2017年6月24日

気儘な羅針盤.6th AirPods

 2016年の秋に発表されたBluetoothイヤホンAirPods。年末までリリースが遅れ今でも潤沢に供給されてない。そんな事情を鑑み今更ですが使用感を書こうと思います。Macぢゃない人には縁遠いお話ですが、チョッとした感動体験だったので勝手気儘を貫こうと思います。


AirPod

 言い得て妙だけど、「耳からうどん」と称されるAirPodsを使い始めて約半年、今ではコイツのしもべになってしまった感あります。Appleとワインディング親爺、もともとワイアレス思考強く、じゃまな紐がのたうちまわるの好きぢゃない。そんなワケだからWiFiにBluetooth、ハードウエアがまだ桁違いに高かったころから人柱となり無駄な投資に勤しんでた(笑)

 そんなワケでワイアレス黎明期からBluetoothイヤホン漁りまくってた。紐がなくなるのはグレートだけど、ぜんぜんスマートぢゃないのがオペレーションと充電。必要最低限のちっちゃな物理スイッチは手探りのマルチファンクション。電池残量わかりにくいインターフェースとインフォメーション。充電にいたってはMiniUSB、MicroUSB、専用アダプタとメンドウ至極。ワイアレスで楽曲聞くために充電用ワイヤー持ち歩くなんて本末転倒じゃないか(>_<)

 そんな貴兄のイライラを解消してくれるのがコイツです。充電器を兼ねるケースから取り出すだけで電源投入コンプリート(^^)。使い終わりケースにしまえば勝手に電源切って充電してくれる。電源の入り切りや充電というルーティンなくなるだけで世界が変わる。冗談のような話ですがコレを知ってしまうと、もうヤメられない止まらない。

AirPod

 イヤホン筐体のダブルタップでSiri起動、スマホにブツブツ語りかけてる外国人よろしく、手ぶらで「音楽かけて!」、「今日の天気は?」、「カミさんに電話」と、気分はAmazon Echo(笑)

 お店のキャッシャーを前に片方のAirPodを外すと勝手に再生停止するのも地味に便利。もちろん、もう一度耳に掛ければ再生再開。W1チップが陰日向になり状態をセンシングしてるんだね。期待してたのにシームレスぢゃないのがApple謹製、複数製品との連携。面白いテレビもないしMacBookをスリープから起こしYouTube再生!。ケースから取り出し耳にしたAirPodsはiPhoneと接続復帰。再生してるのはMacBookなんだから賢く自動接続するとか、ダイアログ出すくらいの気遣いほしいよね。

 確信犯だと思うのは、耳に掛ける、または耳に乗せるという構造上、周囲の環境音まんま聞こえちゃうこと。予防安全という見地なら優れてるとも言えますが、繁華街や騒音うるさい地下鉄乗るようなシチュエーションにはめっぽう弱く、相当音量上げないと雑踏に埋もれちゃう。人ごみや電車の中ぢゃ、恥ずかしくて「音量上げて!」なんて言えない。ものぐさするためのワイアレスゆえ音量操作のためだけにiPhone手にするのもねぇ。ルーズなフィット感、首振っただけで落ちちゃうんぢゃないかと危惧してた落下は未経験。と言うより落ちることないと思います。反対に予想的中したのが貧弱な音質ですね。上述の構造上、密閉性優れず低音スカスカでまったくもってモノ足りない。でもって、いろいろ試行錯誤を重ねた結果、フラット以外触ったことないイコライザー試しそれなりのクオリティで聴けるようになりました。

 その昔、オーディオは原音に忠実なナチュラルサウンドが一番と信じてた。もちろんソレを否定するつもりもないし、ハイクオリティ・オーディオの試聴室で奏でる緻密で艶やかな再生音に浸るのは異次元のココチよさがあります。でも、聴いてる本人がココチよく感じるなら、または設計者の思想に共感できるなら、原音とは違う創られたサウンドもアリじゃないかと思うようになりました。チョッと例えが違うかもしれませんが、Bluetoothの音声コーデックって下位からSBC、AAC、aptX、情報量からすれば圧倒的にaptXですが、鳴らしてみるとSBCでも艶やかなボーカル聴かせてくれるイヤホンもあり、スペックだけぢゃないのを思い知らされる。んっ、それってどこかで聞いたような(笑)、そう、五感を研ぎ澄ませて走るクルマも同じ、スペックだけぢゃ語れないんだなぁ。