2019年5月4日

平成最後の芽吹きを往く

 日本国政府公認の10連休始まりましたが、連休序盤の予報はいまひとつ。その昭和の日、平成最後の手近なワインディングを愉しもうぢゃないかと、朝活よろしく首都高に乗り入れた。

Alpine A110

 午後には雨が降り出すという予報に則り、近郊の野山を駆け巡ろうぢゃないかと中央道から圏央道に乗り継ぎ、気温9℃の高尾山ICでゲートをくぐった。野山第1号はR20、八王子と相模原市を繋ぐ大垂水峠です。いま走れば峠越えと言うほどぢゃありませんが、そのむかし、大垂水峠という言葉には特別な響きがありました。見覚えあるターン迫ると当時の景色が走馬灯のように現れバックミラーに流れ消えてゆく。目印だったドライブイン(死語)は閉鎖され、移りゆく元号を感じる。ドライブイン...、昭和は遠くなりにけり。

Alpine A110

 相模湖近づく沿道、雰囲気ある昔ながらの民家も残り里山たちはライムグリーンの芽吹きを迎えてた。八重桜に山桜も残り新緑まであと一歩の素敵な光景がウインドスクリーンに広がってる。名残惜しい景色をあとに相模湖駅前からR412に乗り換え相模湖大橋を渡った。さて、野山第2号は「さがみ湖プレジャーフォレスト」正面信号から分岐するK517、奥牧野相模湖線です。同県道とK35を乗り継げば都留郊外でR139に接続し大月に抜けられる。はるかむかし、中央道渋滞時の抜け道として帰途に利用してたのを思いだす。利用価値ありそうな県道ですが、実はけっこうタイトな狭小路。元号も季節も移ろぎましたが、淡く瑞々しい樹林をゆくワインディング、だいへんよろしゅうございます。分岐すると言うか、道なりでK518、牧馬峠、K64、K70と繋げば、これまたタイトで離合もままならぬ裏ヤビツへ繋げますが、それぢゃ朝活で終わっちゃう。道なりを避けK517のままK76にドン突き南下した。K76もK517に負けず劣らずタイトでハードな狭小区間が手ぐすね引いてワインディング親爺を待ち受けます。それはそれとして愉しみますが、集落沿いぢゃ八重桜やハナダイコン咲き目を愉しませてくれるぢゃないか。ちっちゃな道志ダムの天端道を抜け旧道のまま青根の交差点でR413、道志みちに乗り換えた。

Alpine A110

Alpine A110

Alpine A110

 道志みちが野山第3号。里山の集落繋ぐ普通のカントリーロードですが、むかしの雰囲気残るところもあって好きかもしれない。残念なのは全線黄色のセンターライン、グラベル残ってたころを知ってるだけに感慨深い。そんな気持ちにさせたのは、ウインドスクリーンに広がる芽吹き瑞々しいライムグリーンの里山たち。樹々の葉っぱ、濃淡が微妙にちがう萌黄色(もえぎいろ)、そこに残り山桜や遅咲きのオオシマザクラだろうか、白い花がアクセントになりのんびり走る先行車たちが気にならない。そう書いてはみたが遅いアベレージに嫌気さし、道の駅どうしで小休止。

Alpine A110

Alpine A110

 このまま道志みち西進すれば第一級の観光地山中湖。時間は早いけどプレジャーボート牽引する四駆たちが目の前を通り過ぎる。でもって、道坂峠を野山第4号に指名し道志みちを戻りK24に乗り換えた。同道は改良された完全二車線路。登坂区は滑らかな路面で心地よくAペダル踏み増せます。道坂トンネル過ぎた降坂路、登坂に比較すると荒れてる箇所もありますが程よいヘアピンをアクセントにリズムに乗りかけると峠道終わってしまう。芽吹き濃くなると集落現れ、生垣の許には芝桜咲き季節が一気に進む。

Alpine A110

Alpine A110

Alpine A110

 なぜかバイパス乗れず旧道走るハメになる都留。今日は無事バイパスに接続でき大月でR20、甲州街道に乗り換えた。対向車も先行車も関東圏外ナンバー、10連休の威力をハダで感じる。笹子川を渡河するターン、そこから分岐するのがK212、野山第5号は笹子峠です。入線した集落沿いはライムグリーンの里山広がりますが、再び笹子川渡河し峠道に変身すると薄暗い樹間を逝きます。冬季閉鎖明けの峠道や林道たち、路肩まで綺麗に整備され走りやすさ256倍なハズだけど、朝イチのせいなのか、ちっちゃな落石散乱してる箇所もあり気を使うぢゃないか。視界広がらないままターンに専念してると、ウインドスクリーンにレリーフで飾られた全長239mの笹子隧道が忽然と現れる。Wikiによると幅員3m、1車線と記載され確かに轍はひとつ。標高1,000mを越える峠付近、ココロ踊る芽吹きも少なく見える景色は冬景色に近い。都内から100km圏ながら、冬、春、そして麓なら初夏と三つの季節を愉しめるワインディングたち。やっぱヤメられないね。ウインドスクリーンに広がる自然の営みにココロ響き、Aペダル踏み抜けないぢゃないか。

Alpine A110

Alpine A110

Alpine A110

 大和橋西詰でR20、甲州街道にドン突き相棒の軽い鼻先を甲府に向けた。ひっきりなしの交通量、とても朝とは思えやしない。瑞々しいライムグリーンにココロ打たれ、ひょっとして甲府盆地、桃やぶどうの花で埋まる桃源郷が残ってるんぢゃないかと僅かの望みを託し勝沼からフルーツラインの源氏を持つ東山広域農道に乗り入れた。残念!、桃源郷はすでに緑のじゅうたんに変わってた。だよねぇ、春の早い甲府、いくらなんでも4月末まで桃が咲いてるワケないよね。ときおり陽が射す雲だらけの空、ココロまで曇り空になっちゃうぢゃないか。それでも、せっかくなので甲府盆地の北東山裾を環状線のように周る快走路を逝った。ウインドスクリーンに広がるはライムグリーンぢゃなく新緑。そうそう、芽吹きには若草、貴柳、桜萌黄に葉桜、美しい色表現あってワインディング親爺は好きだなぁ。その沿道ですが藤が目につくぢゃないか。山藤だから残念だけど相棒とツーショットできないなぁ。西関東道、鎮目ランプをアンダーパスしフルーツライン終了。一宮御坂ICから中央道の人になりました。

Alpine A110

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Alpine A110

Alpine A110

Alpine A110

■全行程(GPS):約316km/最高高度(GPS):約1,152m
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