2019年11月26日

気儘な羅針盤:AirPods Pro

 大きな噂になることももなく、寝耳に水のごとく発売されたAirPods Pro。運良く発売日に入手できた。見た目、「耳からうどん」が短くなり、少しだけスタイリッシュになったように感じる。

AirPods Pro

 発売から約四週、初代と違いリリースロットが潤沢だったのだろうか、思いのほか街中で見かけます。初代AirPodsを使いはじめて3年弱、いまや耳の一部のように馴染んでる。唯一の不満は、耳乗せ型というヘンテコな構造による密閉度不足。周囲の音が、ほぼほぼ聞こえるため騒音に左右されやすく、環境に合わせ頻繁に音量操作を強いられる。周囲の音が聞こえるということは音漏れも大きいハズ。でもって、混雑した地下鉄車内ぢゃ音漏れで迷惑掛けぬよう使わないようにしてる。

 そこに現れたのが魅力的な「ノイズ・キャンセリング」載った三世代目AirPods Pro。ノイキャン経験のないワインディング親爺の好奇心が背中を押し、ついポチってしまった。でもって、発売日には見慣れた白い箱が手のひらに乗ってた。

 最初の儀式はBluetoothのペアリング。と言ってもデカくなったケースのフタを開けポップアップするiPhoneのダイアログに答えるだけ。ハードウエアもソフトウエアも自前だからこそ可能なエクスペリエンス。そのうえ、iCloudにログインしてるすべての端末でペアリング要らずで「Ready to Go」

 補助機能として追加されたのはスリーサイズ用意されたイヤーピースの密閉度確認ユーティリティ。早速テストしてみた。結果は標準イヤーピースで両耳ともだいじょうぶでした。

 変わったのは、再生/停止/曲送り/Siri起動に関するする機能。初代ではイヤホン本体のダブルタップ。それがAirPods Proでは短くなった「うどん」部分に用意されたボタンになったこと。長押しでノイキャン機能を変更できるのと、予備動作なくSiri起動できるのも使いやすい。そうそう初代と変わらず片方のイヤホン外すと勝手に再生停止してくれる。おもしろいのは、ハズさなかったもう片方のイヤホン、ノイキャンが環境音取り込みモードに移行してレジなどの会話を邪魔しない。Appleらしい優れたホスピタリティだよね。

AirPods Pro

 んぢゃ、売りになると思われるノイキャンについて、ワインディング親爺の独断と偏見でレポートします。初体験のノイキャン、うわさやレビューで期待膨らみ、耳がダンボになってしまい正当な評価ぢゃないかもしれません。イヤホンを耳につけた途端、ワープしたように異次元の無音には驚いたけど、思ったより環境音聞こえるんだね。街道沿いでノイキャン効かせた状態を例えるなら、冷え込んだ冬の朝、しんしんと降り積もる雪の中にいるような感覚でしょうか。吸音効果高い積雪、中型バイクの音はハッキリわかりますがクルマたちの走行音ほとんど聞こえず、クルマたちが突然EVに変身した感じ、それは摩訶不思議なエクスペリエンスでした。

 初代AirPodぢゃ、スカスカだった低音域。密閉度高まったイヤーピース効果もあってか、不満のない低音再生能力と言えるでしょう。Webのレビューではリニアリティも十分と評価されていますが、ワインディング親爺の耳には、滴るような瑞々しさがないし、再生音ひとつひとつのニュアンスも足りない。オーディオ的に表現するならヌケやツブ立ち悪く音場感足りない。と、感じていたのですが、エージング進んだのか慣れたのか、音域広がったように思う今日このごろ...。

AirPods Pro

AirPods Pro

AirPods Pro

 そうそう、ちょっと慣れないのがイヤホン本体の収納方向が変わったこと。上から充電ケース見たとき、イヤピース外向きに収納されてたが、AirPods Proは、内向きになった。些細なことですが、今までのルーティーン通用しないだけでリズムが狂うね。