである。万場の集落がくすんだ様相であるだけに河原の様子がえらく派手に感じた。


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 次は462、299,七久保橋倉林道、塩の沢峠を経由して再び299にでて十石峠に向かう。462では高八木トンネルをくぐらず、旧道に乗り入れた。神流川が大きく蛇行した地点を川筋に沿って旧道が通っている。旧道はほとんどクルマの行き来がないようで、路面には緑のコケが生え、アクセルをあおると滑る。切り通しを抜けて462新道に合流する。周辺の山々は芽吹きと新緑とが混在しており、標高の高い部分は芽吹き状態であった。道なり299に入る際に七久保橋倉林道への分岐があり、目をこらして見れば、林道終点標識が立てられている。

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 林道入線7時17分、12・5度。林道に入ってしばらくは狭いものの、次第に幅員は広くなり、2車線幅は確保されている。登り坂である。小枝などが路面に落下しているものの、路面はフラットで走りやすい。しかし、林道に入って13分ほど走ったところでステアリングを急にとられた。パンクと判断し、停車。車外にでてみると、左前輪の空気が完全に抜けていた。タイヤを外す。車体側のサイドウオール上部とショルダー部分にかけて亀裂が。バーストである。タイヤ応急修理剤では歯が立たない。7時30分、11・5度。ここで残りの行程を諦め、リタイアすることに。JAFに連絡しレッカーを依頼。この場所は珍しいことにDoCoMoがつながりにくく、山間ではほとんど役立たずのソフトバンクがなぜか問題なく、つながった。

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 バーストの原因は不明。速度はだしていないし、できる限り小枝なども踏みつけないように走ったものの、避けられない障害物はあるだろう。20~30㌢の小枝をよく見ると、数㌢級の枝がさらに生えている。この枝が釘のような作用をおよぼし、もともと弱いサイドウオールに突き刺さった可能性がある。レッカーにクルマを積載してもらい志賀坂峠を越えて秩父市外地にある大手自動車用品店まで運んでもらった。搬送距離約50㌔。12時30分頃、用品店に到着し、タイヤ購入し装着。皆野寄居道路(有料道、普通車420円)を経由し、花園ICから関越道で帰宅。

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■往路(GPS):約137km/最高高度(GPS):約770m
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